鳥の声、草木のそよぐ音、電車の走る音が、ふと音楽に聴こえるときがあって、
そんなとき僕はこどもに戻ったかのように純粋になる。

だから僕は、散歩をしている間イアホンを付けない。
もしかしたら、 ....
おばあちゃんのさこつのくぼみには
ポカリスエットが
そそげます
おばあちゃんがあまりにもしつこく 飲んでみろ 飲んでみろ
と言うので おそるおそるストローですってみたら
ちょっとぬる ....
満員電車を降りた時から
この世界のスピードに乗れなくて
鳥籠の中でバタ足をしてる

交差点で待つ信号の青
最大瞬間風速の今を
働く人は駆け抜けて行くのに
僕には羽ばたく空がなかった

 ....
あなたのこと
大切に思ってますって
まっすぐに念じたら伝わるのだろうか
時々
野良猫で練習してる

野良猫なら上手くいくのに
人は生意気だ

野良猫は優しいのに
人は間違える

 ....
うちにはルンバがいます
お掃除ロボットルンバくん
そこら中を這い回って
けっこうホコリを集めます

椅子の足にもぶつかります
何度も何度もぶつかります
くるりくるりと回ります
割と早め ....
銀の銛が突き刺さり
青と金でできた腹から
ひまわり 硝子 晴れの日の雨
街の入口の門に散らばる


砕けひろがるものの先に
ちぎれた鉄や鉛があり
多眼の宝石の角度から
言 ....
梅雨になって
雨がすきな
人もきっと
そばにたくさんいるだろうけど

いまは
青い空がすき
心が浮かび流れていきそうな
どこまでもファルセットが続きそうな


目を閉じて ....
小島先生の大きな手が
私の後頭部を襲い
私は前歯を机にぶつけて
少し欠けてしまった
思い出せば鉄棒でも
欠けさせた事のある
前歯のすぐ隣の部分が
欠けて居る
思えば小島先生の手が
女 ....
冷たい夜に
むらさきとむらさきが向かい合う
岩の径を
音だけがすぎる


鉱と鉛の紙
指を回る火の震え
小さな鈴の音をたて
砕けるように消えてゆく


空の一部をち ....
瀧の夜
火を拾う指
音の無い径
水たまりの径


水の音は鈴
鈴の音は夜
夜の地図は水
光の指をひたす子らの声


火は火のまま底へと沈み
水面に言葉 ....
静かすぎる昼 脳の鼓動
まどろみを吸う
冷たい蝶
左目と左手にはばたいている


斜めに巨きく横たわり
街を隠す羽があり
明るく淡く 数え切れぬまま
ただ風ばかり ....
 
 
ネパールのおばさんと話していると
初夏の風が吹いて
自ずとら抜き言葉になる

門扉のところで自転車にまたがっている男に
日本語ではない大声でおばさんは話しかけ
それがネパールの ....
あなたの傘は
少し小さく
私は少し
はみ出してしまう

私は誰かの
傘を求める
心地よい
雨音を聞く

あなたの傘は
同じ角度で
いつでも
そこに咲いている

私は ....
二階の窓からみてる
箱にとらののらねこがうずまってねてる
ちいさい海が砂時計のまんなかみたいにきらきらしてる
沢で茶色いのらいぬがしんだときく
もう少し毎日の学習を解いていたい

晩ごはん ....
あなたのお城
まるでおとぎ話

とうちゃんはどぶ板通りのかんばんや
かあちゃんはモモエちゃんも結ったパーマやさん
赤と青と白のぐるぐる
さび付いて止まっている

懐かしさに沁みて泣き腫 ....
『奇妙な世界』


奇妙な世界を
祝日の朝に聴きながら
ここしばらくおざなりにしてきた生活を
梅干し入りのおにぎりにして食べた
陶芸教室でつくった奇妙な湯呑みでお茶をすすり
な ....
勝つ気でいたのに
決まろうとすると
空気のような蜃気楼が
鵜に乗せて
私を柚子湯に入れる
付けんとか言っておきながら
付けてくる神は
田圃を沢山所有して居て
詩を読みながら
日の出を ....
こん夜
つけて寝るためのピンクのマスクがある
かの女はいま
どんな心の中の秒針を回して
何を燃焼し拍動し続けているのか
考えたりする
答えはどこにもない
海にも空にも星にも
そしてここ ....
静かに前髪が降りてくる
羽だけの鳥のように
やわらかな影のかたまり
ひらかれる ひらかれる ひらかれる指


