ほんのつまらないものにも
隠された意味があるのだとしたら・・・

どうしても捨てられない
くたびれたぬいぐるみ
君はずっと見てきたんだ
転んで擦りむいた膝小僧も
叱られてこぼした涙も
 ....
先生
なんにも
なあんにも見えないんです
なんとかしてください

心因性超近眼
あのひと以外見えないんです
どうにかなりませんか

先生
それってコンタクトレンズですか
恋の盲目 ....
ひどくちいさなくつでした
今朝
うちの庭に落ちていたのは。
我が家には
ぼくと
妻と
ロビンソンしかいませんから
あんなちいさなくつが落ちているなんて
そんな
おかしなこと
あるは ....
正直に言います

今 あなたを見つめてました

ふいに目があって

慌てました

アッカンベェをしました


正直に言います

アッカンベェは 嘘です


心でそう言っ ....
ぐーをにぎってみる
ぐーでおしてみる
ぐーでどついてみる
ぐーでばいばい
ぐーでなでてみる
ぐーでないてみる
ぐーでぱーにかってみる
ぐーであいしてみる
ぐーでなみだふいてみる
 ....
彼が台所で欲情した

ごめん

もう




私は誰ともできないの
だって子供ができるんだよ
できたらいなくなるんだよ

彼は
左手でポケットのコンドームを揉みしだき
右 ....
あの日
しかられて家を飛び出した少女の私は
夜に足をとられて川べりに一人
飲み込まれるのが恐くて泣いた

もう誰も私を見つけない気がした
一人分の砂利の音は
風に揺れる荒れ草の音に
さ ....
パスタを茹でる間に
僕は死んでしまった

彼女は救急車を呼んで僕を運んだが
既に手遅れ
帰宅した彼女は
味のないぐずぐず茹ですぎのパスタを
僕の最後の料理を
ひとり頬張る ....
私に風が吹いたので
草が揺れ 花が揺れた
蝶がはばたいたので
私が揺れ 風が吹いた


今が流されてしまった
私は尋ねてまわる
知らない場所から
知らない場所へと


風が通り ....
イタリーとエチオピアの混血女
闇をたたえる目 かたちのよい鼻
「{ルビ男の子=ムスコ}がひとりいるの」
ジョニ赤のハーフボトルと果物

褐色のぬれるような不条理
ぼくたちは深夜の街をは ....
年老いた子供たちは
宇宙戦艦ヤマトの艦長になって
強力無比のバリヤーに守られ
波動砲で全ての敵を蹴散らして
前方に広がる星の海へ

嗚呼でも
極厚の特殊合金越しに
宇宙の寒さが身に染む ....
お母さん
僕を行かせてよ
このままここに
張りついてはいられないよ

新しい靴は
履いてみただけじゃ
いいか悪いか
わからないよ
歩いてみなくちゃ
走ってみなくちゃ
転んでみなく ....
夕焼け の 細い指 輪
つなぎとめて

白く めくれた
枯れ木 の 小屋

ころり
まぶた
なくし

星 の 皮
扉 に 

歩いて 帰ろう

とおい きてき
 ....
たくさんのガラクタの中から
どうにか使えそうなものだけを拾い集めて
この国を作ってみました

某大統領の
20年前にボツにされたPR用写真とか
某独裁者の
校正もしないで出しちゃった自叙 ....
寒さは人を侘びしくさせるので
細い雪道ですれ違う時は
どちらからともなく微笑みあって
凍えるのを防ぐ

カタクリの粉を握るように雪を鳴らして
灯りのもとへ帰る人の足どりを子守唄に

産 ....
 「捧げる詩集」(1995年・緑鯨社)には、1988年から1990年にわたって個人誌「風羅坊」に発表した作品を収めた。個人誌といっても、B4用紙に短い詩を毎号6〜8篇コピーして読んでほしい人に見境もな .... また打ち萎れて

