ここはほんとにからっぽで
なんにもないのです

ポケットだらけの服より
空気のはいったスーツケースより
からっぽです

きれいな声音で
愛について
鳥がさえずります

もうすぐ春 ....
                      communication breakdown (4〜6)

  川原

川原にきれいな花が咲いていたので
スコップで根ごと掘り起こして
ス ....
 
いつものことだけれど
早々に月がやってきたので
まだ授業は始まらないわよ、と
太陽に聞こえないように
こっそり耳うちした
けれど
待つのは嫌いじゃないから、と
頭をぽりぽりかきなが ....
マイト ウエスト ノート ゾイゲ
クールヤック パームダック ヌートビエント サルスバンデ
ビン エント ワイヅ ヴァイス
ブルーム ノウネ インシュ コウネ
ひらたく長いパンの両端を
いとおしげに抱えている子
何度も 何かに捧げるように 
持つ手を変えては見つめる子



パンはやがて消えてしまうけれど
君のからだの一部になる ....
こんなにちっぽけなものでも
ここにある と 静かに語る

ただ黙って積もり
その日の風に 明日の模様を描く
その日の波に 昨日の夢を揺らす

永い永い時間を抱いて
ここにある と 静か ....
「冷静になることも大切だ」とわら半紙の裏に書いて丸めて投げられた。
痛かったんだなあ。それが。

背負いなさい。ルールをさあ。
泡を吹いて苦しみなさい。
そして、死んでしまえばいいわ!エゴな ....
どうにか起きた
朝5時前
闇には 冬がまだ居座る


動きたくない

温もっていたい


そんな心を 叱りとばして
私の今日が始まる


辛いなあ

眠いなあ

だ ....
三保神社前の土産店で
ママカリを干したのを
またもらった

いわしと一緒に取れるのを
ついでに干しただけだから
いつも無料だ
なにか他の魚を買ってくれ
と言う

竹で編んだ手籠と
 ....
ノイエ ツォイエ パイエ トゥーク
ラウド バウド スヌーク ビーク
ルアンドゥ ボッシュ べヌール クルート
サリエント ビハインド オイランテ ホピエント
十八歳か六十歳まで四十二年イコール五〇四月
あと十七月
のこり3パーセント消費税なみの忍耐だ
どうか5パーセントなどになりませんように
デジタル化してゆく世界に
しだいに稀薄になりつつあ ....
海を埋め尽くす無数の海獣
それらの移動に
海は慄き
激しく毛羽立つ

逆巻く海鳥の交尾
海獣の胴震いに振り落とされもせず
雌鳥は厚い皮膚の皺の狭間に産卵する
そして独身ものは空中を埋め ....
雪のように消えてしまう

この手のひらからほろほろと

温かさも去ってしまう

思い出が膨らんで流れ落ちるしずくが
夢ではないと思わせる

堪えられない

また一人

一人と ....
溜まっていく雑誌に埋もれて死ねたらいいとさえ思う自分が怖いんです。
思考が止まることが怖いです。
皆に「生きて」って言われるのが辛いです。
「頑張れ」って言葉や「応援してる」って励まされるのが痛 ....
まんじゅうの中には多分



があるのだろう

だから
こんなにも甘くて
どこかに行きたくなるのだ
戯れに
水を掻く
何故に
かくダーク
 
只管に
こころ惹く
遠の国
掻き抱く

目の下を
流れ来る
目には目を

歯には歯を
手に余る
この憎悪
ライン ブリュッセ ボウフ ハウフ
カイン バイン ツイン トール
ミルフケン ナッハト ムーブ ノーグ 
ミート クルーレ ムハンマド バッカト
愛情なのか欲望なのか
もうわからない
世で

夢なのか要求なのか
もうわからない
世で

俺も決めかねる

自分で自分のことがわからないぜ

身長とか体重とか服のサイズは
わ ....
裏口で
手の小さな娘たちが漬かっている
娘たちは時々小便を漏らす
娘たちは小便に浸り萎びてゆき
それは、娘たちの味を濃くする
髪と爪を切り
毛の手入れをする
安価な食材と ....
ナース ミンプ モック ペースト
ブルーム ポイズ ネルト エス ヤース
ナイツ バイツ ヨール ミルンク
ボイツ ブース メルケット ノイン
星降る夜空に歌いましょう

そのしらべは光となって遥か彼方の名もない草に
暖かな風を運ぶでしょう

痛み傷つく野山の木々にそっと春風運んでみれば
綺麗な衣で野山を包み、苦しみすべて癒すでし ....
ふるさとは、ないけれど
ビームしておくれ、ふるさとへ

戻り道を知らないから
ビームしておくれ、ふるさとへ

付き纏う病の宇宙をどこまでも逝く
纏わりつく悔やみ言のエーテル
八咫烏 ....
午前1時の暗闇の中

俺の部屋の窓から

教会が見える

十字架がネオンになっているんだ

あの教会の前の十字路で

俺はあなたに「サヨナラ」と言った

子供が学校の帰りに言う ....
ちょうど朝でも夜でもない
漆黒の闇に
夜の夢が消え
朝の希望はまだ無い

名前も無く
仕事も限定せず
さすらう旅人の
出発の時間

名前も知れず
ただ行ってしまっただけの人

 ....
門前町の 御下屋敷あたりに
囲って 折節通い合い お互いに
密かに会っては 愉しんでいると言う
好色一代男に 涙雨

その涙の雨とは言え 早七年
流れる時の魔物 これこそ因縁
とも言 ....
洋なし色に 辺りが包まれ
萩焼のカップには
チャイの印香が漂う中
窓辺からは
いつもと同じ風景

いや 今日は
こんもりと茂る葉の代わりに
樹木には 綿雲の実がなり
成熟したそれは
 ....
倫理だとか
秩序だとか
やけに耳障りのいい言葉で
人間達は
美しい世界を創る

地上には
美しく幸福になれる食べ物が豊富にある
美味しいだけでなく人の健康を助けるからと
ありったけの ....
大きな

とても大きな野原に

今 という

それまた大きな川が

流れていました

その川の川辺には

とても絢爛な冠をかぶった

優しい心の人がいました

その人は ....
あいあい傘は
左側の方が好きなんだ

利き手で
あなたを守りたい
ふとい尻尾さかだてて猫の目ギラリ
白兎の胎内に酒はたっぷり
うすよごれた虎はねくたれてくたくた
つくりつけの本棚はがらあきだった。

未明。ゆたかな黒髪に顔うずめて
あふれてくるくやし ....
ふるるさんのおすすめリスト(5756)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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