150928

ひとつしかない
だいじなそらが
のんびりと欠伸
そんなのは怠慢
それいらい空は
地上を離れだし
だんだんたかく
たかくたかくね
欠伸したら転寝
ころがりおちる
 ....
星空にふる雨

地に眠る歓喜

引き寄せあう結晶が

ハレルヤ
一筋の嘆き

君は明日を笑う
砂象の怒り
食べつくせない果実

振り返ると渦を挑発し
いつまでも感情は ....
1 靴擦れで坂道上る猫背でね


2 一人酒しいたけを焼く七厘で


3 緑色湯がいて食べるオクラ哉


4 ブスばかり想像しながら射精哉


5 黒板にチョークで顔を書く男
 ....
千歳の少女の誕生日を
誰も祝うものはない
一匹の蟻を避けて
十匹の蟻を踏む
淡く巨きな
泡のなかの午後


手を振るたびに
いのち以外に満ち
暗い街の背後の山から
 ....
{引用=・歴史家 李光洙

歴史家よ
きみの歴史は嘘つぱち!
われらの愛が誌されてない歴史
そんな歴史があるものか、
われらの愛の破綻が誌されてない歴史
そんな歴史は知れたことさ、嘘八百 ....
眠れない未明に
仕方もなく起きだして
ふと開けた引き出しから
懐かしくて熱いものが

彼女がのこして
そうするしかなかったままの
断片がみんな
雨の雫色をしてる

それらは歌で
 ....
じゅみょう

よめい

さしてかわらないものなんじゃないか



(応答なし)


くるしいしっこくのうずまく
どうみゃく
越えたら

いま、とんねるだから ....
ありがとうを封印してた、
こわさに飲みこまれて
いなくなるばかり考えて

からまったトンネルに吸い込まれていく
からまったとんねるにすいこまれていく
先の細いトンネル
出口までは ....
落とし物が入った箱をあさる
あたしがどこにもいなくて探しているんです
みんなが帰っていく雑踏
夏祭りの終わり

あたし達は
もうおしまいだね
みんなどこにいってしまったんだろう
光がな ....
知人の見舞いに桃を持っていったが
急に呼吸状態が悪くなったと
面会はできず
桃は連れ帰った

食卓に置いた木箱のふたを開けると
縦にみっつ並んで
桃たちは姉妹のようだ
血色よく尻を ....
      150808

考えたら
わたしは
夾竹桃を
見たことが
あっただろうか
夾竹桃は夏の花が先行し
後から花のイメージが付加され
がっちりと定着したようだ
わたしが夾竹桃 ....
  150731

アイスクリーム
ユウスクリーム
クリームクリーム
クククククククク
フフフフフフフフ
トトトトトトトト
ナナナナナナナナ
タカタカタカタカ
ノホノホノホノホ
 ....
わいわいとやみだらけ 
つまみとられるまえに
するマッチ
さあ うかんだよ
ぽっくり ゆらいだら 
にこにこの 火 
ロウソクさん おはよう
くろくしてごめんね 芯
               150716

中原が昼夜逆転したのは、19歳の時だった
作家を目指して古今東西の文学を漁り
夕刻、人気の無い干潟を散策しては遠くを眺め過ぎ
足元の柔らかい深み ....
とつぜんのスコール
つみのない車の天井をひどく打つスコール
悪いのは人間
じっさい痛いのも人間で
こういった音を聞いて黙っているのが人間
黙って、このままながれていけばいいのに
 ....
わたしは今朝目が覚めた、それとあなたが仰るような「時間」まで記憶していられるほど能力は高くない、勘弁してくれ。
いいんです、わたしはあなたに言いましたよね? 「わたしはわたしと向き合うためにあらゆる ....
 
 
雨が降ってきた
それに加えて午後からは
槍まで降ってきた

雨が降ろうが
槍が降ろうが
必ず行くよ
と言っていた友人は
終に来ることはなかった

窓を開けると
代わり ....
既に夜だというのに
空の明るさは
人の灯りを
消し去るほどにまばゆい


窓を閉める
潮のにおい
窓を閉めない
暗がりの
うすい手のひら


山を削る白い ....
仕草から仕草に至る息ひとつ



どこまでも切れないはさみ似合う指



光には到かぬ剣を闇に植え



治っても傷つく場所は同じ場所



数秒の ....
紙の間の灯より明るい紙の檻



夜と水さげすみの目をひたす闇



花は奥ほのおに倒れる家の奥



其処に無く囁くように其処に在り



ぶつぶ ....
その男は 
幾つも電球を並べた灯りの下で
ぼくの胸を切り開き不機嫌な心臓を取り出した
心臓の中に豚を入れ調子よく動かそうというのだ
更に男は心臓のあった空洞を覗き込み
ぼくさえ知らない潜み物 ....
小爆発しながらでないと
わたしの日々は動いていかない
(しらないあいだにも)


母が消えてくれたらいいのにと思った
そんな自分を恥じなかった
だけど越えられたなんて自信は
も ....
漢字の書き取りをしながら息子が大粒のなみだをぽろぽろとこぼしている
耳という字を書いていた
どうしたんだ?と聞いたが俺には言わないらしい
その後スマブラをしたんだけど俺の勝ちがちょっと続いたら
 ....
水玉に揺れる竜
つなぐ とぎれという輪

くべている手は 土からでた空の指
火は向こうへ かけられる扉

流は竜
木の気流
立つは麒麟

合羽の袖口にも 頬にも手にも
蝶にも
 ....
避けるほど遠去けるほど迫る冬



月くくり手のひらくくり生す子かな



はらわたに指三本のつららかな



むらさきに雨の林を染める笛



 ....
さまざまな妄想は 書き物の中より現実の方が多い。
というか 書き物は現実の一部でしかないと思う。
ひとりひとりの妄想は プラスされマイナスされ
本当の事などは無力のように思える事もある。
勝て ....
頬をなでていった、風を
振り返った遠い背後の道で
独りの樹は嬉しそうに、葉をゆらし
無数のみどりの掌は
こちらに合図している

この足もとに伸びる人影が、口を開く
(見エナイ世界)を呟く ....
別なのに同じ何かが目に遊ぶ



戸惑いを背に押しあてて背を描く



無も壱も那由他も同じ指の夢



頬ぬらす半月の水のぼりゆく



道端の心臓浅 ....
{ルビ作為=つく}られた景の醜さ哀しさよ



草むらを燃やす象亀空あおぐ



岩の地図こすりあわせて緑の火



何もない夜ほど明るいものはない ....
洞の実を砂糖醤油につけて呑み



まばたきの遅い一日お茶すする



ひらくたび傘の首すぐ飛んでゆく



弧を刻む光のなかの馬鹿ひとり



とどろ ....
ふるるさんのおすすめリスト(5756)
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うつら_うつら- 木立 悟川柳214-12-3

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