重工業集積地域を有する日本海に面した地方都市を、分断するように突き抜ける主要幹線道路国道8号線。その通りにある大型電機店の二階、超高画質薄型液晶テレビの前で私は見知らぬ年若いロシア人と隣り合って同じ画 .... 冬の雨が上がって
しっとりと潤った空気に
小さな蕾が目覚め始める

春と呼ぶにはあまりに早く
陽射が弱々しく届いて
蕾の外側だけがほんのり白く染まる

冷酷な北風には
他愛もない出来 ....
町も風もかなしく震えるので、
ろうそくの火のように、
さびしいやさしさで、
生きものは尖ってゆく、
のだと思う

生きものは、
風の群れ、
消え入りそうなほど、
ほそく、とがって、
 ....
夜が更けていきますね
送電線を伝わって
ふらりふらりと麦畑を行けば
ほら
電線が囁いている
星屑をまとった天使たちが
口笛を吹きながら散歩しているんだ

軍用ブルドーザーに破壊されたガ ....
白い海触崖の上
見渡す限りさえぎるもののない
広大な草原の真中にいて
両手を広げ
はたはたと
羽ばたく鳥のまねをしてみたり
帆のように風をはらみ
さらに白い空の彼方へと
消え入りたいと ....
あと二回満月に逢えば
わたし、ひとりと眠る

僅かに欠けた月を眺め
煩雑な世界に目を瞑り
生きて死ぬことだけを考えた
それからカァテンレェスを畳んで
大洋に堕ちる一滴の雨粒のように
短 ....
準備なんてしないでいいよ
きっと突然に現れるから
準備なんてする暇も無いさ
きっと突然に現れるから

44口径も要らない
もっともっと小さな鉄砲で
たった一人のヘルタースケルター
白黒 ....
ある朝に、新宿駅東口で待っている

(白くうずくまっている 無音の質量を
回転している(絶叫をとおりこした)声が
雨 のおくへと響いていく

来るのかしら
(いつ?)
遠くはるか遠く
 ....
あたしのスカートの
端っこを切ったのは あなたでしょう?

羽をばたばたさせて 空に浮かぶ
髪が伸びたので あたしは飛べるようになった

まっさらな夜を
あなたの匂いをたよりに飛んで
 ....
そこに

ひめられたもの を

ちから

と よぶ

だいちの ち

わたしの ち

ちえの ち

ち に ひめられたもの

ち から

うまれでるもの

 ....
おかもと君は
わたしの初めての人に
なってもいいと思ってたのに
夢ばかり語って
てんこーして行ってしまった
手紙を書くよと言ったきり
年賀状もこなかった

おかもと君の夢は
とほうも ....
痛む胸の真ん中で

紅い小鳥が叫ぶので

今夜もうるさくて眠れやしない

不規則なリズムで

小躍りしている

僕は起き上がって

小鳥を宥める

あと少しだけ時間をくれ
 ....
落ちては昇り
また落ちてゆく
雪は少しだけ
雪でいられる


傾きが降り
ひとときが降る
音は音のまま
姿を散らす


ひとり離れ
ひとり着き
ふたりにならぬ足跡の ....
月の 蜂つぼ  
ねかせられた
宿のない小石

そらんじた沈黙
からかうような
漆黒の 隙間

吹き矢に痺れる
鈴の壊れそうな
苦みになく小声

外堀の端に 蝶が あら ....
さようなら
冬の中では決心も幾分
凛としている

さようならを投函しようと思うのでした
さようならを投函しようと思うのでしたが
ポストの投函口は
市の条例とかで封鎖されてしまい
更には ....
改札口の向こうで
ピアノに蟻が集っている
きっと甘いんだろう

ハモニカを忘れてきた駅員が
時刻表に小さな落書をする
間もなく秋が来るのに
量が足りてないのだ

まだ君と僕とが出 ....
窓を揺らす透明を
娘たちの時間はすぎて
雪のなかの双つの道
どこまでも淡く
双つの道


青に添う手
剥がれる陽
いとおしさ 望みのなさ
左の目にだけ降りそそぐ

 ....
幼い頃に広かった幼稚園の庭。大人になって訪れると
不思議なほど狭くなっていた。密かに憧れていた保母
さんは、ふたりめの赤ちゃんをだっこして。お腹の太
ったおばちゃんになっていた。 

年を重 ....
  「修行」

午後には温かくなる体
ベビーピンク の爪の肌
血が通いましたよ 私


今日も祈るように手を合わせ
指先に軽く接吻する
上瞼は慈悲深く閉じられて
朝靄の消え行く間に ....
お日様にたっぷり干した
ふかふかのお布団くらいの
ホットケーキを焼いて
十匹の虎が走り回ったくらいの
たっぷりのバターをのっけて
お風呂に張ったくらいの
たっぷりのはちみつをかけて
いち ....
こぐまの尾、
ちかり、ちか、り

