先週の午後
雨と一緒に
隣の男が降った

最上階に住んでいるとそれだけで
いつでも飛び下りなさい、と
手招きされているような気がするので
荷物が重たくなった時などは
ベランダに近づ ....
ああ この32分休符 
もどかしいったらありゃしないよ
あんたなんか もう 目と鼻の先ってやつなのにさ
1拍を32個に分けた内の1つくらいの距離が
まあ つよいわけです 圧倒的に
ああ この ....
月が震えている
月が鳴っている
真夏の月が海に落とした雫達は
今宵も砂浜に散らばる白い貝殻になった

君の素足の音がスライドさせて
部屋から聞こえるスティールドラムの音色で
君の奴隷
 ....
残業もそこそこに
今夜もいそいそと帰ってきた
玄関のすぐ脇の部屋で
かつて母だった生き物が
また呻いている


父の三回忌を済ませた頃から
母は溶け始めた
ビデオテープのように過去を ....
最初から
おじいさんや
おばあさんが
いたわけではないのです
ただ風ばかりが吹く
何もない夕暮れのようなところから
むかし、むかし
と物語はいつも始まるのでした
やがてお話が終わる ....
煙草を灰にするように
死に体の鴉たちが一斉に飛び立ったので
空が夜みたい
狭い空ばかり見ていたから
わからなくなるのです
こんなとき
天井がもうきついそうなので
僕は唾を飲み込んで
君 ....
読みかけの詩集を逆さまにすると
文字の列たちは
不ぞろいのビルディングになりました
そして
下のほうにあった余白は
広い空に
しばらくその様子に見とれていましたが
何かが足りない気が ....

今日、
東京タワーの先っちょに座布団を敷いて
Tシャツとパンツ1枚のまま膝をかかえ
みつからないよう過ごすバイトをみつける
そこで見えた色んなことを書きとめると
次の朝の電車1台乗り過 ....
  
猫が逃げました
ボヤが出ました
便所は汚すな

親切な貼り紙のアパートの
隣の部屋の人の顔 
まだ見たことありません

のような午後の世界に

河川敷の花火
の音が聞こ ....
なな きり の むこう
ささ ゆめ も せいて

ほり ふかまる ゆびに
つげる さめた なつび 

こしかけた おお いし
なぞられる ほし よる

かた に おちる  ....
私が愛読している本の一つに、フランスの哲学者エマニュエル・レヴィナスの「存在の彼方へ」という本(講談社学術文庫、合田正人訳。1999年)がある。

かなり異様な文体で書かれた著作で、明確な言葉の定 ....
  ロックグラスの淵をふさぐ手の平
  中身は空っぽに満たされて
  そっと僕の息を閉じ込めた
  
  3月 せっかちな不結合のチリは
  町の中を撫で歩き
  時折、見せてくれる隙間に ....
 地下鉄の風に胸の内なぶられて



 食物連鎖 取り残され 独り夕食



 どこも痛まずに爪が伸びてゆく



 今月も産まれない卵を産み落として



 部屋 ....
蛇口をひねる。

きゅっ きゅっ きゅっ きゅ。

右に三回半。

おもむろに一口飲んでみたところ、

水ではな ....
はねられるときは
不意にやってくるから
はねられるときは
自由でありたいものだ
まずお気に入りの
ポシェットを身につけて
交差点を
まったくの無防備に
横切っていると
真横から
真 ....
今思えば
すべてのことは
半径二キロの輪の中で
起こっていた
その中は
やさしい
繭のなかのように
柔らかくて

はじめて刺繍糸を買いに行った日のこと
鮮やかに覚えてる
刺繍で風 ....
( somewhere



両手をポケットにつっこんで歩く
暑いのに
もちろん握りしめたてのひらの筋には
さっき飲んだポカリが速攻溢れだして
素足のスニーカの時みたいにぐっちゃりして ....
わたしはかつて
とてもあまくて湿った土から生えて
花を咲かせることをゆめみた
猫が足元におしっこして
とてもあたたかくてしあわせだった



ちがう土から生えてそだつわたしたちは
た ....
ある日 私が見捨てた鳥が
私の目のなかに棲みついて
朝は右目 午後は左目と忙しい



ある夜 視線が重なったとき
鳥が見るもの
私が見るもの
憎しみにそんなに違いは無く ....
時計が遅れたり
進んだりするのを気にする人は
何よりも時間の大切さを
知っている人です
けれど
時計には時計のペースがあることを
忘れないでほしい
など
ホームの水飲み場で
あな ....
つかれちゃった
こころのおくに

なげやりになった
こころのおくに

いろんなことが
いやになっちゃった
こころのおくに

ほんとうの
つよさが
ねむっているように
おも ....
本当を言うと 
おまえは 少し こわかった
祈るように欲得なく 
好きというだけで 
なにもかもほうりだして
入り込んでゆく おまえに
私が 壊されそうで 
少し こわかった

それ ....
あさのかいぎに
まにあわなくなりそうなほど
ねばりついてくる
ちいさなて

あさめしもくってない

それでしあわせだ。


あんなにあんなに
ぱらそるをふったあなたが
むこうど ....
バナナが一本
海を底の方へ
ゆらゆら
落ちていきます
見たこともないその物に
身を翻し逃げていく
魚たち
大きなクジラが
大きな口を開けて
ザブンと飲み込む
夜、台所に行くと
 ....
ひとり

ひとり

ひとみの上

見えないように 浮かんでる

ぼくのひとりは 大きく 重く

ぼくの足元浮かんでる

ぼくらは いつでも 雨の日も

地球のどこかで浮 ....
ある時ダヴィンチが
金魚鉢を眺めていると
金魚がウインクしたので
「魔が差したんだろう」
と思った


またある時ダヴィンチが
散歩をしていると
電信柱がおじぎをしたので
「人 ....
 ラップにくるまれた、街角
 ブルー・ベリィ・の・つぶつぶジャム
 僕たちはCokeのつぶやきに           (頬を)
 Decorateされたままの銀鼠
 触感、直観、ダブル・ブッキ ....
わんわん
吠えるものがあって
そのあたりを
おずおず
掘ってみたら
ぎょっ
犬の死骸が
ぞろぞろ 出てきた
ぶるるっ
熱帯夜の怪である
『夕焼けのポエットさん』主題歌





  【A】

  西日浴びて
  ワタシ 来たわ
  コトダマの国のお姫様
  オレンジに染まる
  ワタシ ポエット

  右手 ....
この世には素敵な人がいる

けれど私はその人ではないこと

きっと意識している時点で私は負けなのだと

悟った瞬間

私の興味は輪廻転生でしかなく

生まれ変わるな ....
ふるるさんのおすすめリスト(5744)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
朝のこない団地- 石畑由紀 ...自由詩1204-8-1
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真夏の夢- 純太自由詩204-8-1
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わんわん- みつべえ自由詩704-7-20
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