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空のとまり木に腰かけて
悪魔が釣りをしている

こんな泥の中から蓮の花が咲くなんて
マジ信じられんわ

と呟いて
黒く濡れた尻尾を伸ばして垂らす

そうして蓮の根を食べて ....
「ここになにかがありまする」
そう言って彼女は化石発掘用のトンカチで
私の胸をとんとんと叩く
いつもの陽だまりの午後
「なにもありませぬ」
「いやいや、なにかあるであろう」


 ....
小さな啄木鳥が
枝のむこうに
隠れて鳴いている
霜に白く
苔に覆われた墓石の上に
戯れる小栗鼠

韜晦する記憶のメレンゲ
青い雫

仄かに紅く冷たく
かじかんだ ....
胸に潜む
沈黙の種子よ

忘れえぬ時の傷みを孕み
切り立った断崖に木霊する
エクリチュールの犇き
伝えられなかった想い
その亡骸

堆積した土塊でできた
テラコッタ ....
揺れるものが
すきだ

ぶらんこ
はっぱ
おっぱい
おしり
ぷりん
せんたくもの
くもの糸
みずたまりの青空
海のそこからみたひかり

なみだとほほえみ ....
清涼なる川面に素足を浸し
そろりそろりと踏みゆき
冷やかな感触を足裏に楽しむ
風の音や遠く聞こゆる鳥の囀りは
せせらぎに紛れ
やがて胎内に居るかのような
懐かしい静寂の音に包ま ....
よるだけど
叫んでみた
きたねーシャツ
洗濯機に突っ込んで
グルグルしたみたいに
かなしくて

中指立てて
ハラ抱えて笑って
調子ハズレの歌うたって
ノドいたくて ....
ホテルのバスタブで
泡の中に沈んでいくシャツやパンツやら
ぐるぐる回して素足で踏みつける
ベッドから彼女が這い出してくる
「プールで潜らない?」
抑揚のないいつもの声
ゴルフで痛めた ....
殺しあったり自殺したり
争ったり憎みあったりいがみ合ったり

それは仕方のないことで
脳みそやらDNAの仕業であってね
オレたちは生まれてくる前から
邪魔するヤツらにヘンな酵素爆 ....
彼女は言った
「くらげぷりん」
を食べたい

僕は方々探した
聞いても誰も知らなかった
デパートに行って恥をかいた
ばかにされた
悲しくなって海に行く
堤防から網でくらげをすくっ ....
腋毛抜こうか
なあ
虹の出る
芝生の丘で
腋毛抜いたろか

なあ兵隊さんが砲台の横で
玉こめてるで
手伝わんでいいのか



なあ
めっちゃかなしーって
 ....
今まで包まれていたものが割れ 
開いた胸の中にちょこんとおさまって
さいごのごあいさつ

ぽつりと佇んで微笑んでいる 
あなたのからだが
いまはこんなにも
はっきりと見えるのです

 ....
ポッカリからりと晴れた日に
ぼくらは浜辺に横たわり
あなたはぼくの胸に聴診器をあてて
―ふむ 聞こえませんね
などと呟いて
いきなり後ろ手に持っていたハンマーを
胸に目掛けて振 ....
るるりらさんのshuさんおすすめリスト(13)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
悪魔と釣り- shu自由詩409-8-27
さくら- shu自由詩908-4-16
ふゆのレモン- shu自由詩1207-12-15
沈黙の種子- shu自由詩507-9-29
ゆれる- shu自由詩1307-8-10
水観- shu自由詩607-7-21
水中花- shu自由詩907-7-14
A_wandering_fish- shu自由詩707-7-13
ちゅん- shu自由詩807-7-6
くらげぷりん- shu自由詩607-6-21
腋毛- shu自由詩307-6-21
石榴人形- shu自由詩906-10-4
「象牙の太陽」- shu自由詩1305-11-16

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