障子に陽がうすら射すと
はらはらと
失われた記憶が降って来る
わたしを見つめる瞳がある
胸のなかをそっと覗くように


わたしはきつね
さびしいきつね
指でなきまねをする


 ....
突き抜けるというのは
一人で
ここではない場所へ
旅立ってしまうことだ
と思っていたけれど
みんなを
見たことない場所へ
連れて行ってあげることだ

と 思った
               081103

冗長度の高い黒髪を梳かすときに
クロネコの背中が見えた
クロネコは背中を丸め
3メートル前を走ってゆく
大馬力のハーレーだから
 ....
発泡した軽石は海にぷかぷかと浮かぶので
さしずめそれは人の身体
海は空の鏡と言い得て妙
波長が合えば共鳴してくれるか
海風を真向かいにバグパイプを
水平線まで届けと
音が満ちる
そこ ....
離職された皆様へ ハローワークは あなたの 就職サポーターです。
失業給付を受けようとする方は 必要書類を持参の上、
求職の申し込みをする必要があります。

ハローワークは ハローワークです。 ....
小鳥は一羽だった
籠にやさしく啼いていた
あの子はお気に入りのデイジーの花飾り
スカートを大きくふくらませ
まわる まわる 歌いながら
笑いながら 泣きながら


きらきらと踊る あれ ....
 
掌は舟
温かくて何も運べない
体液を体中に満たして
今日も生きているみたいだ
塞ぎようのない穴から
時々漏らしながら

階段に座って
ラブソングを歌ったり
駅前の露店で
プラ ....
 {引用=副題:狙われた街/狙われない街}

こんな日はめったにないけど

たとえば
なにもかもが真っ赤に染まる絵のような夕焼けの日

空は思いのほかよごれてしまって
あるいは記憶のな ....
Nさんが日記で書いていた。Nさんが賢治について書いた批評について、批判があったらしい。某所のチャットで、「このレベルで留まれたのなら幸せだったんだろうけど」「賢治について書くなんて怖いものしらず」みた .... どうしてこんなに人の心は揺れ動くのだろう。振られたと思えば好きといわれたりして、どうして喧嘩しながらぼくらは抱き合ったりするのか?そして彼女は挙句の果てにぼくの欠点である、空気の圧倒的な読めなさ、幼稚 .... ちいさな死骸を排水溝へ流す。
おまえは、透きとおる水晶のようにきず
をかかえてそこを流れてゆくのか

哀しみに囚われたひとつの流れを
純粋無垢なひとみがこおりついている
このこのちいさなむ ....
色鮮やかな薄衣をまとった山あいは
戯れて欲しいと無言でせがみ
得も知れぬ愛おしさと
恋の味とは甘さばかりでは無いことを知る

その味わいのほろ苦さよ
古い峠道の傍らで人知れず朽ち果てた祠で ....
                 081025





くつしたが
くつしたがくつしたがと
悲鳴を上げるので
靴下がと
穴の開いた靴下が
靴の中で欠伸する

石ころを蹴っ飛 ....
パレードの喧騒にわかに散ってゆくここから遠いこころを想う



思い出す前のぼくらは幸福で雨雲は必ずしも雨を孕んでいるのだろうか



マタニティブルーできみは海の中ほんと ....
まぶしい雨が
わたしのひたいに落ちて
ぽとん と
奏でた
それは総天然色の
はかりしれない次元の
やさしさ

おもっていることが
おもっているように
雨は降るのだろう
だとすれば ....
 
ひとり遊びしてると
きゅうに孤独を感じることがある
ひとり遊び
という言葉を知らなくても
たしかに僕は孤独だった

夜遅くに
父さんが帰ってくる
忙しくて食べられなかった
と言 ....
今日 キミの夢を見た
もう居ないくせに
「いつも見てるよ」と言うのだ

薄曇の外光が窓から入り込んで来て
中途半端な空間を作るので
夢の端っこを掴んだまま手放そうとせず
意識が行った ....
遠い空とつながったきみが
小さな点になる
それは消失してしまいそうな
さびしい孤独であるのに
ふしぎな水色に輝いている

逆さまから立ち上がるときのきみは
やさしい速度でやってくる
淡 ....
指組みのように身体を絡めゆく 二人で今日の夜空をつくる



ひとつずつ舌でたどれば直列の熱に融かされてゆくビイドロ



「ねえ、君にアイスピック突き立てたらブラックホールができたの ....
うたなのか がっきゅう会なのか
それとも朝なのに集まりなのか
しばらくの間 わたしは聞いていた
げんきな声を出す すずめたち


 生き抜いてゆくのは大変ですね

鼻をかみながらそう  ....
 
