〜かあちゃんが
 作ってくれる弁当は
 新聞紙に包んであって
 友だちの
 可愛らしいランチバッグの隣で
 開くのは 恥かしかった〜


きれいな黄色の卵焼きと
赤いプチトマト
ウ ....
このバスはどこに行くのですか?
運転手さんに聞くと
どこにも行きませんよ
と答える
もう走り出しているというのに
どこにも行かないとはどういうことなんだろう
不思議に思っているところで目が ....
富士の樹海にこもって
ひょっとこの面に
草刈ガマをもって
自殺しにきた女共に
のっかりたい
一枚岩のうえで受精したい
生命を宿す
ハッピー。
木のうえに住んで
悪魔をみせよう
 ....
壁に描かれた
巨きな逆さまの音符が
錆びた扉を指している
軋む音のなか やがてゆるりと
道しかない道が現れてくる



うすくけむる明るい夜に
けだものは光を聴いている
ひ ....
 梅雨ってどうしてこうジメジメするのかしら
 {ルビ通=つう}ってどうしてこう自滅自滅するのかしら


 ほんとうよねえ やっぱりお小遣いの話、けんかになったわあ
 混沌よねえ   やっぱ ....
:うっかりおとした粗塩 
:お砂糖小さじ一杯
:醤油大さじ三杯
:みりんキャップ一杯

それぞれ玄関にならべて一晩ねかせます

羽虫やアリが運びます そして よくわからない虫も
お ....


はがき一葉
舞いこみ、大要、

「言語障害が発症しているようです。発作もなく、突然電話中に失言症になり、思う通り表現できなくなりました。脳血管障害なら軽い症状で、希望が持てますが、アル ....
おともだちとお茶
いいかげんなわたしは
話し相手に
いいらしい

少し欠けた茶碗は
お気に入りのブルー
だから
捨てないで
使ってる

天気の良い日は
遠くへなんて行かないで
 ....
僕は、いつものように、
かのん、と救急車に乗っていた。
かのん、は三つで
救急車はキライで
でも、救急車のおじさんはヤサシイ、
って言う。
透明な酸素吸入マスクのゴムがきつくて
イヤイヤ ....
浜辺には
夕陽に淡く染められた
煙草が2本寝そべり

1本はまっすぐ横たわり
笑って空を仰いでいた

もう1本は砂にねじこめられた傾きで
しょげていた

あの日君が
「棄て ....
俺はそうやって空を飛ぶ、毎夜。
昨日は肉を喰った。かたい肉だ、ブラボー!
だから俺は肉が好きさ、裏切らない。
肉喰えば俺はまた空飛べる、今夜も。
いつまで肉を喰える体でいられるか分からない、
 ....
あきらめたくない
一つもあきらめたくない
かかとと影を伸ばしてぜんぶ欲しい
二兎追うものは一兎も得ずというのはセコい
可能性という言葉が持つダイナミックさに欠ける
俺は千兎も万兎も追って、せ ....
あまりの暑さにクーラーをつける
よほど暑かったのだろう
いろいろな動物たちが家に集まりはじめ
またたくまにいっぱいになった

長い部位をもっている動物はそれをたたんだ
肉食動物は捕 ....
男は物陰で
右目だけ出して
立っていた

男は物陰から
右半身だけ出して
立っていた

男は物陰から離れ
ようやく全身を見せた


そんな事にひと月も費した


まったく ....
清水鱗造さんのサイトから。

http://www.shimirin.net/kani.html
悔恨される音楽を聴いて乱読しよう雨
一粒・一粒残酷する高低の有無を生む
カラギナンの分量違いによる悲劇の午後
ミルクが凍る白樺の貫通する曇天
大体 曖昧な理由である毎日の労働
曇り空の孕む卵 ....
そのまつげに
のこる
あまいカーヴ

まぁるく
まぁるく
ぷくり
ふくれた
かなしみの
かたまりは
きみの
めの
ふちを
ひからせて

その
ほほに
たどる
 ....
水晶の針の折れる音を聞いたことがあります
ピキンとも
ピリンともつかぬ微かな音

聞こえない音を確かめたかったのです
音がするものならばと
指先で二つにしてみたとき
まさか聞きとれるほど ....
ゆふぐれに君とふたりで春の墓地ここでひととき幽霊しようか


「五千年前の約束忘れたの?」花火しながら妹が問ふ


昆虫がふたりの為の出会いなど知らづに運ぶ花粉かな


警報機こわし ....
夜になると

俺を迎えに来る

輝く鳥

俺はこいつに乗って

夜に

羽ばたく

月も触れそうだ

星も触れそうだ

夜の闇はそんな

できるはずも無いことを
 ....
だんらん中に電話が鳴った
君があわてて受話器を掴む
こわばった顔が一気に緩む
娘が私立の幼稚園に
合格したとの連絡だった

待ちに待った吉報に
君が小躍りしてるから
僕も負けじとブレイ ....
ふせたてを
ひろげて
そんざいを
こちょうして
みるけれど
それはまるで
おさなごあおば

わたしの
きもちを
つたえたいの

きょうの
おでかけ
てをつなげたら
 ....