寄せては引きゆく

涙の日々が尽きません

失う度に

一枚の半紙の表に

愛しい名前を書くのです

それをそのまま

月夜の窓辺にさらし

裏に返し ....
空がこんなに澄んでいるから

泣き顔じゃ

いけないと思った

髪を綺麗に切って

君に逢えばいいと思った
はじめに

 詩人であり『中庭』の熱心な読者でもあるS氏から寄せられた文章を読みました。日本語による押韻定型詩の可能性にたいする根本的な疑問が述べられており、まことに古くて新しいこの命題は常に論じ ....
僕は花屋に行ったよ

すこし

照れくさかったけど

君に花を贈りたかった

かすみ草だけの

花束だよ

ピンクのリボンをかけてもらったよ

僕は

これ以上は望まな ....
モーパッサン『女の一生』一冊鞄に放りこんで
矢も楯もたまらずナリタを飛び立った
あたらしい眼鏡がなじまないので
いらいらするしエコノミーの狭いシートもきつかった
そのうち左手親指つけねがい ....
遠くで雷の音がきこえる

俺は 雷も稲妻も嫌いじゃない

雷に打たれないと
わからない 衝撃
走る稲妻のごとき痛み

雷に打たれたような
突然の出会い
突然の別れ

春の雷に
 ....
 
並木道に
誰かの日傘が忘れられているのを見つけ
持ち主の名前がなかったので
失敬することにした
けれど自転車のかごに引っ掛けて
ペダルをこぎだしたそばから
日傘は陽を浴びて匂いたち
 ....
月曜の夜のことだ
遅番の妻を待って
一人で留守番をしている
俺の部屋のドアを
誰かがノックした
のぞき窓の向こうに立っているのは
刺繍と金モールもあでやかに
何を考えたものだか
バラの ....
明けても暮れてもジューセンいかにせん
つついてもつついても藪の中 悪い奴ほどよくねむる
背広とネクタイきちんとしめての総力戦
おれのせいじゃあないおれだけはと生き残る
だれもかれも似たよう ....
すりへった石鹸が
ひら ひら と
拍手の渦に埋もれてゆく

ビニールホースに合わせ
こぼれるシャンソンの音色は
か ぼ そく とぎれとぎれに
五線から はみでる 

酔いしれるうちに ....
雪の降る空の下
一人校庭で
ただ君を待っていたけれど
君は来ない

寒くて足がヒリヒリ
心までもガチガチ

通り過ぎる人の群れに
乗るべきかもしれないけれど

僕はなんだか君を見 ....
死に絶えた 月
沈まない ゆめ
くるむ 波

残像は まぶしい木漏れ日
ゆずる まほろば
流れ 触れる 紡ぎ

背中 を見せる 扇
かえり ゆれる さだめ

海 が  ....
わたしはばかだ、

わたしはばかだった、

わたしはおおばかだ、

わたしはおおばかだった、

わたしはだかだ、

わたしはだかだった、

わたしはだれだ、

わたしはだれ ....
夜中も二時になった
眺めるものがなくなった
冷蔵庫の前に座り込んで
あの音を聞くと
ざわざわする

腰の辺りに
コンセントがないか
確かめる
あるのかもしれない
遠くへ行こうとする ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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告白- さち自由詩5*04-2-8
ぐー_で- AB(な ...未詩・独白304-2-8
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ほたる- 石畑由紀 ...自由詩704-2-7
パスタを茹でる間に- RT自由詩4*04-2-6
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ソフィー- 狸亭自由詩304-2-6
スペース・オペラ- まんぼう自由詩404-2-6
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★22_カスミソウノハナタバ- 貴水 水 ...自由詩304-2-4
三月のバラッド- 狸亭自由詩204-2-3
☆40_カミナリノヨル- 貴水 水 ...自由詩204-2-3
緑の日々- 石畑由紀 ...自由詩2404-2-3
闘牛士- 山田せば ...自由詩7*04-2-3
二月のバラッド- 狸亭自由詩204-2-2
5番街ホール- 湾鶴自由詩404-2-2
なんてね。- Kana ...自由詩2*04-2-1
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ばかの詩- 岡村明子自由詩104-1-31
コンセント- 岡村明子自由詩404-1-31

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