結婚を
    クチにしてから 僕たちの
                熱い絆はボロボロになり
溜め込んだヘドロのような感情を
土石流のような泥水で何度も吐き出してる

それでもそれでもそれでも
塩っ辛い溜池が枯れる事はなくて
あたしは今日もまた、暗い部屋で一人
音楽というダムの弁を ....
雨をふくんだ地面が
静かに沸騰して
おいしいものが
出来上がるそこを
夜明けを待たずに
ぬかるみながら歩く
無意味を信じて
無意味な逃避をして
正しいつもりになって
砦の先はるか遠く ....
カラメル岬に家を建てて住んでいる
からまる君のもとに
こんがり山からとんがり君が逃げ出してきた
住んでいた山が焼けてしまったのだと
黒焦げになってもう帰れないのだと訴えてきた
からまる君 ....
夏の朝
とうもろこし畑の中に溶けてみた
一直線に並んだ黄緑の
甘い匂いが夏だった
気づけば夏の中に溶けていた
黄色の穂先から見上げる青空は
水を見ているようだった
土から湧き出る水蒸気が ....
君は咲くシャインシャワーを跳ね返しこの瞳(め)に映る空を抜き取る


トリップは三秒前にも戻れないホワイトアウトに踏み外す足


陽炎のウラ見え隠れする噴水は見慣れたはずの街の ....
流れていくのは
いつも昔のもので
西でギラリと
湾を満たすものは
せめて夕日に
清らかに染まろうとする
 
夜の寒さなど
思うこともなくながめていた
港を出て行く
貨物船の短いマス ....
「一番星はどこに」


風薫る陽だまりの中少女跳ね触れようとする新しい夏

どこへでも吹くなら吹けと夏風に弾む心と手に入れた恋

この海はいつかあなたと出逢う海一番 ....
くろに燻ったぼくのいかりと、きのうのゆめが
ちらかったなつのよる、小さなさんぶんをぬりつぶします。
くれよんとかえんぴつをなめて、蛍のうみをえがこう。

あじさいのはなびらが、 ....
地平ちかくにいっぽんの痩せ木があった

雲は
絶叫

しない。
                 2007/06/28 

 
 ブラックライトアップ同盟

Wikipediaによると、
日本のライトアップの嚆矢は
1963年神戸ポートタワーだと ....
虹がミドリで怖い
茶色がミドリで怖い
喉の奥がミドリで怖い
目を瞑るとミドリで怖い
近所の肉屋がミドリで怖い
ドアを開けるとミドリで怖い
黒塗りのベンツがミドリで怖い
彼女の浮気の言訳が ....
恋をするなら
声の素敵な子猫を飼って
恋しい 恋しいと啼かせます
一人の夜に膝に抱いて
小さな頭をやさしく撫でて


恋をするなら
おろしたての靴を履き
街をあてもなく歩いてみます
 ....


昔、三人の男が互いに足の速さを競っていた。最年長の男はやがて体力が落ちてきて競争から脱落した。だが彼は、健康のためにいつも歩き続けることを自分に課した。凡庸な男はやがて自分の才能に見限りをつ ....
泳ぐこどもの描く絵は
ぎこちなくてのびやかで 見る疲れ心地がよい
けして固まったりはせず
ことば固まってもおらず
夕日のうえを歩くような

ねむってしまっていたら
夏がこえてしまいそ ....
北の方角では
青年が祈っている
切実なその願いは
祈り、というより叫びのように
わたしのたましいに遠くから響いてくる

薄いカーテンの向こうでは
洗濯物が揺れている
梅雨の晴れ間と聞い ....
続いた雨の音階は消え
訪れた静かな夜
問うこともせず
答えることもなく
過ぎてゆくだけの影に
狭くなる胸の内

満たしていたもの
耳に慣れた雨音と
肌に馴染んだ湿度と
それらの行方 ....
ダイニングテーブルのうえには
いま
まさに呪いのかたちがある

パン
なみなみと注がれたぶどうジュース
半熟の茹で卵
干からびたベーコン
銀のナイフとフォーク

それらすべてが
 ....
無数のあなた、むすっとあなた

そこの穴はあなたの穴さ

穴のないあなた、穴ばかりのあなた

あなあなかしこ、あらかしこ

洗ったあなた、ずぶ濡れあなた

愛してあなた、言って ....
見えないカルピスがながれていたの
日曜日のよるに
へやを暗、く・して
どうしてもそれが
ほたるのようで

やんわりと
灯し、宛てる
どこかに飛んでいきそうな
空のおしり
ぼくは ....
古い日記の頁を{ルビ捲=めく}ると 
遠い昨日へ 
葬られた{ルビ女=ひと}の名前 

