父の古くからの友人Kさんが亡くなった
現場仕事で足を滑らせて
屋根から落ちてしまったのだという
一人で作業をしていたので発見が遅れたのだとか
うちからは遠く離れた岡山県の端の方での出来事

 ....
80と書かれた小さなギザギザの紙を
昨日拾ったんだけど用途がわからない
お母さんに聞いたら
あんたそんなもの何処で拾ってきたの!!?
と剣幕を立てられた
その後辞書で調べると
これは郵便物 ....
                2007/05/16


八雲立つ出雲八重垣妻籠みに八重垣作るその八重垣を
中学を退学して古本屋に丁稚奉公して年期が降りて
小さなお店を持ちたいと父に借金を ....
木々によるさまざな動議が
夜の土に投げ出されている
光源を追い抜く影の群れが
道を軋ませ ころがってゆく


空は三つの重なりから成り
そのどれもが朝から遠く
空は
自由 ....
遠雷が止み
雨の最初の一滴が落ちるまでの
僅かな静寂に
こころ、ふと無になり
空の灰色を吸い込む

程なく落ち始めた雨粒に
再びこころには
水の班模様が出来て
潤う、のでなく
惑う ....
どこかに逃すために 
ついた
ため息が

横隔膜の辺り
胸の底で跳ね返ってきて

鼻の奥で膨れ上がる

   ぼわん

   ぼわん

膨れ上がって
こみあげる

涙の ....
溢れでるものが 涙だけならば
錆びたナイフで故意に 傷つけたりしない

優しい感触で こぼれ落ちるなら
汚れた手を翳して 罪を重ねたりしない

ときどきは 昔のように あなたを想ってる
 ....
そういえば、春をずっと待っていたのです。春らしからぬ、風に身をよせ

いつのまに桜は散ってしまったの?桜のように私も消えたい

その月を明るくなるまで探してた。君も見ている青い月です

一 ....
吹きぬける冷たい風の空高く
ひかりの鼓動は
静かにそそぐ



雪解けをあつめて川は哭いている
生まれたばかりのわたしの春に


ひとひらの可憐な花は弓使い
瞳砕けて曇りをうるむ ....
胸の中の灰色の重たるい空に
気怠く浮かぶとりどりの飴玉のような
飛行船の数を数える
数えたそばから何度でも忘れるために
曇を知らずに
ついばむかたち
花のかたち


あこがれ
うしろめたさ
午後の砂の輪


置き去られた目の幾つかが
むずがゆくからだにひらいても
窓を見つめることがで ....
南風に乗って、夏が
駆け込んできた

いつだったか あなたは
疑いなく寄せるそれを
レモンの光、と呼んで
指先で掬い上げて口付けをした

透明な時軸につかまって、僕は
ひとま ....
さあ 遠い 遠いだろう
線路がどこまでも広がってる 遥か
矛盾の地平線を越えて

此処にはもう何も走らない
ただどこかの荒れ狂った国の
少女の吐いた溜息が風葬されるだけ

視点が届かな ....
ぼくたちの

よろこびや

かなしみには

いろいろないろが

ふちどっている


どうかどうか

まぶしすぎることが

かなしみにならないように




 ....
 いい子ねえ、って
 大人からいつも
 あたまをなでられていたから
 ぼくはおおきくなれなかったんだ


と、いって
そらちゃんは笑う


海のみえるブランコが
そらちゃんのなき ....
光なく音もたてずにうねりゆく野火の描く蛇さまよういのち



はねのける受け入れるだけが生でなく争うことは戦いでなく



足跡も足音も絶え他を焼かず自らを焼く火を歩みゆく ....
青い
夜明けのような{ルビ苧環=おだまき}の花を行き交い
小さな蜂が羽を震わせている
光は飴色に輪を広げ
触れるたびに緑の葉は揺れ動く
あいさつのように かすかにそっと