天空いっぱい夜は溢れて
地上で凍った吐息は
瞬く銀に吸い込まれる

星灯りの舗道に
靴音を響かせ
きみの声を思い出すと
辿る道程は冬の密度が融 ....
さてと。
最近、詩を読んでいて、「信頼」ということが気にかかる。
あとは、アクセス。
このひとはどういう世界を生きていて、
どこへ向かってアクセスしていて
どういったものを信頼しているの ....
ファミレスで
つきあってた男の子と
もうさめたコーヒーを飲んでたら
外は雨で

雨はいつから雨になるんだろうね
いつ空から落っこちるって
決めるのかなあ


そうゆうふうなことを
 ....
離れてもなお離れ得ぬ漠鬼かな



つむる目にひとつこぼれるななかまど



つむる目の光のなかを去りゆく背



己れから己れあふれる獅子頭



さ ....
たまねぎを刻むと涙が出る
それにかこつけて
少し本気で泣いてみる
そうして
矢張りわたしは
要らない子かも知れないと思う
だけど午前の台所は
悲劇ごっこをするには明るすぎるし
誰かを想 ....
こどものころ
よく聞かれました
大きくなったらなんになりたい?

わたしはいつでも
お菓子屋さんと答えたけれど
ほんとうは
ちがうの


わたしは
大きくなっても
なんにもなり ....
ちらちら舞う舞う
ゆきのこそのこ
あすふく風の そよぐ黒髪

かえるまい
いや
かえろうか
真白な空の
冷たい熱の 鳴く結晶

あやす涙を
すくいとり
手紙にそえて
あすへ飛 ....
弟がつり革になって
ぶらさがってる
白い輪っかのところなどは
良いつくりだった
揺れるたびに僕はぎゅっと握り
引っ張られた弟は
それでも痛いとは言わなかった
昔からそういう子だっ ....
こころを耕す
お日様をあびて
雨をよろこんで
実りを願うんじゃなくて

わたしは耕す
わたしを耕す
いいことばかりはなくていい
やさしさはほんのひとつぶでいい

実ったものは
み ....
冬の陽ざしがうれしくて
君は僕に笑いかける
あたたかな冬の光がまぶしくて
君は泣き顔をして横を向く


風が山茶花の花をゆらして
通り過ぎていった
その花に触れるのはおよし
君はそこ ....
ふるるさんのおすすめリスト(5744)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
アレクセイ- 和泉 輪自由詩7*07-1-18
きみに向けて- 銀猫自由詩28*07-1-18
生き物って尖ってく感じがするね- 青色銀河 ...未詩・独白607-1-18
旅の終わりに- ダーザイ ...自由詩52*07-1-17
路傍で- ダーザイ ...自由詩22*07-1-17
しっぽを掴む- 士狼(銀)自由詩10*07-1-17
ヘルタースケルター- 虹村 凌自由詩4*07-1-17
れいうとわたし- こしごえ自由詩16*07-1-17
- もも う ...自由詩41*07-1-17
ち_から- さち自由詩14*07-1-16
おかもと君の夢- ふぁんバ ...自由詩35+*07-1-16
碧色泪月- 彌月自由詩7*07-1-16
ノート(冬鳴_Ⅲ)- 木立 悟自由詩507-1-15
つき_の_はな_5- 砂木自由詩8*07-1-14
投函- tonpekep自由詩11*07-1-13
制度(駅の周辺)- たもつ自由詩1707-1-13
冬鳴_Ⅱ- 木立 悟自由詩607-1-13
遠い鐘音- 服部 剛自由詩13*07-1-13
気功師になれるかもしれない- 千月 話 ...自由詩13*07-1-13
ホットケーキにはちみついっぱい- ふぁんバ ...自由詩14*07-1-12
冬の夢かたり- 銀猫自由詩21*07-1-12
三匹が斬る〆_現代詩フォーラムランダム道中千人斬りの巻_其の ...- 熊髭b散文(批評 ...13*07-1-11
私は詩人じゃない- ふぁんバ ...自由詩8*07-1-11
冬応- 木立 悟俳句907-1-11
午前十時のクリームシチュー- 吉田ぐん ...自由詩2907-1-11
こころの色- ふぁんバ ...自由詩10*07-1-10
小雪(こゆき)- こしごえ自由詩12*07-1-10
車内- たもつ自由詩1807-1-10
こころを耕す- ふぁんバ ...自由詩8*07-1-9
やわらかな虹- 石瀬琳々自由詩22*07-1-9

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