雨の
降りそうで
降らない空に
くすのきが
だるそうに
揺れている

ざわり
ざわざわり

雲が
灰色のような
青色のような空に
くすのきが
だるそうに
揺れている

 ....
日差しの強い、つよいなか
歩いてわたりました。
まどの中から でしたが
緑葉のまぶしいこと

ひとつぶひとつぶの
空にむかう


ふさふさ
ゆれゆれて
ゆさぶられ



 ....
うたうことに
しおれて
よこからさす
たいように
すねて
ねむくても
ねむくても
いつだって
うたうことを
おもいだすの

かなしみに
みたされても

よろこびで
は ....
るいるいと
つみかさなり
荒涼をうめつくす石
  これは誰かの
  さいぼうであるか
それらの石が記憶の
かけらであるとしたら
この場所に吹く風も
意味を孕むであろうが
ただ過去を予 ....
脚を焼く火が
胸にとどく前に消え
ふたたび冠のかたちに現われ
両肩を抱き燃えつづけている


まばらな陽のなか
あなたは身を反らし
地と空のきわ
水と空のきわを
飛 ....
青い髪のターヤと、今もふたり虹の入り江で暮らす

ロック歌手であった過去の名声を捨て、女となった私にとって、砂に覆われたこの素晴らしい死の世界では、レゴリス――月の砂――は敵であり、また味方でもあ ....
ボトルの内側に貼り付いた
水滴がつるりと滑り 落ちる
そんなあっという間にも僕たちは
死にあい 生まれあっている

細い点の中にある、線を描く息の中にある

骨が飛び出そうなくらいの
 ....
水銀の光の一粒が
横へ横へと動いている
ゆうるりと回転し
他の光をかき分けている


てのひらを巡る
遠いみちのり
つもるうつろ
熱の轍


まるめられた透明が ....
湿った夜の破片が
蝙蝠となって折れ線を描く
低く、低く

やがて来る、雨と
灰色の朝は
かなしい、という色に似ている


里山の懐に
ちいさく佇むそこ、は
永遠の黄昏に向かい旅立 ....
病人は目を醒まし
言葉にならない声でさけんでいる
葬儀屋が切り取った脚を
箱に入れて去っていく
皮膚は黒かったが
骨は白いままだろうか
もっと遠い窓の向こうでは
咲いたばかりの花が
離 ....
二人で夏の暮れに涼みに行った川辺は、
誰の手にも触れられなかった伸びっぱなしの草に
見たこともない虫が群れて、
それでも二人は楽しかった。まだ夏日の終わらない
暗い世界。傷をつくるのも怖くなか ....
   書いては消し、
   書いては、
   消し、


   夜 、
   に書いた手紙は朝にもういちど読みかえしてみよといいます、
   雪は残らずとけてしまった、私は雑 ....
さみしいものが
さみしいものと
こすれあう
すると なぜか
うみは ひろがる
なみは ひくいまま

たよりなさげな
しっぽでも 
つなご

ひねりだしたって
しょっぱい ....
水を得た魚は、いきいきと、そのまま
大きな指につままれて
ひょいと知らない国に
たたされてしまった

ような
そんなふうな



まもってるっていうけど
あたしひとりだよ
 ....
ヘイ!般若、おまえのしかめっ面に落書きをしていたガキだった頃



浴室に溢れる涙どんだけの悲しい嘘を喰らったのだぃ?



今さっきあんたと会った夢の中?いやいや夢の中ぢ ....
日だまりに停車してある軽トラできらきら光るホットサイダー



おじいちゃん早く渡りな大丈夫道路は三途の川じゃないから



祝日に国旗を掲げる家なくて家主の世代交代思う
 ....
疎まれた鳥が飛ぶ。


三月。
ランゲンハーゲン。

いまさらどうにもなりはしないのに。


疎まれた鳥が飛ぶ。
横傾しながら。


冷気に翼を浸し、
思いつくままにかたち ....
飛び立つ後ろ姿を
どこかで見た
 


の記述を
探して


黒く浮かぶ
記憶の島を探し
脳内を辿ってゆく



ほの明るい
Cellの海の
上空に浮かび
 ....
{dl}
{dt}本木はじめ [19:23:13]{dd}こんばんは。現フォのみなさん。
{dt}本木はじめ [19:23:52]{dd}この後、19時31分より『第6回短歌祭品評会』を開催します ....
春雨の降る午後 
私は一人傘を差し 
無数の蕾が開き始める 
桜並木の道を往く 

三っつ目の信号を曲がり 
学校に沿う坂を下ると 
傘を差す 
君の母が立っており 
喪服の私は頭を ....
きみが少し元気なときに
庭に植えた白梅に
真珠の粒がころころと
それは春の序章とも言える

