{画像=070219164910.gif} 1 髪を切らなかった日

失恋しても髪は切らないよ
と言ったあたしに
失恋したら髪を切るよ
とあなたは言った

手をつなぐことを覚え始めた
あの頃

そして
あなたが髪を切った時 ....
ヘッドフォンからクラゲが出てきた
きちんと右と左から
透き通るその姿は美しかった
片方が大きくなると
一方が小さくなったり
それぞれ浮いたり沈んだり
その度にひらひらと舞う姿は
まさにハ ....
夕焼けは決して終わらない
さっき、オレンジのストローで
おもいっきり膨らませておいたから
輝く小石たちのいるポケットの輪郭
指先の土は、もう、乾いた


工事現場の重機の群れは
拳を打 ....
毎日、夕方になると世界が溶け出す。誰もがみなとっく
に気づいていることなのに、誰もそのことを口に出さな
い。(それは、おそろしいことだからだ。)たとえば、
あらゆる文体が溶け出して、誰が何を言っ ....
いえでします
と書き付けて机に置いた

小学校に とりあえず向かう

誰に叱られてだったか
何故か知っていた 家出というものを
はじめて決行した 小学一年生の時

きょろきょろみた  ....
地下鉄の風に吹かれて 
灰色の階段を上がる 

地上に出る前に 
用を足そうと 
便所にゆく 

入口に 
「 只今清掃中 〜そっと入ってください〜 」 
という看板が立っており 
 ....
珈琲店と書かれた看板の奥で少女が泣いているわ
あれ何て季節
グラデーションが眩しくて夕闇が澱んでいて
あれ何て季節

店に入ろうか
そうしたいのは山々だけど
僕らには
金がない

 ....
みずたまな くりりん まんまるね ふるるん はじけてみたのは
わたしの中の あなただった
どこへもゆける ぷりずむの 軌跡 のこして
夜に開いた
隙間を
埋めるように
雨の旋律が
耳に届いて
孤独にいる者の
遊び相手と成りはしないだろうか
滴の奏でる音が
たった一人の為の
優しさとなって
降り注いで
あなたは雨 ....
闇の中で抱きしめる
体温だけを信じられるように
つまり、それはそう
あなたを想うだけで
私はどんな場所でも
世界の果てにすることができる

孤独は誰かを欲しいと感じる気圧
星だっていつ ....
不愉快な覚醒が
北寄りの強い風で更に増して
両手の無意識がコートのポケットを探す
ひんやりとした裏地や
捨て忘れた入場券に
指先は触れているが
今はそれより風から逃れたい


月 ....
寒い夜

隣を歩く君の手を

握ってポッケに

詰め込めたなら……^^
八角形の小箱は
ブルーウォーターで満ちていて
覗き込めば
ぶちの鞠が回転している

それは
滑らかな哺乳類の群れだ
あるいは
みるく色の
貝類の
ひとかたまりに
溶けて


 ....
 春子はミントの葉を散らし
 踏みしめている 半睡眠で

如月 彼女の足の裏は
いつも薄緑に染まり
徐々に褪せていく
まるで季節を旅しているようだと
裸足のかかとをくぅと縮め
まど ....
つないだ手を
そっ、と離して
春までの距離を
歩数で測っていた君は
三十一歩でくるり、と振り返って
僕に何かを伝えてきた

如月駅を走り出した始発列車が
僕を追い越して
君を ....
こんばんは
良い夜です


『メメント・モリ』



何時頃からか
死にたい気分になると
身体中から
黒い霧が立ち上るのが見えました

霧は
冷たく
緩やかで  ....
どうも!
かくれんぼで鬼になったのはいいが。
百数えている間にみんなに家に帰られた事のある。
そんな日の夕焼けが目に沁みて仕方なかった僕がここにいます。


どうも!
当たりつきのアイス ....
雨の記憶を憶えていない
私が はじめて雨に遭遇した時の 記憶
それはかすれて 雨の日の
窓ガラスの向こう側の風景のように
ぼんやりととおくなってしまっている

だが 思い出せば
いつでも ....
いわゆる
ぜんじどうせんたくき

洗濯物が洗えます



たまんねーな
ぜんじどうせんたくき

自らの全てが動きます
どこいっちゃったんだろう
洗濯物がどうなった ....
 見てみぬ振りしようとしてた
 ただ通り過ぎようとしてた 現実

 どんなに願っても叶えられない
 どこまで行っても終わりなんか見えない 愛の形
 
 でも
 それでもただ見つめてい ....
棄てられた径
放縦の跡
少し斜めの不確かなもの
遠い遠いふるえから
そのままではないそのままに
こぼれながら手わたされるもの


灰が
ひとつのざわめきにつながり
降り ....
拝啓
 お元気ですか?私は相変わらずの毎日です。
 
 朝は六時におきて、支度を済ませてから家を出て
 電車を乗り継いで、会社につくのが大体八時。
 五時まで仕事をして、また電車を乗り継 ....
ねぇ。空に投げたらどうなるのかなぁ?
うん。投げてみたらいいんじゃないかなぁ?

そか。でも、投げてもいいのかなぁ?
だね。いいんじゃないかなって思うよ?

じゃあ、投げるね。
うん ....
ライト浴び無言劇するダルタニャン お前は子馬 若い冬の木 地球の重みも痛みも我に極まれり重力うなぎ喰らう夜。



蛍光灯冷蔵庫テレビハードディスク高周波四重奏団。




冷蔵庫に入れた頭痛を被り耳鳴りやり ....
画布一面に
描かれた椿の
色彩の深みは
凍えた空を思わせて
ひとすじの風にさえ
枝葉のさざめきが
聞こえてきそうであった
重なりあう緑葉の中に
たった一輪きりでも
咲き誇る花は
見 ....

中心と空洞
球面と化石
向かいあえない
水の砦


しあわせ
ふしあわせに触れずに
消えるしあわせ
夜の道をはばたく
濡れた鉄の火


曇りの地図が
晴れ ....
あなたが
雪を詠う
切ないのは
届かなくなりそうだから
冷たくて
だけど
どこかで
愛している
雪を

今年は
初雪も
降りそうにない 空が
窓から見える 私
 ....
あいかわらず武士だった
参代する日でもなかろうに
女房殿に渡された温かい包みを抱えて
坂を下ってゆく

*

何やら人垣ができていて
たいそうな{ルビ賑=にぎ}わいである
隣の女房が ....
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