丘の上にかつては 養蜂場があったけれど 長い時間に淘汰されて 一対の傾斜だけが残った 永久機関を試したくて 時おり勾配を上っていく かわいた木馬の姿はいつも 同じところで見えなくなるので そこから先が .... 晴れきっている

閃光が停止してる

この路上から垂直に

そのぶちまけられている幾多の天井の上に

切り欠けている

せいかつ

の片側たち

半身の動物園

豆の木 ....
ゆきどけの朝日へさえずる小鳥たち







 
開いた股の上で 
上下する{ルビ顎=あご} 
薫る黒髪の間から見上げる 
{ルビ女猫=めねこ}の瞳 

( にくが、唇に、すわれてゆく 

天井に
重なるふたりの影 

仰向けに横 ....
仏のようなよい人に 
ゆるせぬ人がいるのなら 
わたしに誰がゆるせよう 

あの人がわるい 
わたしがわるい 
と 
手にした糸を引き合い 
こんがらがる 
日々の結び目 

力 ....
西日が射している
ヒバリが飛んでいる
あ、誰か来た

青い屋根と黄色い屋根の上に
星が落ちました
僕の家の屋根は白いです

腕時計を買ってもらった
子供がはしゃいで
腕をぶんぶ ....
ゆう焼けへ いちりん 彼の乗った船が エーゲ海で消えた

滅多にあることでも ない



彼の乗った船が エーゲ海で消えた






遠州浜の海岸線は 遠い砂浜
波に運ばれる 白い砂と 生き物 ....
泣きたくて 泣けなくて
母に手紙を書いた夜
滲むことさえ出来ずに
笑顔の文字が並んだ


  「変わらずに元気です
  新しい服を買いました
  今度の休みに帰る
  その時に着て行 ....
珈琲牛乳の色をした空には
夜と朝とが 文字通りに交じり合う
季節はそこに存在する唯一つの風景だ

一年、二年、三年、と
過ぎ去った時間の数を数えているのだが
両手だけでは足りない ....
一回。



初球は大きく外れ、
バックネットに突き刺さった。
球場がどよめく。
マウンドが揺れている。

おれが揺れている。





 ....
枕の高さの分だけ
浮いてる孤独

しわのように
なみが 追いかけてくる

向きを変えたいけど
やっと こもってきた熱だから

隙間に入り込む外の風を
力なく拒む

しろくにごる ....
終焉の華やぎを纏い
空いっぱいに広がる桜の隙間を
北風が逃げてゆく
見上げれば天晴の青は淡く
春を深く含んでいる

息を吹き返した芝生の向こうでは
まだ親指姫の誕生しないチューリップの固 ....
帰宅ラッシュだった
階段で圧力に耐えかね
ひょろ長い女の背を
あわあわと胸で押してしまった

(押すなよおっさん!

おっさんではない
武士である



{ルビ法度=はっと}に ....
草の汁の香
冬の忌に満ち
かさぶたとかさぶた
双つの雨粒
ゆるりと肌に消えてゆく


脚の十字 手の十字
持ち上がる夜と闇の音
落ちる音 穿つ音
かたちを残し
流れ去る音 ....
ひとりぼっちに
ならないように
鳴くことをおぼえた
あの日

どこまでも届けと
生まれてくる、こえ
書き付けられた
記憶ではなく
いま、あふれだす、こえ

ことばは、忘れないため ....
とおくみつめる

あの秒針の刻む音が
きこえるほどの しずけさで
あやしくぼんやりとした曇天に
にじむ光の粒子を
私も刻む
時のまなざしは熱かった
 始まりは、秋の縁側で
ぶらさがっ ....
春の雨になりたい

あたし 春の雨になりたい



あなたはすぐに 春の砂にまとわれて
その嵐の中に {ルビ荒=すさ}ぼうと揺する

小さなオルゴールの中に
こころ を 忘れてきた ....
飛ぶ鳥から抜け落ちた羽根が
地面に墜落する運命に気付かず
いつまでも空を飛び続けていることがある
これを残鳥という

猟銃で撃たれた鳥の
飛び散った大量の羽根が
そのまま鳥の形をして飛び ....
君に対する僕の心は

ほとんど愛で


蝋燭たてとか

傘たてとか


ドアノブとか

靴べらとか


そういうものに

僕はなりたい


 ....
水の光
白い火 白い火
水の上の火
白い光
(火の水 火の水)