夢を見た
わたし
道路にいて
マンションの
わたしの部屋を
なぜか
外から
見ていた

マンションのベランダに
あなたが出てきて
洗濯物を干していた
なんだかとても
遠 ....
からころと音のする
そんな欠片が散らばっていて
拾い上げると色とりどり
思い思いに光を反射している

広い砂浜
両手を広げても足りない
誰もいない静けさは
ただ波音を響かせる


 ....
批評だ批評だ批評が必要だとネットで吠え続けて、おそらく数年になる。私自身は、地方同人詩誌での合評会や蘭の会内部でのわずかな批評と、詩集そのものに対するいくつかの批評をのぞき、自分の作品に長文の批評をネ .... つぶやくように
こみあげて
ながれて は
いかない

さからいなさい と
て をにぎりしめる

つけっぱなし の
けいこうとう 

うすい かげり

たたまれ ....
家にある薬箱のなかの服用薬を全部飲んでしまったことがある。19のときだ。頭痛薬からキャベジンから風邪薬から、とにかく服用薬は全部飲んだが、水虫の薬など外用薬は飲まなかった。死にたくはなかったのだと、思 .... ずっと
風をさがして
生きてきた

たとえば
こんな
よく晴れた日には
釣り竿を担いで
山に行くのがいい

頂に着くと
{ルビ草原=くさはら}に寝ころんで
釣り糸を垂れるのがい ....
彼女と喧嘩して
いい加減にしろ
と怒鳴るつもりが

いい加減にすれ
と言ってしまった

こらえたがやっぱだめで
吹き出してしまった僕の
少し後に吹き出した君

ふたりで涙を流して ....
いじめっ子と
いじめられっ子のあいだに入り
次の日結局かれらは生涯のともだちになって
幼稚園のころ
オレは磁石であそぶのにあきてはじっこで、
下敷きに光を反射させ、

なるほどずっとわか ....
ふるるさんのおすすめリスト(5756)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
弁当- さち自由詩5*04-6-2
行き先- たもつ自由詩2304-6-2
樹海にて- 馬野ミキ自由詩7*04-6-1
光と言葉(わたしとけだもの)- 木立 悟自由詩1004-5-31
耳裂耳炎- 山内緋呂 ...自由詩11*04-5-31
行列の作り方- 湾鶴自由詩1004-5-30
梅雨空に- 狸亭自由詩16*04-5-30
同じ場所で- チアーヌ自由詩9*04-5-30
『ヤサシイ救急車のオジサンと一緒に』- 川村 透未詩・独白35*04-5-30
ロダンの煙草- 服部 剛自由詩7*04-5-27
空飛ぶ肉男(フライングミートマン)- k o u j i * ...自由詩12*04-5-27
あきらめたくない- 馬野ミキ自由詩1304-5-26
すべてのものへ- たもつ自由詩3204-5-26
無題- ミサイル ...自由詩1204-5-25
詩についての簡易な断章- いとうおすすめリ ...504-5-25
レイニーデイ- 本木はじ ...自由詩904-5-25
あまいカーヴ- 玉兎自由詩204-5-25
こしかたゆくすえ星あかりのみ- 小池房枝自由詩9*04-5-24
廃失者- 本木はじ ...短歌2604-5-24
☆132_ビッグバード- 貴水 水 ...自由詩8*04-5-23
ダンス・ダンス・ダンス- あとら自由詩804-5-22
おさなごあおば- 玉兎自由詩204-5-22
正夢- チアーヌ自由詩604-5-20
からころ- 霜天自由詩2104-5-20
やりたいことがあるんです- 佐々宝砂散文(批評 ...30+*04-5-20
どうか- 砂木自由詩10*04-5-18
自己を愛するための- 佐々宝砂散文(批評 ...1404-5-18
風を釣る- 草野大悟自由詩7*04-5-18
すれ- ミサイル ...自由詩61+04-5-18
5月18日(火)_「下敷きで光を」- 馬野ミキ自由詩14*04-5-18

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