鉄の雛鳥が川を分ける
岩の生きものが川を進む
彩雲が谷に落ちてゆく
雨の骨の門がひらかれる


どこまでも深く深く
突き刺さる雨音の上を
踏みながら飛びながら
歩 ....
{引用=空白葬}
空白を肥やそうか
みかんを剥くみたいに
あの赤裸々な寡黙
仰け反って天を食む
ことばの幼虫
インクのように膨らんでゆく影
化石は顔を残せないから
ハンマーで殴っても
 ....
ゆっくり舞っていたい
こまかいぬくもりがいい

別にあなたに
興味はないの
糸をたぐれば
かすかないつわりに欺かれても
ことばの行方は感じてる

どちらかといえば
くらい方が好きよ ....
夜に浅い眠りを過ごしていると
その夢のなかにどこかとおくの
海の波の ざわめきが入りこんでくる
未来への何かの予兆か
遂げられなかった過去の思いへの悔恨か
そのざわめきはこの脳を支配して
 ....
禎三じいさんの心肺は
焼玉エンジンで出来ている
血走った目ん玉で
真っ赤な火をぐるぐる吐き出す
禎三じいさんの体は
長い年月をかけて
魚どもに食べられてきた
腕や足を食べられてきた
禎 ....
葉影は優しく
金色の光彩に
濃い斑の筋を引き
森の入り口に
伸びていた
目に見えないもの、
目に見えるもの、
それぞれ同等に
照らし出す
秋の日差しが
彼女の瞳の奥に
不思議に魅 ....
鶺鴒が笛をふくと
ひかりの道がひろがる
川底には無数の足あとがあって
小鴨の娘たちに
ひとつぶのエメラルドをさす

風にきりきりさからって舞う
猛禽の凧
こんなにも
美しくあふれる世 ....
進化をやめて
一旦おとろえてた頃は
たのしかったな
こたつなんか寛ぐよ
きのこ気分
踊れるくらいに 菌人

ある夜 どうしてか
目ざめる再進化
それも突然おわるって
決定してるって ....
小さなてのひらが
空にひらいた雲になる

口づさむ旋律は北からの
よせかえす波 あたたかい

文字と 文字のすき間に
浮かびあがる
何もことばを知らない
さみしい音符が鳴らされて
 ....
いつだったかは 覚えてないが
おとうさんは花束を俺にくれた
そのなかの一輪 土に挿してそだてた

おとうさんきらいじゃし進学して家出る
「一人暮らし、大丈夫か」
イヤホンしたまま自室ににげ ....
雨 雨 孕む雨
雨 雨 流す雨
水がしばらく水でなくなり
再び水に戻る時
雨粒の間を 越えてくる声


真夜中の光が隔てる心を
多くの花が見つめている
誰 ....
岩の集落に刺さる虹
色を失い降りる鳥
横倒しの如雨露から流れる曇
ゆうるりとゆうるりと線路を覆う


家の何処かで
茎が動いている
片方だけ 葉が幾重にも重なり ....
わたしたちは歩く
可笑しなことはないのに
となりできみが時々ちいさく笑う
(なにか間違っている?)
でも訊くことなんかできない

わたしたちは黙って歩く
おおむねすべてのひとたちは
 ....
うすぐもり
ベランダから
なにを見ているんだろう



それとも

ひとだけに
不自由がはびこる

気づくと
いつ死んだかわからない
カタツムリの
はりつめたよ ....
キッチンの茶色いテーブルの下を
小川が流れます 黒い水
ちょっとおかずをね
落としたから
(母さんの作ってくれた
 お煮物のほぐしたの)
足元に小さな魚が集まって
たいへんです
箸で掬 ....
黒い鳥の群れに暴かれた骨を
驟雨に洗いながら
わたしは
晩夏の灼熱に焼け爛れた
向日葵を見上げていた

わたしは聞いていた
草いきれすら霞む腐臭のなかで
瑞々しい血肉の底、重く豊かな脈 ....
仕方ないよ。
自分の
思い通りにいかなくて
当り前。
思い通りにいく方がすごいよ



出来ないことも見るけど
それよりも 小さなことでもいい
出来ることを見よう
今日も一つ一つ ....
柔らかな機械
拘束されない想像力

サイバネティクスの夢は
四肢をもがれたバッタのように
プレイリストのなかに埋め込まれるのだろう

残酷な朝は天体を廻し
透明な朝をスルーしてゆ ....
商店で見た山崎パンの
バターケーキが豪華に見えた
電話ボックスに置かれた缶コーラに
毒が入っていたニュースが怖かった
ユリゲラーがスプーンを曲げたかと思うと
あのカルト教団の教組が宙に浮いて ....
あの空の下からあの空の向こうまで、なだらかにせりあがりなだらかにくぼみながらどこまでも続くみどりの丘、その丘を白くつぶつぶと覆いつくすほどのあの羊たちがいっぺんに、シーツをめくりあげるように消えて .... 羊が鳴いている
嵐の吹き荒れる草原に
たった一匹だけで
メェメェ、と