生まれたままの姿の子
二重の光の波だけを着て
水たまりのそばにひとり立ち
ゆらめく自身を見つめな ....
遠くで呼んでいる
{引用=
また
もうひとつの朝
祈る人は いつものように目醒める
いつものような 川の歌
いつものような 川沿いの歩行
いつものように
滞りなく
祈る人の一 ....
さよならというやまいを
君と生きよう
ふたりが
気付かない夕暮れを

公園の遊具は
動物の姿で
昨日もそこにあり
明日も

なんてゆるやかなさくらの空

さよならというやまいを ....
機上の子供は
小さな窓から海を見ている

初めて触れる景色のような動悸を感じ
ひじ掛けにしがみついたまま
見えない何かに縋る目を
深い青から離さない

雲はビスクドールを彷彿させる程白 ....
植木鉢に身を{ルビ埋=うず}め 
体中に
針の刺さった 
裸の人形 

{ルビ腫=は}れ上がる両腕のまま 
{ルビ諸手=もろて}を上げて  
切り落とされた手首の先に咲く 
一輪の黄色 ....
      恥を忍んで、昔書いた連作詩篇を投稿しようと思いま
      す。一九九七年から翌九八年にかけて、「歌う川」と
      いう総題のもとに十七篇の詩を書きました。今回はそ
     ....
ダイコンの花がさいたよ

ニンジンもがんばれ
フ と目の前に綿毛が飛んでいたので

ク とつかまえて離して見ると

それはチカリと赤い血の玉で

もう一度握ってはなすと

{ルビ捩=よじ}れてつぶれて菱形のいのちに変わった ....
少し遠くに執着が見える
何もないアスファルトへの
紐を引っ張られ、首輪で引き戻す
あの好奇心 あの自己主張

かつて共に過ごした老犬の気配に
身をゆだねてみる
成し遂げた人たちの無関心に ....
夜の街で闇をさがし
身を隠す暗がりにも
灯りを求めたりして
中途半端なままだね
いつもぼくらは

   言葉の空白にふるえて
   粋な単語たちをあつめ
   草の実に糸を通すようにつ ....
ふるるさんのおすすめリスト(5756)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
喜望峰- 砧 和日自由詩8*07-4-7
kiri- 水町綜助自由詩15*07-4-7
春の朝に- こしごえ俳句6*07-4-7
恍惚の部屋_- 服部 剛未詩・独白9*07-4-7
「_扉_」_- 服部 剛自由詩14*07-4-7
外国語で書かれた俳句を翻訳したような調子で- 楢山孝介自由詩15*07-4-6
- こしごえ俳句6*07-4-6
彼の乗った船が_エーゲ海で消えた- もも う ...自由詩32*07-4-6
手_紙- さち自由詩19*07-4-6
或る季節の死- 黒田人柱自由詩1107-4-6
「_残球。_」- PULL.自由詩5*07-4-6
古蝶石舞- 砂木自由詩13*07-4-5
擦れ合うゆびさきで- 銀猫自由詩15*07-4-5
武士のきもち- 佐野権太自由詩34*07-4-5
ふるえ_はざま- 木立 悟自由詩407-4-5
ひとりぼっちに、ならないように- たりぽん ...自由詩16*07-4-4
時雨れる少女- こしごえ自由詩28*07-4-4
春の雨- もも う ...自由詩27*07-4-4
残鳥- 楢山孝介自由詩18*07-4-3
君に対する僕の心は- 水在らあ ...自由詩56*07-4-3
ひとり_ゆらぐ- 木立 悟自由詩407-4-2
連作「歌う川」より_その2- 岡部淳太 ...自由詩6*07-4-2
さよならというやまい- umineko自由詩16*07-4-2
空の子供- 士狼(銀)自由詩17*07-4-2
さぼてん_- 服部 剛自由詩12*07-4-1
連作「歌う川」より_その1- 岡部淳太 ...自由詩5*07-4-1
さいた、咲いた- たりぽん ...携帯写真+ ...9*07-4-1
1997- 水町綜助自由詩27*07-4-1
まなざし- 木葉 揺自由詩10*07-4-1
夜のかたちのピッテロビアンコ- たりぽん ...自由詩12*07-4-1

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192