( 霞の向こうに立つ、その人影 ) 

左手首に巻いていた 
あの日の腕時計は 
いつのまに、{ ....
すやすやと

安らかな寝息を立てる

ちいさなちいさな背中



このちいさな背中に

どれだけの重荷を

背負わせてしまったんだろう



たくさんの痛みに耐えて ....
今夜半過ぎ
関東から東海地方にかけて
優しいものが降り積もるでしょう
と、予報士は言った

翌朝
優しいものは降った様子だったけれど
予報どおりに積もってはいなかった

私たちは ....
ブランコが
揺れていて
あたたかい
まだ近くの
更衣室に
脱いだ服が
濡れた月に
ただよう
闇のなみ
かきわけて
音だけたよりに
つかまえて
ブランコは
真夜中の
プール
 ....
最近、「消えた年金」問題ってのが、話題になっとるやろ??

じつは

あの年金 消したん ワシやねん
キミのことを
すごくスキだ。

キミのことを
とてもスキだよ。

キミのことを
めっちゃスキやで。

キミのことを
すんげぇスキなんよ。

キミのことを
ちかっぱすいとぉよ。 ....
「宝くじ当たったんでここ辞めます」
山下がそう言った時
またいつものような嘘だと思った
だけど本当に次の日から
山下は工場に来なくなった
電話にも出なくなった

「彼女が出来ました」も
 ....
詩を書く人は
ほとんど男に多いのだが
自分を重要人物だと思い込みすぎている
音楽はそうでもない
映像や漫画はもっとそうでもない
演劇だと少しそうでもある

ネット詩人というか
いい年こ ....
別れの朝
ミルクコーヒーと
クロワッサンに
味はなくて

バスを待っている
海から海へ帰るバスを

外に出て
港のベンチは石造りで
日をためて暖かくて
漁師たちの船が出て ....
焚き火の前で
君は寝ていて
疲れてるんだろう
ずいぶん歩いたから

マカオにきっと遊びに行くからね
君も遊びに来てね
俺がどこにいようと
何をしていようと

ヨージ ....
ふるるさんのおすすめリスト(5744)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
マリッジブルー- 北大路京 ...短歌7*07-7-2
土色の涙- 明日殻笑 ...自由詩3*07-7-2
キッチン- 小川 葉自由詩407-7-1
カラメル岬にて- 楢山孝介自由詩6*07-7-1
とうもろこし畑- ぽえむ君自由詩22*07-7-1
白昼夢- Rin K短歌13*07-7-1
駅・大阪港- たりぽん ...自由詩12*07-6-30
■共同作品■_絵日記- Rin K短歌16*07-6-30
やせいのなかでおどれ- はらだま ...自由詩25*07-6-30
絶滅- 「ま」の ...自由詩4*07-6-29
不確かな公案- あおば自由詩6*07-6-28
ミドリ- 大覚アキ ...自由詩14*07-6-28
恋をするなら- 石瀬琳々自由詩22*07-6-28
神話- 葉leaf自由詩19*07-6-28
前夜- 唐草フウ未詩・独白9*07-6-27
輪唱- 銀猫自由詩15*07-6-27
真夜中に沈む月- LEO自由詩33*07-6-26
アメリカン・ブレックファースト- 大覚アキ ...自由詩707-6-26
*ムスウノアナタ*- かおる自由詩9*07-6-26
蛍夜- 唐草フウ自由詩10*07-6-26
浜辺の女_- 服部 剛自由詩10*07-6-25
ちいさな背中_と_無力な両手- 宮本 心自由詩25*07-6-25
坂道- たもつ自由詩1607-6-24
プール- 小川 葉自由詩307-6-24
超一流のマジシャン- 北大路京 ...未詩・独白6*07-6-23
ラブレター- 山田隆自由詩9*07-6-23
フライング山下- 楢山孝介自由詩19*07-6-23
表現者について- 馬野ミキ散文(批評 ...14+*07-6-23
君を乗せて- 水在らあ ...自由詩16*07-6-23
シンキ- 水在らあ ...自由詩10*07-6-23

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