黒いしげみが大好きだ
黒いしげみのあるところ
僕に眠りがあるだろう

黒いしげみが大好きだ
黒いしげみの出す声に
仕える者となるだろう

黒いしげみが大好きだ
黒いしげみの自在さに
 ....
春夏の夢にかけたる浮橋の
  途絶えに月をながめくらさる

五月雨にみかさ増したる川の瀬に
  月は流れでみづ音ぞ澄む

ひさかたの光をかへすはちす葉の
  浮けるみなもに波たつる風
 ....
{引用=




  金色が たおれる 欠伸が 蔓延する 
  蛙のうた こもる ねむれない 五月 日々の罅に 滲む
           ゆううつの 書物 ふあんていの音楽
  刺身 ....
通勤バスの車内 
後部座席から眺める 
まばらな人々が
眠たげな朝 

( 昨晩わたしは、{ルビ尖=とが}った爪を、切っていた。) 

人さし指をのばし 
四角いボタンを押す 

 ....
           2007/05/02


問題ありません
明日からも
大車輪で
元気にやっていけます
すべては
気のせいです
なんでもないことを
気にするから
大事になるの ....
一度も入ったことのない時計店が
空き家になっていたことを知ったとき
この街を動かすからくりのひとつが
もうもどることはないのだと感じて立ちすくんだ




雲はなく 風は冷たく ....
蔓の先はしがみつくあてをもとめている
ひょろひょろと風にあおられるのも策略
つるりぬるりと小鉢の中を逃げ回る里芋を
こどもの箸が突き刺す
突き刺すのだ!

もとめるかたちはとがっている
 ....
一回転してしまえない飛び出せないからぶらんこの鎖がたわむ

靴だけを先に逃がしてぶらんこに繋がれたまま残ったわたし

順番を待ってから乗るぶらんこはつまらないからぎりぎりねじる

ぶらんこ ....
けっこう頻繁な周期でやってくる
性欲の波
これが打ち寄せるとき
おまえが押し倒される
おれの本質は
波です
霧の村に石を投げれば切り開く明日の地平は放浪型に

五月空どこ見渡せどあを続き少年雲を翼にかえる

シーザーを刺して終わらむ野外劇星は夜空にあふれて消ゆる
ピンクの透明なライターを
すかして落ちる電球の光は
穏やかな菱形にゆれていて
口をあけてすごした何百回の夜を
あくびなみだのふるえにも似て
思い出させた
夜の路地を行く人々は
人々
だ ....
風が、やんだ

鳥の声を探して
下草に濡れたのは
迷い込んだ足と
慰めの小さな青い花

遠ざかっていた場所へ
私を誘う手は
湿っていて
それでいて
優しいから
触れたところから ....
皆さんこんばんは。 

今日もわたくしは、認知症のおばあちゃん達と肩を並べて、
それはもうとけあっていましたよっ・・・! 

(どうせとけあうなら、
(もっと違う誰かとがよいのであ ....
鼻を打つといつも、
はながみさまがやって来る。
はながみさまは襤褸を着て手に薄紙を持っていて、
薄紙はごわごわの紙とぬわぬわの紙のふたつで、
わたしは何故かいつ ....
今日は霊園の日
場所を知らないので
どうやって歩くか知らないので
案内人に手をひいてもらって辿り着く

太陽のない青空の中に降りてみると
約束どおりあなたがいた
誓ったとおり覚えたままの ....
ママはラブリーだった
口唇にぷっくりしたカラーを好んだ
ママはラブリーだった
おはようを言う時いたずらっ子になった
ママはラブリーだった
大の怖がりなのに薄目でみてた
ママはラブリーだった ....
月光が街を包み込む夜に
猫は二足歩行で立ち上がり
夜露を手鏡にして
枯葉のコートをまといつつ
雲をカーテンとしながら
おめかしをする

月光が街を包み込む夜に
雀は口笛高くならしつつ
 ....
きれた風が コップの中
五つの渦を 見上げている

行きつけの船の舵取りにしか
読めない星雲

人指し指をやめない
子守り歌は
コップのガラスをまわり

砂丘におちていく蝶の
石 ....
まあるい背中が
少しだけ哀愁
右のポケットに
湿ったままのハンカチ
トイレのドライヤーで乾かして
にわかに水蒸気は生まれていくが
それは霧でもなく雲でもない
つまり、僕のポケットには
虹は入っていないという事

エ ....
指をのばせば触れる
何も無く 触れる
何も無さにではなく
ただ 無いことに触れる


ちぎられたのでもなく
盗まれたのでもなく
花は指と手のひらに咲き
茎をかつぐ背を見つ ....
巴里の色を僕はしらない
おばあちゃんは
それは淡い青い色だと言った
夜が乾いていく
するとセーヌ川がたちまち
空に吸いこまれていくのだそうだ

巴里の音を僕はしらない
おばあちゃんは
 ....
昨日は、
日がな一日寝そべっていた。
ただ寝そべっているのも、
何なので。
読みかけの本を数冊。
枕に、
寝そべった。
うつらうつらとしていると、
やが ....
擦り切れている背表紙を
後生大事に持ち歩く
付箋に躓くことを繰り返してしまった

左手には一束のシャレード
紐解いている間に
夏の森は
微笑や涙やトキメキを頬張って
色彩を奏ではじめて ....
今日も元気に穴を掘ろう
やろうと思えばどこでだってできる
ただ道具は常に新しくなくてはならない
頼んだぞ二十九番目のスコップ

以下、穴掘り中の音声を録音したもの
再生というより復活

 ....
三十過ぎて 
忙しさを言い訳に 
すっかり運動不足の僕は 
最近腹筋をはじめた 

しばらく鍛えてなかったので 
体を起こすたび 
床から上がってしまう両足を 
しっかりと抑えてくれる ....
春の海はやわらかい
海と空との
地平線は線ではなく
ぼんやりとしている

春の空はやさしい
山と空との
地平線は線ではなく
崩れた帯のよう

近くで波の音がする
何度も繰り返すも ....
とても大きな水たまりを 
陸の存在しない方へ 
夢中になって泳いでいく 
いつしか亀の姿をかりて
雲がほとんど透き通っていて 
青いばかりの視力の中で 
規則正しく諳んじられる 
無限の ....
心配事の多い夜に
あなたがまつげを上に向けて
なにもない灰色を
そっとめくる


そらのうらがわには
てんごく なんてものはなかった
ただ
春めいたゆうやけがとろけていて
おも ....
青空の下に
大きな穴が並んでいる

列車が来て停まる
線路の端に
白い雲が湧いていておそろしい
時間になると汽笛がひびき
車両に載せられた人と財布を
地番外にできた
あたらしい穴まで ....
ふるるさんのおすすめリスト(5756)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
黒いしげみ- A-29自由詩4*07-5-3
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「_降車ボタン_」_- 服部 剛自由詩12*07-5-2
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先端は求めよ- 渦巻二三 ...自由詩407-5-2
ぶらんこ- 渦巻二三 ...短歌11*07-5-2
- A-29自由詩4*07-5-2
五月空- 村木正成短歌4*07-5-2
点火- 水町綜助自由詩24*07-5-2
霧の朝、森に帰る- LEO自由詩34*07-5-2
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穴掘り- ロカニク ...自由詩507-4-29
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少しずつ夏- ぽえむ君自由詩21*07-4-29
科白- 砧 和日自由詩607-4-29
空の刺繍- はな 自由詩19*07-4-28
低地- 「ま」の ...自由詩10*07-4-28

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