二十歳の誕生日も近づき
お祝いに赤飯を炊いたというから
おすそ分けを貰いに寄った
買物のついでにお菓子類など買って
ちょっとお祝い気分
日曜日で車庫に車がない
ああ 遊びに行ったのね
....
深緑色の小葉が群れる枝に
金の果実が十幾つ
花瓶に挿して眺めていたら
子供の頃に読んだ
セルビアの民話を思い出した
夜更けに鳥が盗みに来る
王宮の金の林檎
鳥は綺麗な女性に変 ....
13:55に日本を出発。大韓航空でソウル経由、トランジット時間は50分程度。シェムリアップに着いたのは21:30(日本時間で23:30)でした。
日本からソウルは案外近く、搭乗時間はおそらく1時 ....
東雲リバーサイドテラス自治会副会長、アイパー{ルビ四方山=よもやま}(47歳)は702号室の住人だ。
ちなみに会長は404号室の磯山幸八郎(66歳)、ちなみに輝かしいルーフバルコニーに並べた植木の水 ....
川辺の光の
光のあやとり
すぎるものたちが
映り映らず
すぎてゆく
生きものは生きもののまま
在るものも無いものもつながってゆく
降る会話 巡る会話
水紋ではな ....
秒針が地球儀のようなものを一周すると、
あなたは
いたずらに、ひとりごとを歌った
残像になった月曜日を憂うよりはやく、
空は、当たり前のように青みを誘って
駆け抜けてしまった
....
無限の時から逃れるために
大型店から 時計を買う
腕につけたら タイム・サービス
すべりこむ キャッシュ ワン・コイン
仮眠しかとれないんだよ
にっこり 煮込んだ 憎しみ
すすりあ ....
灰と水と 光と音が
道の行方を消してゆく
午後のむこうには何もない
午後のむこうには何もない
蜘蛛の巣をたばねた
冬の雨の日
むらさきと黒の目の
水たまりを見 ....
まず、母親の妹、俺のおばについての話からはじめようとおもう
よくある話
母親、妹ともに、幼少期より、父親(俺の祖父)より、暴力による虐待を受けていた
おばは持ち前の美しさもあり ....
ちいさな文章をずっと書きたかったので書いてみる試み二回目。前回リクエスト&コメントをいただきましたざりがには冬眠中です。トワイライトエクスプレスには豪華コンパートメントのほか慎ましやかなB寝台もあり ....
冬の、夜空は暗くて黒い
星月がない夜は。特に
ああ
すいこまれてゆく。
なだらかな真っ黒。に思い、が焦げてゆく
恍惚な影
ひかりなし
すくいようのない空の色に
溜息どころか。
....
秒針が描く
冬の森
糸を吸い 粉を吐き
はらわたの筒の冷たさを見る
陽の離陸跡
砂とひかり
夜の木のなか
微笑む水
瞼は凍り 空に近く
空は凍り ....
前に倣って
ころんだらおわり
鬼がさしだした飴だま
三角はとどまり
はじまらない川の舌根
視座の痛点をかみ
まばたきした脳をころす
薄く張ったハム
お前には娯楽をやる
アルゴルを回遊 ....
嫁いで どれくらいたった時からだろう
実家の両親が 他家の者として私に接し
夫の両親も 嫁として私と接した
血族でも 他家の者になった私は
実家の事には 深く口を出さず
それが お互いの ....
南島の
国際通りでるつぼに会おう
安里から
牧志にかけての人だかり
沖縄三越の道向かいから 平和通りはかまぼこ型で
龍の捩れる ガマほどにあやしく
おいで おいでよ
ほの暗くゆるやか ....
紫色に染まった指では帰れない
道草をした通学道路 道沿いにある桑の実
よその家の前にある 小さな紫の甘い実
小学一年の私達は つぶつぶをぱくりと楽しんで
親にばれないように 反対側にある川 ....
年の瀬になると、人さらいがやってくる。寒くなって
きて、その年を振り返って、いろいろあった年を、あ
るいは何もなかった年を、何となく思い出している時
に、みんなが忙しくなって、着ぶくれした身体を ....
小さな文章が書きたいので書いてみる。
以前、部屋から線路が見えるアパートに住んでいた。普通の各停や急行や貨物、それらに加え、トワイライトエクスプレスが走っていた。大阪から日本海側を北海道まで行く ....
積もるほどに
街は降る
夢の中で駆け回るように
僕たちは
僕たちに
初恋を、いくつも持っている
だから僕たちは
何度でも
壊れることができるんじゃないかな
こわがりさんに教えてあげよう
どんなに強く引っぱったって
うさぎの耳は取れたりしない
お星が空からこぼれぬように
ビニルのかばんにボートを入れて
雲母の国まで遊びに行こう
あんまり笑い ....
指先をしんじる夜に降ってくるアルファベットの雪はすぐ溶け
藍染の布をわたしは首に巻き 宇宙にかえる準備を終える
キッチンで味噌を溶きだす母がいてしんだばかりの父がわらって
街角でうま ....
ゆく指に かけられた
白い泣き霧
すねを 親から離した
裸足が 蹴り 蹴り歩く
ツノから逃げて おいでなさい
こんこんとわいて おゆきなさい
通い寄り落ち ほこらの辻道
古い ....
なにもつたえあわなくても
こころをよせあっている
なにもいわなくても
いきているおと かんじている
あなたの こころ ぬくもり
さみしさ
....
牛をひらひらき、うちうちをたて
かがかえりみへ、かかははくるゑ
むこう三げんみるみる焼けの
どうど、うどどど、どういたしまし
どうま、うまうも、もうどうしょうもな
しろいてらてら、あ ....
夜が蓋をあけて覗き込む
よく 寝ているよ
運んでいるのは
ぱりぱりと笑う
ロウに遊ぶ 火
綿入れの中 冷たい手
雪のかまくら 水化粧
あしあとに あしかさねる
のののん しんし ....
冬の朝遠い空から雨の降る
僕たちは立っていた
路上に立ちつくして
いつ訪れるかわからない
僕たちをどこかに
連れていってくれるであろうものを
ひとすら待ちつづけていた
僕たちは整然と列を
乱さずに立っていた
僕 ....
素粒子の海で、分解されたままの、不確定の、私達という、名の、洗われた、ものたちが、今、優しい、数式で、拾われて、わられていく、言葉たちは、ちりぢりになって、目にみえない、わたしとあなたは、いくつもの素 ....
ご指名は ときかれて
いいえ 特にないですと答える
チェーン店の美容院は こんでいて
手の空いている人が 洗髪したり
髪を染めたり 切ったり の方が
私的には 早く終われて良い気がするの ....
残されたものは 揺すられて
うわついた笑いが みすぼらしい
陰リの横に陽を積むように
水面をくぐって
目を開いてみたけれど
うつむく頼りなげな草見上げて のばす
わずかに出た指に重な ....
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