きみが好きだった春の 前髪が見えて
それはきみの季節とも言えるが
メディアから塗りつけられる春 ....
 詩誌「あんど」8号に掲載された井川博年氏の「期待しない ――若い詩人への手紙のようなもの」と題する文章は、これほどまでにひどい文章を読んだのはいつ以来であるか思い出せないというくらいにひどい、長年に .... サヨナラバード
冬の月をのりこえて
きみは、きみの場所へ帰る
たくさんたくさん手を振った
またねと云うのが本当はさみしかった

たぶんぼくは忘れるだろう
毎日の雑多におわれて
そして空 ....
休み時間に生徒が漢字練習をしていた
なかなか漢字が覚えられないとぼやきながら

僕はそれを見守りながら
漢字はいくつかの漢字がくっついていることもあるから
それを手がかりに覚えてゆくのも ....
 
使い切ることなく無くす消しゴムのように見失った第一話




赤、明滅、遅れて届くサイレンに共鳴をする喉笛の穴




干上がった水たまりは遺跡に似て踏みつけられず進めぬ真昼 ....
リセットと書かれたインターフォンを押す顔も知らない恋人の笑み



はじまってしまう毎朝第一話今日も繰り返しましょう昨日



着実に春は予感を追い越して気づけば葉桜ばかりの恋 ....
庭に植えた橙(だいだい)を
隣のいい年頃の娘が じぃと見ていた
熱視線で家が燃えるわい・・・
と小声で冗談を言いながら
剪定ばさみを手に持って
「家のは少し酸っぱいんだけどねぇ」
と呼 ....
三月とはいえ まだ雪の残る駐車場から
会社の玄関に入ると 大きなスーツケース
今日 帰国する中国の人達の荷物
十名の三年間 勤めた生活がまとめられてある

タイム・カードをおしてロッカーに行 ....
 さようなら  将来に死に装束を着せたすべての心臓たちよ



 他人から見れば大したこともなく第一話ばかり毎週流す



 分岐点で失敗→リセット…そういえばセーブした場所なんて ....
三月にリセットかけて天気予報シーズン最後の雪が降ります

電車内つよく窓を打ち時折光る座席のひとよ気づけ第一話に

ずぶ濡れで風邪をひかない春が来て着のみ着のまま傘も差さずに

水たまり段 ....
ふるるさんのおすすめリスト(5756)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
くすのきのあくび- 春日野佐 ...自由詩4*08-5-9
緑陽- 唐草フウ自由詩7*08-5-7
うたとうげ- 玉兎自由詩408-5-4
累石- 岡部淳太 ...自由詩1108-5-2
むらさきの_むらさきの- 木立 悟自由詩608-5-2
ターヤ_☆- atsuchan69自由詩7*08-4-29
渇き- 唐草フウ自由詩8*08-4-28
ひとつ_ひらく- 木立 悟自由詩608-4-25
風になる日に- 銀猫自由詩17*08-4-24
四月- 岡部淳太 ...自由詩1108-4-23
漂着/083/500文字の本棚- ピッピ自由詩608-4-22
ひかり- 石畑由紀 ...自由詩22*08-4-21
うすめる- 唐草フウ自由詩6*08-4-20
あふれいど- 唐草フウ自由詩12*08-4-14
石を継ぐ者- 本木はじ ...短歌6+*08-4-10
思春季- 本木はじ ...短歌2208-4-5
創書日和【鳥】_凶鳥- 大村 浩 ...自由詩8*08-3-31
創書日和【鳥】_記憶の鳥- 大村 浩 ...自由詩15*08-3-29
第6回短歌祭品評会〜第一夜〜- 本木はじ ...散文(批評 ...1*08-3-24
春雨の午後_- 服部 剛自由詩18*08-3-24
さくら_さよら_さら_さら- たちばな ...自由詩37*08-3-24
記名の呪縛- 岡部淳太 ...散文(批評 ...9+08-3-22
サヨナラバード- 唐草フウ自由詩10*08-3-22
「億万人の心の音」- ベンジャ ...自由詩20*08-3-22
【短歌祭参加作品】十秒後の世界- 石畑由紀 ...短歌1008-3-21
【短歌祭参加作品】第一話たましいリセット水たまり新しい笛さよ ...- 本木はじ ...短歌1208-3-21
ご挨拶- 千月 話 ...自由詩10*08-3-20
シェイシェニィソンウォッダリーウー- 砂木自由詩3*08-3-20
【短歌祭参加作品】メジャリカ・マジョルカ- ピッピ短歌1908-3-19
【短歌祭参加作品】あめふりのひに- 月見里司短歌208-3-19

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