弟はいつの間にか
僕の背を追い越していた
身長をたずねると
三メートル五十七センチ
と言って悲しそうにうつむく
明日になれば
弟は遠いところに連れて行かれる
多分頭のてっぺんも見えないく ....
                したたる、

水のひびきのなかに、私の声があ
ります。暗いこころのままで死ん
で幽霊となった私のとうめいな喉。
ぬれながら、だえきもでないほど
にかわいてし ....
かけ足に過ぎなかった

いまでもそれは
よくみえる


ほろにがい
夕暮れの日を
燃え尽くすには
まだ早い

わからないほどに
からまり続けて
いるからね


 ....
               2007/06/12


クロッカス畑に
クロッキーを植えて
クロッキー、クロッキーと囃し立て
引き籠もったクロッカスのお人形の綽名は
誰が付けたのか付けら ....
ちぎられたもの
砕かれたもの
ひとつひとつに触れる指が
それらの色に染まりゆくさま


色のないもうひとつの指に触れ
血のにじむまま触れ
あたためるさま
染まりゆくさま
 ....
風ノ葉 

こころには 
埋まることなきすき間あり 
葉の揺る茶屋に 
独り佇む 



椀 

{ルビ空=から}の{ルビ椀=わん}
ひかりのにじむ 
底のまるみに 

 ....
ほとんどの人は、もう
溺れているの
誰も気づいていないだけ

澄んだ指さきが
アルカディア、と答えて
空の一角をさす
新しい風景、新しい秩序
それは
見たことのない宇宙

(行け ....
午前6時まだ昨日、サンシャイン滑り込む部屋も瞼の先は夜。換気扇がぬるい空気を吸って吐いてを同時に行っている。冷蔵庫の存在はとどまるところを知らない。電球はエジソンが発明した。ぼくのバランスは崩れまいの .... 浅い眠りのなかに
潮の匂いと砂を踏みしめる音がして
わたしは海辺にいるらしかった

裸足に海水は冷たくはなく
貝殻の欠片を拾い上げても
その尖った先は指を刺さない

(きっと夢なの ....
滅茶苦茶にされた背伸び
搾取されゆく背伸び

二つの背伸びの距離を
埋めようとする僕とあなた
そのとあなたのとを
掬い上げようとした光の差す隣人

帰ってきた隣人
かつて山羊だったか ....
 
採石場の跡地を
ヒトコブラクダが
ゆっくり歩く
かわいそうな気がして
コブをもうひとつ
描き足してあげた
耳の奥を覗くと
夜が明けるところだったので
慌てて帳面を閉じた
 
駅をでると

ファミマ、焼きとり屋、

造りかけの学校

郊外の夜道が垂れていた

オレンジの明かり

三叉路で道が狭くなると

懐かしい風がながれた


記憶の再現が ....
システム関連スレ3
[101]片野晃司[2007 06/06 07:15] 
>ユーザー番号、ハンドル名
>文書番号、投稿者のユーザー番号、投稿日、タイトル
>ポイントを与え ....
金魚すくいはいつも失敗する
お椀に入れるまでの間
金魚は溶けてすぐに消えてしまう
金魚すくい屋のおじさんに
コツを聞いても曖昧で
金魚と思うからいけない
としかおしえてくれなくて
金魚を ....
ぎんいろの折り紙で
鶴を折る

ぎんいろ
それは
わたし自身を惑わす窓辺の色合い

ぎんいろの街で
あなたとの足跡を探してしまう
例え人違いだったとしても
あなたに良く似た後姿に
 ....
これでおわりかもしれないことが

毎日たくさん響きあっていると知って

目の中だけにある見えない雪に溺れた 
蛇口から出てきたシャケのにおい嗅ぐ


手を挙げた雨粒ひとつ海の底


もういいわサザエの端がしかめ面


触角をぶん回しつつ触れた指
今日出逢う
目の前で{ルビ俯=うつむ}くの老婆の手を 
わたしは両手でつつみ、
握るだろう。 

この世界の何処かで泣いている人よ 
暗闇から差し出される 
この手が、君に見えるか 
 ....
五月は過ぎた
麗らかで活発だった季節は
あれほど気ままだったお前も
今ではわたしの膝の上で大人しく眠る
お前のやわらかな耳たぶに降る雨に
こうして一緒に濡れそぼりながら