見えない雪
目の痛み
息のはざま 光のはざま
土と風 ....
かなしいままで眠らなくてはならない夜には
ちいさく 云ってみる 「にんじんのシチュー」
内緒で想ってみる ママと にんじんのシチューを
同時に 二つをやってみる 『にんじんのシチュー』

そ ....
叱られた痕を想えず一人居の宇宙で祖父はほほ笑んでいる


夢ばかり追い過ぎて消えたいくつもの夜想う時さやかな吐息


オリオンは故人を恋う夜ひたすらに心静まるかたちしている
蝋燭で世界を燃そうとするもの
茎も葉も無い花のあつまり
冬の陽を模した手足の舞が
風に風を刻む夕暮れ


冬と 水晶の霧と樹と
エメラルド 空に刺さる音
遺跡を分けるひとつ ....
今はもう、溢れて
零れるだけのボトルは、意味を見失い
積み重ねられた日記帳は
終焉の時まで
ただ、埃をかぶるだけ

西の窓にさす夕焼けが淡く滲みだし
新月の海を羅針盤無しで航海する、無謀 ....
だってまだ夜明けなんか知らないし。十四歳は虹をあつめて。


はだかでも一本くらいもってるの。女の子だけのキレキレナイフ。


アパートで寄せ鍋つつく樂園を追放された天使のわれら。

 ....
しんしんと細い雪が
透明な肩に着いては
じんわりと広がり
どこかにとけていく

もう我慢しなくてもいいんだよ
と、いう時間になって

わたしの大切なところが痛みだす


時は止ま ....
君の住む街のパチ屋の喧騒もあかりもきっとうそじゃなかった


木工用ボンドが澄んでいくようなわたあめ越しの世界のあけがた


ゴークネンゴノジンルー?がタノスミ??とツテテテクレルミブリテ ....
透明な砂地の樹が倒れ
枝が根に 
根が枝になり埋もれている
影が打ち寄せ 去ってゆく


空の名札が剥がれ
旋りながら落ちてきて
やっと捕らえることができても
暗 ....
仕事を辞めてから
5才の周ちゃんと過ごす時間が増えた
染色体が一本多いゆえ
絵本を読んでも

 あーうー

歌を歌っても

 あーうー

だが時折、大きな黒目をぴくりとさせて
 ....
納豆のカラシ

ぜんぶは入れない

納豆のカラシ

小袋に残る

納豆のカラシ

可燃か 不燃か

納豆のカラシ

とりあえず 可燃へ

納豆のカラシ

今夜もまた ....
雪の無人駅
雪を掃く係りのものが雪を掃く
何でもないコンクリートの踏み板の上を掃くものがある
待合室の歌謡ショーのポスターからさびしさのしたたり
掃き残した埃と雪の混じった少し硬いものをさらに ....
ふるるさんのおすすめリスト(5744)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
イアホンを外せば聴こえる- 水宮うみ自由詩3*17-7-1
おばあちゃんのさこつ- もり自由詩4*17-6-30
宙ブラリ- ミナト ...自由詩4*17-6-29
まっすぐ- umineko自由詩7*17-6-29
ルンバは私の最高の友だち- umineko自由詩4*17-6-18
瓦礫_またたき- 木立 悟自由詩317-6-17
タペストリー- 唐草フウ自由詩8*17-6-9
歯医者- 間村長自由詩617-5-28
白とける白- 木立 悟自由詩717-5-24
波と紋- 木立 悟自由詩917-5-17
白と震え- 木立 悟自由詩417-5-12
ネパールの親戚- たもつ自由詩417-4-19
驟雨- umineko自由詩15*17-4-11
釧路- ともちゃ ...自由詩10*17-4-10
赤と青と白のぐるぐる- 田中修子自由詩5*17-2-25
二月に聴きながら- DFW 自由詩6*17-2-25
太陽- 間村長自由詩13*17-2-20
マスク- 唐草フウ自由詩10*17-2-12
ひとつ_視線- 木立 悟自由詩517-2-8
スプーン_flip_side- もっぷ自由詩317-2-7
「余情」_三首_2017.02.06- もっぷ短歌417-2-7
めぐり_潮音- 木立 悟自由詩317-2-4
逆再生- 小林螢太自由詩14*17-2-4
二月二日- 青色銀河 ...短歌417-2-2
フトウ(よる)- 唐草フウ自由詩3*17-1-24
ザマジック- さわ田マ ...短歌3*17-1-20
ひとつ_海辺- 木立 悟自由詩1017-1-20
もみじの手- 服部 剛自由詩1017-1-13
納豆のカラシ- もり自由詩13*16-12-21
雪の無人駅- オイタル自由詩13*16-12-11

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