あの羊は
はぐれた仲間の群れを
呼んでいるのか
ずっとメェメェと
鳴き続けているだけ

あの羊を
わたし ....
ひとを好きになって傷ついて
感傷を肌で美しく感じていた
そんな時間
映画音楽のようにドラマチックな

からだの外へ出た細胞たち
絶えて流れた
う化して剥げたわたしのベールは
ふ ....
午後を歩き
空を吸う
斜めの鉛芯
やっとひとつの島を巡る


空から落ちる花の軌跡
声はずっと声のまま
水たまりの上を旋回し
宙に桃色の輪を描く


雨の明るさ ....
はじめに昔話で恐縮ですが、二十年以上前、パソコン通信のニフティサーブ時代の『現代詩フォーラム』でのことになります。
フォーラムに投稿された他人の詩句を並べ替えて、そのまま自分の詩作品として投稿した方 ....
今日も
色々とあった
でも
何とか今日も
おやすみできる



{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
逸脱した想像力でかろうじていきているのかもしれない
人生にはときどき小さな推敲が必要なのかもしれない

戦いを降りた人間はミニマムのエネルギーで生命を維持する
だから村上春樹の海辺のカ ....
キリがない欲望に
つきうごかされて
私は生きていくよ
ぶざまであっても
いのちだいじに



{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
昨日いつもの爺ちゃんにあった
知り合いでもなくても知り合いみたいな人だが

やがて僕もこういう素敵な爺ちゃんになってゆきたいと

僕は自分の歴史しかわからないし
時々前後も混乱するのだが
 ....
 満天の星空が、朝靄の中に静かに消えてゆく。
 鳥達はいつもの歌を歌い、季節の花達はその手を広げている。
 誰かの魂と私の魂が共鳴しては離れてゆく。
 キャンバスの淡い白色は歩き始めた娘 ....
トラスケぇ!こりゃあなんなら。コンクリ引っぺがしたら虫がうじゃうじゃおるど。

Co., Ltd.Co., Ltd.Co., Ltd.Co., Ltd.Co., Ltd.Co., Ltd.ㅤCo. ....
ふるるさんのおすすめリスト(5756)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
水の地をすぎて_Ⅳ- 木立 悟自由詩322-11-21
歓喜の歌から逃げだして- ただのみ ...自由詩6*22-11-19
こごえる翅- soft_machine自由詩122-11-19
夢の潮騒- 岡部淳太 ...自由詩622-11-19
禎三じいさんのこと/焼玉機関- ちぇりこ ...自由詩522-11-19
- ひだかた ...自由詩622-11-18
エゴイスト- soft_machine自由詩122-11-15
れくいえむ- soft_machine自由詩1*22-11-7
てのひら- soft_machine自由詩1*22-11-3
枯れた花ひとつ- エキノコ ...自由詩522-10-7
水の地をすぎて_Ⅱ- 木立 悟自由詩222-9-15
水の地をすぎて- 木立 悟自由詩222-9-15
羊雲- 自由詩16*22-9-11
薄い殻- 自由詩11*22-9-9
キッチンの茶色いテーブルの下を- オイタル自由詩3*22-9-8
晩夏- 逢坂 冬 ...自由詩7*22-8-21
※五行歌_三首「月を見ていて思う」- こしごえ自由詩2*22-8-20
ピーターラビットのうた- マークア ...自由詩1022-8-20
居酒屋あらわる- うめバア自由詩1322-8-20
数えられるもの- 片野晃司自由詩1622-8-15
- 逢坂 冬 ...自由詩9*22-8-12
やわらかいかけら- 唐草フウ自由詩4*22-8-11
曇間と門前- 木立 悟自由詩222-7-19
国立国会図書館の『個人向けデジタル化資料送信サービス』- 藤原 実おすすめリ ...3*22-7-14
※五行歌「おやすみできる」- こしごえ自由詩5*22-6-30
疎通- マークア ...自由詩622-6-25
※五行歌「ぶざまであっても」- こしごえ自由詩6*22-6-20
おっぱい論- マークア ...自由詩722-6-17
白い景色の中で- メープル ...自由詩7*22-6-16
Co.,_Ltd.____【即ゴル不参加作品】- 壮佑自由詩5*22-6-10

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192