お前は聞い ....
仕事明け

通勤電車では 文庫本を読む

今回読んでいる小説は面白く 話に引き込まれる

降り過ごさないように気をつけなければ


ガタン ゴトン



そろそろ 降りる駅だ ....
夕暮れの
お台所の とこで
弟の
ゆうちゃん が

ぼくのママのおっぱい、
のんでいたよ

おっぱい
ぼくのおっぱい
おいしそうに のんでいたよ

ゆうちゃん
もうはなれてよ ....
方舟が流れ着いたのはJR大阪駅3番ホームで
人の姿のないホームにひとり降り立った少女は
後から来るかもしれぬ誰かに何かを伝えるために
ぎこちない手つきで赤いリボンを柱に結んだ
方舟はすでにあち ....
カップルよいちゃつけ
俺の目の前でいちゃつけ
公序良俗に反しない程度にいちゃつけ
俺がお前らのいちゃつきぶりを品評してやる
人前でいちゃついて人をムカムカさせるカップル品評委員会のこの俺が
 ....
娘の胸が次第にふくらんでいくのを
心ひそかに嬉しく思っていた。
と、母が告白する
だけど、ついには大きくならなくて
ちょっとがっかり。
などと、母め

シャツのボタンを上から順に
はず ....
(ミルクティを飲まなきゃいけないの
(ミルクティ、ある?
(歯を磨いたんだから、もう寝なさい


最近、きみは早く寝てしまうから
赤いランドセルの留金をひらいて
見てしまったんだ

 ....
               2007/06/07



困るんです
困るのです
困ります
困る


こら!
逃げるな!
逃げてはいかん
逃げては困ります
にげてはいけま ....
小さな影に
小さな水が触れ
小さな手のひらのかたちとなり
雨の木陰に結ばれてゆく


風を後ろに
花はひらく
ひろく けむる
ひとつ ゆれる


野に落ちる光
川に立 ....
朝日影にふくまれた わたくしの陰影が
ありのままの白い骨格で
よるべなく
この家に嫁いで来たのです。

その
わたくしが、
わたくしであるが故に、
わたくしを焼べねばなりません。
そ ....
人ごみの平日はどこにも排気口がなくて
呼び捨ての間柄がどれくらい大切なことかを知った
ひとりで歩く 眩しさが送っている

啓蒙とかスピリチュアルとか癒しとか
生き方の模索
悲しみの何割かは ....
餓えているのではなく
影を落とす孤独が
乾いていくということ
砂漠
その影に
息づくものがある
星は照らしているけれど
遠い過去が
輝いているだけで

君が乾くとき
僕は海を ....
ふるるさんのおすすめリスト(5744)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
てっぺん- たもつ自由詩1407-6-12
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夕焼け- 千波 一 ...自由詩17*07-6-12
クロッキー- あおば自由詩13*07-6-12
指と指- 木立 悟自由詩707-6-12
〜金沢小品集〜__- 服部 剛短歌12*07-6-12
アルカディア- 佐野権太自由詩27*07-6-11
ピース・ピース・ピース・ピース・ピース- nm6自由詩607-6-11
夢の浜辺にて- 銀猫自由詩17*07-6-10
背伸び- ロカニク ...自由詩507-6-10
- たもつ自由詩2407-6-10
赤池にて- 吉岡ペペ ...自由詩407-6-10
ポイント獲得の傾向と対策- 青色銀河 ...散文(批評 ...1707-6-10
金魚すくい- 小川 葉自由詩5*07-6-10
ぎんいろ- 恋月 ぴ ...自由詩59+*07-6-9
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ちょびっとおとなしめな感じの川柳- しみまん川柳7*07-6-9
青炎ノ人_- 服部 剛自由詩6*07-6-8
六月の薔薇- 石瀬琳々自由詩13*07-6-8
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方舟- 大覚アキ ...未詩・独白407-6-7
恋人達に告ぐ- 新守山ダ ...自由詩407-6-7
おっぱい(天)- 渦巻二三 ...自由詩11*07-6-7
自由帳- 佐野権太自由詩26*07-6-7
固まらない- あおば自由詩9*07-6-7
緑と金_Ⅱ- 木立 悟自由詩1307-6-7
薪_(たきぎ)- こしごえ自由詩26*07-6-6
帰途- 唐草フウ自由詩16*07-6-6
海で乾いていく- たりぽん ...自由詩13*07-6-6

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