赤い夕日が広がって
誰かの背中が燃えている

ゆっくりとオレンジ
急ぎ人が赤々と

今日の日よ さようなら
夕食の炎と共に
醜い私達 燃えてしまえ

赤い夕日が広がって
誰か ....
街角でポストが見張っている
僕は急いで携帯を隠す
桜の葉が、ぬるい風にざわめく
雨!

雨の予感だ

宛名のインクが溶けぬよう
ビニールのファイルに挟み込む
ビルディングに巻かれ ....
小さな馬が一頭草を食んでる
いただきます、も
ごちそうさま、も
一生分言ったのに
まだ何も言い尽くしていない

クイーンズタウンの山の上にある
レストランで食事をした後
近くの牧場で馬 ....
違いがわかんないよ
もう一回言えよ

胸が詰まる

エスカレーターに乗れって誰が言ったんだ
そうだ 全ては思い込み

思い出せ 思い出せ
走る感覚
あつくなっていく皮膚の息

思い出せ 思い出せ
掴む ....
ここはどこかとおもう
そしてすぐに
ここは大地だとおもった
風がふいて
雨がふって
鳥がないて
いきて
いる



奏でる というようなものではない
どこからともなく湧 ....
休日の静かな午後 
図書館で借りた
図録の頁を{ルビ捲=めく}っていた 

今は亡き画家が 
キャンバスに描いた野原に 
ぽつんと立って 
空っぽの{ルビ笊=ざる}を両手で持ち 
木苺 ....
オシロイバナがどこまでも咲く
原っぱの真ん中で
日焼けのしていない細い腕を
嬉しそうに振り回している
いくつになっても夢をあきらめない
ここまできてやっと
あなたは扇風機になれたのだった
 数多くいる詩人たちの中で、八木重吉ほど語りづらいと感じる詩人はそういない。何故だろうか。私だけの感じ方であるのかもしれないが、そんなふうに感じてしまう。おそらくそのあまりにも無防備すぎると思えるほど .... 仕事でヘマをして 
渋い顔で始末書を書き 
残業の書類の山に囲まれ 
気がついたら午前0時 

職場のソファーで
目が覚めた日曜日 

さえない朝帰りの道 
降り出した雨に 
傘も ....
なだれゆく 曇天の鱗
きりぎり 虚空にさす枝先

絡めた糸で 傷付けるから
鳥は 近づいてはいけない

どこにもいらない花のように
身を潜めて 
散る花の中へおちていく

踏む先に ....
夜風をくれるひと
真昼の温もりがさめた後の
森の湿り気の冷たさ
ビル風が懐かしいとき
吐息のように
寄り添って

いつも真夜中を知るのは
まぶたを閉じる仕草
あちこちに仕掛けられた
 ....
まだぎらつきはしないけれど
充分に
強烈な熱を発散しはじめている
五月の太陽

日暮れがきて
それはすこしだけかげりはじめて
万緑は
急速に輝きを失ってゆく

気温が下がる
夜の ....
車窓の視界が
きらめく波でいっぱいになり
埠頭を渡る風の翼が
一瞬、かたちとなって見えた午後

岸壁の釣り人は
ただ垂れた糸の先と
深さの知れぬ水底近くを
くろい海水に遮られながら見つ ....
目の前はすべて  
煙に覆われていた 
幾層も掻き分けた向こうに 
握った拳を突き上げた人影が 
腕を下ろすとこちらへ歩いて 
すうっ と 
わたしの内側に入った 

  * 

 ....
暗がりのなか 痛みを見つめる
舐めとるように
呑みこむように


ひとつの静寂と
ふたつの静寂を
片目は聴く


雨が近づいてくる
羽をひろげ阻む
丘に棲むけだもの
 ....
             2007/05/04




走って転んで
起きあがって
出来ることをしなさいと
近所の
半熟の先生が
優しくおっしゃった

ギラギラのコミックばかり ....
食ひ過ぎの腹もて歩く夜半の道何の花木か匂ひ絶えざり 千切れかけなお千切れざるアロエ葉をふと千切りしが持て余しけり 黒いしげみが大好きだ
黒いしげみのあるところ
僕に眠りがあるだろう

黒いしげみが大好きだ
黒いしげみの出す声に
仕える者となるだろう

黒いしげみが大好きだ
黒いしげみの自在さに
 ....
春夏の夢にかけたる浮橋の
  途絶えに月をながめくらさる

五月雨にみかさ増したる川の瀬に
  月は流れでみづ音ぞ澄む

ひさかたの光をかへすはちす葉の
  浮けるみなもに波たつる風
 ....
{引用=




  金色が たおれる 欠伸が 蔓延する 
  蛙のうた こもる ねむれない 五月 日々の罅に 滲む
           ゆううつの 書物 ふあんていの音楽
  刺身 ....
通勤バスの車内 
後部座席から眺める 
まばらな人々が
眠たげな朝 

( 昨晩わたしは、{ルビ尖=とが}った爪を、切っていた。) 

人さし指をのばし 
四角いボタンを押す 

 ....
           2007/05/02


問題ありません
明日からも
大車輪で
元気にやっていけます
すべては
気のせいです
なんでもないことを
気にするから
大事になるの ....
一度も入ったことのない時計店が
空き家になっていたことを知ったとき
この街を動かすからくりのひとつが
もうもどることはないのだと感じて立ちすくんだ




雲はなく 風は冷たく ....
蔓の先はしがみつくあてをもとめている
ひょろひょろと風にあおられるのも策略
つるりぬるりと小鉢の中を逃げ回る里芋を
こどもの箸が突き刺す
突き刺すのだ!

もとめるかたちはとがっている
 ....
一回転してしまえない飛び出せないからぶらんこの鎖がたわむ

靴だけを先に逃がしてぶらんこに繋がれたまま残ったわたし

順番を待ってから乗るぶらんこはつまらないからぎりぎりねじる

ぶらんこ ....
けっこう頻繁な周期でやってくる
性欲の波
これが打ち寄せるとき
おまえが押し倒される
おれの本質は
波です
霧の村に石を投げれば切り開く明日の地平は放浪型に

五月空どこ見渡せどあを続き少年雲を翼にかえる

シーザーを刺して終わらむ野外劇星は夜空にあふれて消ゆる
ピンクの透明なライターを
すかして落ちる電球の光は
穏やかな菱形にゆれていて
口をあけてすごした何百回の夜を
あくびなみだのふるえにも似て
思い出させた
夜の路地を行く人々は
人々
だ ....
風が、やんだ

鳥の声を探して
下草に濡れたのは
迷い込んだ足と
慰めの小さな青い花

遠ざかっていた場所へ
私を誘う手は
湿っていて
それでいて
優しいから
触れたところから ....
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