満員電車の中のつり革を
片腕を伸ばしたまま
必死になって握り締め
このつり革は自分ものだと
態度で主張する
そんなわずかな場所が
そんなに欲しいのかい
数分後にはみんな降りてしまうよ
 ....
よく晴れた日 
玄関を開くと 
小さい{ルビ向日葵=ひまわり}の植木鉢が 
倒れていた 

恋に傷つき震える 
君のようで 
ぼくは{ルビ屈=かが}んで 
倒れた鉢を両手で立てた 
 ....
肩が外れた
外れた肩を持って闇市に行った
拾ってきた新聞紙を広げ
粗末な店を開き肩を置いた
たくさんの人が前を通り過ぎた
みな急ぎ足だった
しばらくして
職業軍人らしき人が買っていった
 ....
{引用=


                     

さざ波の上の真昼
季節の道を飛ぶ鳥は
大気のつぶやきを浴びながら
虚構の街に舞い降りていく


その日も
 ....
            2007/06/05

かりんとうを
長万部で買う
駅の待合室には
仕事にあぶれた人たちが
冷えた弁当をストーブに載せて
暖めている
ヤカンから湯気が出てい ....
夜の飛行場には
サヨナラが点在する
携帯電話のキーのような
小さな光の形をして

滑走路を疾走するもの
引き離されるもの
雲に呑まれるもの
星になるもの
僕らの住む街 ....
口に重い想いをひとつ
あなたの口に移しても
もっともっとと欲しがりつづけて
想いは軽くなるばかり
想いは薄くなるばかり


あなたが書くものが詩であるなら
わたしが書くものは詩 ....
ことしもまた春が来て
暖かくなって
やがては暑くなる
またしても
煩い季節になりつつある
驕れる者 久しからず
正しきも
疚しきも
また同じ
そんな世捨て人のようなことを
つぶやき ....
舟を流す
船という形を流す
手紙は乗せない
自分の名前も土地の名前も書かない
からっぽの方舟
形だけが少しずつ違ううつろ船

笹舟にさえひとは何か
思いを浮かべずにはいられないけれど
 ....
ぎらぎらとした太陽の光を
何も遮るものもなく
そのまま受けながら
アスファルトの道を
ひたすらと歩き続ける
たらたらと頭から汗が落ち
体がべとべとする
道からはむらむらとした熱が
浮き ....
おどけていたら
ほどけてしまった

女郎蜘蛛は頬を紅く染めながらそう言って
ほどけてしまった糸を回収し始めた

おどけた原因については
口を閉ざしている

風の便りでも
巣に引っか ....
シャープペンが紙を滑る音で
断ち切られる記憶が鼓動になる
遠い日、焦がれた痛みを愛しく思い

  あなたの体は柔らかいという方法
  私の融点を
  花の名前を当てるように
  ほほえみ ....
プロポーズの日
私たちは海老フライバーガーを注文した
三分ほどお時間がかかりますが
そうお店の人が言って
後ろの方では段ボールの中から
冷凍の海老フライパティが取り出されていた
トレイの上 ....
  
   「いつか奇跡」

霧雨の向こうに遠い日の日記 差し出した手が迷い濡れてく

影送り透けて遠のく僕たちの眩ばゆいほどにピュアな夏の日

吹くはずのない甘い ....
うすく

たなびいてゆく

いま

あなたといることが

しあわせです

もし いつか
あなたといられなくなっても
しあわせでした、と
いえる
かくごが
まだ
わたしに ....
  信じて強くなると
  君は榴花色の口紅で
  グラスの縁を彩って
  それは渡航への朱印
  暗く激しい海流を渡っていく
  見知らぬ海鳥の呼ぶこえ

さきほどから
波のこえが聞こ ....
覗く穿孔の先
しろい魚がいて
半透明の皮膚を
鈍く光らせては

時々憂鬱そうにそらを仰いだり
恨めしく心火に身を焦がしたり
何時にか逃げてしまったけれど


伺う穿孔の先
しょう ....
穏やかな日々の陰からはみだした恋という名のあてなき手紙


忘れたい忘れよう忘れられるのか君に恋がるる熱き自分を


鮮やかな生に焦がれて
無意識のうちにこめかみに
魂の弾丸を撃ち放つ

立ち籠めていた紫の煙
視界の中に映るのは
生の匂いを放つ花
前世を占えば
俺は天使




 ....
カーテンが頬を撫で
柔い夢を
そっと与える頃
ワタシという私は
教室と意識の狭間で
青インクを
走らせている
 
緑を模した声音が
頭上を掠め、そして
空へと還ると
ワタシは私に ....
我が家に
最新型のテレビを入れてみた
だからといって
家族の会話が増えたわけではない
そもそも家族全員が
揃って家にいるときはない
増えたのは
番組録画の数だけだった

自分の付き合 ....
耳から
抹茶がこぼれてしまうという
朝になるとシーツは
たっぷり緑を含んでいて
洗うたびに
深みを増していくのだという
(この時期だけなんですの

さして困ったふうでもなく
さらさ ....
一生青春、なんて言わずに
人生には
朱夏
白秋
玄冬
とあるのだから

たまには
真っ赤に染まる夏も
白くおおらかな秋も
奥深い黒の冬も
あっても良いな
雨が降ってきた
そんな空にイライラしたのだろうか
家に置いてある
どうでもいいコップを
庭の真ん中においてみた
少しずつ
コップの中に水が溜まってくる
少しずつ
コップの中で雨が揺れて ....
腕時計をすると
その下に洞穴ができて
取っ手のないバケツが
ピチョン ときた時のために
埋め込まれている

なげ槍の中に住み込み
解毒剤の研究をしているスルメ
永遠の若さって 日干しね ....
{引用=



     しうしう、と

沈黙する。 アシッドに。
並んでいる  夜が逃げる、
山羊の、惰性と  六月。
 女の乳房を噛む弦、
  GとFを繰り返す
    挑発 ....
フルエテイルノハ ミミ
フルエテイルノハ ノド
フルエテイルノハ ヒトミ
フルエテイルノハ 伸バシタ腕
カラダガ共鳴シテルンダロ
大キナ{ルビ球体=すふぃあ}ガ ウシロデ歌ウ
バラバラニナ ....
あの緑陰に佇んでみたものは
光るまちだったのか 雲の流れになぞらえ
かすかに形を変えてゆく思いなのか
今はもう分からない黄昏に包まれる
やるせない影ばかりがのびて 路に夕べに


項垂れ ....
誰も
踏んづけなかった猫が
月明かりを探している
綺麗な光の下じゃないと踊る気がしないんだってさ
踏んづけられた猫は
歌にされて
とても怒っている
だから街灯の明かりが漏れ入ってくる ....
・2007-04-14

このごろは平和が白く見えますね

錠剤の錠という字に諭される

東ハトは菓子屋なんだよなあ中田

百円で三分動きますけれど

尻尾にはピアスを開ける予定で ....
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