みわたすかぎりの草原でした
一頭二頭と牛が産まれると
そこは牧場とよばれました
牛は子供のように戯れて
やがて大人になると柵を越えていきました
柵をこえずに残る牛もいました
牧場とい ....
ぽろんぽろん
慣れない手つきで 今朝部屋にやってきたばかりの
ギターをかき鳴らしてみる

ぽつぽつ
 窓の外をつたう滴に いつの間にか降りはじめていた
 雨の和音に耳を澄ます

ぽくぽ ....
ガラス片きらきら光って散らばって交通事故のような廃園



少年と少女が逃れ身を隠すセイタカアワダチソウのひとむら



抹茶ラテ、おいしい夢をありがとういつでも不安が全財産の ....
書いてしまって、また後悔するかもしれないんだけど。
まずはお礼から。
詩学社の破産、廃業の折は、「詩学社を救え!(http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=136 ....
まよう
微熱の手があつい
触ったらもっとあつい
空のひかり
せなかを刺す

紙袋の、持ち手の、こより
くたびれあって
よれてよりそっている
細くてがんじょうな
線を
ただ、じっと ....
悲しい歌を忘れられない
あなたがいつか手をのばす
その先に何があるのか
指先は語る事を知らず ただ
まばたきもせずに一心に見つめる
あなたのあの眼差しが欲しいと思う
風さえも忘れる束の間の ....
父のポケットに
ときどき手を入れてみたくなる
そんな子どもだった

なにもないのに
なにかを探してしまう
いくら背伸びしても届かない
指の先がやっと届きそうになって
そこには父はいなか ....
奪われないので
今日もひとり分を生きた
果てのない風船の暗闇で
惑星の君が手をふっている
伸びる道は無限に存在し
いつでも繋がっていると同時に
いつでも一定の隔たりがあり
謎 ....
夜道帰り道
いえまでの道のまんなかで
ねこか犬か、なにか抱えたまましゃがんでいる人がいたから
こわかった


今までわたしが言ってきたこと
も何も
きみは君の生きていく道に
なんら交 ....
憂鬱な金融機関に預金してあげる
木曜の昼休みに窓口でスマイル
ATMの顔色うかがってもしゃーない
ランチ後の視線で女子行員を読む

眠いのは きっと僕だけじゃない
寝溜めた時間に利子が ....
ふるるさんのおすすめリスト(5756)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
訪れ- 石瀬琳々自由詩3*08-11-5
突破者- 明楽自由詩308-11-5
仮名書き- あおば自由詩5*08-11-3
緩慢する海の響鏡にして- mizu K自由詩1408-10-31
無職でニート- 猫道自由詩17+*08-10-29
ダンス- 石瀬琳々自由詩3*08-10-29
空の匂い- たもつ自由詩4308-10-29
メトロン星人(怪獣詩集)- 角田寿星自由詩2008-10-27
萌えと批判- 渡邉建志散文(批評 ...6+*08-10-27
コミュニケーションとは最初の15秒かどうかについて- 渡邉建志散文(批評 ...3*08-10-27
絶叫- こしごえ自由詩5*08-10-27
まるみ- 恋月 ぴ ...自由詩22*08-10-25
焼鳥屋- あおば自由詩19*08-10-25
今日ここから出て行ったものがやがてデッドエンドの果てからふた ...- 本木はじ ...短歌12+08-10-24
まぶしい雨- 唐草フウ自由詩14*08-10-24
ひとり遊び- 小川 葉自由詩12*08-10-24
キミノコエ- 千月 話 ...自由詩21*08-10-24
空中ぶらんこ- 佐野権太自由詩19+*08-10-23
黒点- 石畑由紀 ...短歌16+*08-10-23
ひなたのほうへ- 唐草フウ自由詩8*08-10-20
牧場- 小川 葉自由詩8*08-10-17
ぽ○ぽ○- もこもこ ...自由詩2*08-10-14
decadentlyautumn- 本木はじ ...短歌508-10-12
詩学社、そして寺西さん- 角田寿星散文(批評 ...54+*08-10-10
まよう- 唐草フウ自由詩6*08-10-9
ダナエ- 石瀬琳々自由詩24*08-10-7
- yo-yo自由詩24*08-10-6
サン/アローン- 石畑由紀 ...自由詩36*08-10-4
シュガースカイ- 唐草フウ自由詩9*08-10-2
BANK!_BANG!_ビガロ!- 北大路京 ...自由詩18*08-9-30

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