      ....
フロントガラスに映る
木漏れ日をなぞって
睡眠体勢をとる
 
外に出てしまうと
少し、汗ばむ陽気だけれど
一つ隔てた世界では
丁度良い感じだから
 
 
上昇気流に乗って
飛ばさ ....
瞳孔に赤い花束しのばせて指揮棒で追う蝶の白さよ

シンバルの彼はスポーツ選手の眼、100mとか、なんかそうゆうの



部長から提案があります「なんでしょう」もっと白目を剥いてください
 ....
山鳥は、
 語りえない

ゴム、しゃぼん
 せかいは いとも
  かんたんに

 喧嘩する
  きみを ぼくは零す
しゃぼんのせかい しゃ
 ぼんの せかいは 簡単に
 ....
{ルビ劔箭=つるぎや}神社からの
細い参道の坂道が好きだった
不思議な人体図がかけられた漢方薬局
古ぼけた占いの館
必ず救われる新興宗教の教会
日本で3番目に大きいという大仏
確かめようの ....
曲がり角ごとに鳥はいて
夜を夜をとまたたいている
青紫の窓がふたつ
甘い手管にひらかれてゆく


うすぐもり
なりひびき
皆なにかを
抱きしめるかたち


昇るもの ....
海に還る
手続きはいらない

横たわり
網膜を青で満たしたら
循環する感情を
濾過する

やがて
余分な手足は
抜け落ちて
流線型になる

心配するな
そのころには
陸な ....
「ゆうれい列車」




ホームで下を向いていたので
うっかり
ゆうれい列車に乗り込んでしまった
しまった
向かい合った二列のゆうれいたちが
脚をそろえて腰掛けている
脚は途中か ....
あなたとわたし
たちきれない おもい

じかんは こくり こくり と
ぼくたちを のみこんでゆくけど
ぽとり ぽとり とは おとしてくれない
じわり じわり と しみこんでゆくのだ
 ....
{引用=ルール
・それぞれのお題の文字を1首に2つ以上入れる}





{引用=春}





腹巻で播磨の晴れ間春巻をパリパリ{ルビ食=は}める春の間に間に



 ....
春がじかん切れとなり
贅沢な地下鉄のゆれにまかせて
それぞれ 肩から鳥を逃してゆく
そらにまいあがれ、ちぎれないままで 
そらを

みじゅくな鳥が
春の隅っこを
ゆっくりと ....
          2007/05/09

彼処に
白い雲が一つ見えます
窓の外を指さして
所感を述べる
君は表現が正確だねと
ニコニコしながら
先生は相づちを打つが
求人に来た社長 ....
帽子の話はひととおり終わり
白い塀が先の方まで続いています
突き当たりの干物工場を右に
道順を教えてくれる指先は節くれだっていて
足元には重いものに潰されたような
カマキリの一部が残っていま ....
          2007/05/09


ポイントはありません
小さいご不在連絡票が
黄色い髪の毛を立てて
吠えるように伝える
こだわりを捨てて
気密服を脱いで
カプセルに滑り込 ....
ふるるさんのおすすめリスト(5744)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
遠方の死- 楢山孝介自由詩3*07-5-17
80円切手- ピッピ自由詩307-5-16
[扇風機にコエ]- あおば自由詩4*07-5-16
夜と自由- 木立 悟自由詩607-5-16
雨の伝う肩が- 銀猫自由詩22*07-5-15
我慢- さち自由詩7*07-5-15
錆びたナイフ- 北大路京 ...自由詩16*07-5-15
【短歌祭参加作品】春を待っていたのです- たにがわ ...短歌507-5-14
◆春の扉- 千波 一 ...短歌24*07-5-13
春の消閑- 塔野夏子自由詩17*07-5-13
ひとつ_まばゆく- 木立 悟自由詩807-5-13
炭酸レモン- Rin K自由詩43*07-5-12
くぐもる声が届くのは、くもりガラスのこちら側- ピッピ自由詩607-5-12
びーだま- 玉兎自由詩507-5-12
そらちゃんのそら- まほし自由詩26*07-5-12
火と歩み- 木立 悟短歌1107-5-11
- 石瀬琳々自由詩17*07-5-11
木漏れ日和- 山中 烏 ...自由詩17*07-5-11
青春狂想曲- たたたろ ...短歌10*07-5-11
ゴム- はらだま ...自由詩38*07-5-10
駅・石切- たりぽん ...自由詩13*07-5-10
午後の声- 木立 悟自由詩2007-5-10
進化- 佐野権太携帯写真+ ...31*07-5-10
「ゆうれい列車」- ソティロ自由詩18*07-5-10
じんわり- 玉兎自由詩407-5-9
【短歌祭参加作品】夜桜よ涙の水は何色か手に取る月の顔に春の日- ピッピ短歌707-5-9
砂の城- はな 自由詩29*07-5-9
広角- あおば自由詩13*07-5-9
道順- たもつ自由詩2407-5-9
右肩- あおば自由詩5*07-5-9

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