すべてのおすすめ
朝礼
フロアの中心に固めた事務机の島を囲むようにして立ち
輪番制の司会者のもとに
一人ひとり何事かを発声することが期待されていた
しかし外線が鳴ると朝礼も一時中断して
近くのだれ ....
また冬か、たしかに
冬にはだれかの炬燵の生活(くらし)がある
それでも重心は、大都会のビルディングの隙間から
「6億円、買わなきゃ当たらない」という
電車のキャッチコピーにサラリーマンまみれだ ....
六月の朝に好きな人に会う。
新しいときの創造は過去を手放すことなのに、音をたてて崩れる国のまえで、いまは少しも淋しくなれない。
ほんの小さな単語たちにも特権は与えられる。神は完全な意味で公 ....
わたしにある
他者の相
他者は正月にもちを食い
他者はゆっくり風呂に入る
他者は身繕い
他者は出かけ
他者は恭しい
他者は賀し
他者は帰り
他者は脱ぐ
他者を脱ぐ
ひ ....
転がり
笑いにおよぐ手は
あなたの汀(みぎわ)に触れただろうか
いつしか愛は 大きく迂回する
あなたの的は
わたしたちの的であり
なのに欲しがるわたしの瞳はもろく
瑞々しい
....
昔に植えた
自慢の椰子を倒してくれという
七メートルほどあるトックリヤシモドキが四本
これから台風がくれば
隣の駐車場の人様の車の上にいつ倒れるかも知れないのが心配で
風の日はよく眠れないの ....
猛烈は
空に土足であがりこむ
闘牛の息猛々しいありさまを差しむける
裸(モーレツ)にすれば
コミック漫画のはみ出しイラストにひっぱりだこになる
それほどの猛烈たちがなんども呼びだされて
い ....
写真とは
干乾びた
製造工場の正門の
錆びたポストに居つく手紙の重さで
天を劈く煙突の
かたちを得たけむりが笑っているようなもの
めくれば
白い鍵穴もかすむ季節に
「どこにもいけない」 ....
恢
きくところでは
りっしんべんは心をあらわす
筆づかいはひととなりをあらわす
書の道のたしなみがあれば
ときをしずめて
おもむくままに
かすれも太く
しゅうしゅうと
....
一本の
JR線路記号のような白黒の紐で
するすると地膚におりたつ
口を開けた 函
一列の
七十億の
新聞紙(パルプ)が敷かれ
中をかさこさ歩きまわる
ひよこ一匹をさがす
....
わたしの名は「誠実」、からむ蔦、めしべの棺、花をちらす雨季の停滞、主宰者のひたいにこぼれるしるしのようだった、執事のトルソ、息は茜色をして、椅子にちかづく、わたしの名は「誠実」
椅子をつくる、 ....
atsuchan69さんの乾 加津也さんおすすめリスト
(11)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
オフィスワーカーの情景(四作)
-
乾 加津 ...
自由詩
9*
14-11-28
ことばの姿(的な)
-
乾 加津 ...
自由詩
12*
13-10-26
六月の朝と植物
-
乾 加津 ...
自由詩
15*
12-12-29
他者の相_(生体反応の設計)
-
乾 加津 ...
自由詩
20*
12-12-25
隻影
-
乾 加津 ...
自由詩
27*
11-12-15
椰子
-
乾 加津 ...
自由詩
11*
11-5-13
猛烈_(想起させるものに、忠実に)
-
乾 加津 ...
自由詩
12*
11-2-14
ふぉとぐらふぃっく_(ご利用は計画的に)
-
乾 加津 ...
自由詩
15*
11-1-4
筆づかい
-
乾 加津 ...
自由詩
6*
10-12-10
インターネット・ファクトリ_(想起させるものに、忠実に)
-
乾 加津 ...
自由詩
8*
10-11-28
椅子が記号になるために
-
乾 加津 ...
自由詩
7*
10-10-5
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する