半年振りで姉は嫁ぎ先の富山から 
5歳の{ルビ姪=めい}を連れて帰っていた 

家族{ルビ揃=そろ}って
僕の出版記念すき焼パーティーをするので 
今朝の出勤前母ちゃんに
「 今日は早めに ....
墓標に刻んだ自分の名前に背を向けて
てのひらはいつまでもとどかないのです
生きることの意味を知らされないこぶしが
硬く握られたその先で照らして

夕日が水平線を越えて旅立つこの場所で
朝日 ....
音楽好きな老人ホームの所長と 
週に1回演奏してくれるピアノの先生と 
介護職員の僕と 
レストランで夕食を共にした帰り道 
最寄の駅に先生を車から降ろした後 
夜の{ルビ空=す}いた国道を ....
 人が日常生活において言葉を発する時、それは普通ごく近い場所を対象にしている。家庭でも、職場でも、あるいは街中でも、言葉は近くにいる人に向けて、または自分がいるエリアの中に存在する人に向けて発せられる .... 濡れはじめた空が
歌をくりかえすのに
私はピアノを弾けないでいる
雲が沈み雨音が遠くなり
やがて射しこむだろう光に
伸びた髪をさらす
地上が反転する雫のなかで溺れる
鳥の影が風に波打つ
 ....
きのう
夢の中で
誰かが死んだでしょう?

ボクの夢の中で
毎日
誰かが死んでいく
君はそのことを知っている
それは
君が仕組んだことなの?と
おそるおそる聞いてみる
ひ・み・つ ....
               
  □□□□□ □□□□□  
  □   □ □   □  
  □   □ □   □  
  □   □ □   □  
  □□□□□ □□□□□   ....
昔々 いつまでもいつまでも青空が続き 
ついに空の青さが 星空のむこうにとどくほど 
深く窮まってしまったことがありました
空は自分の痛々しいまでの青さの窮みに
ついにたえられ ....
踏みつけていた
いつの間にか踏みつけていた
{ルビ直線歯車=ラックレール}

きれぎれにされた
人生のように
強さだけを必要とされて

  ずっとつながっていました
  峠を越えるの ....
夜明け前の道を 
自らの高鳴る鼓動を胸に秘め
歩いていく 

川に架けられた橋をわたり 
駅の改札を抜けて 
無人の列車に乗り込む 

腰掛けると 
発車を告げるベルがホームに響く  ....
(あれが僕の星)






開けられた鳥籠からっぽ当たり前


叱るという概念のない2090年


光る星は全て同じ


片足の彼女の羽のうつくしさ


き ....
日々は
音に紛れてゆく


静寂さは救いにならない
蕾の綻ぶ音さえも
きみは哀しいと云うのだろう


指先からは空の遺伝子
過去は遠く、未来は果てしないのならば
揺らぎの ....
さあい さあい
砂の道
緑がなでる
石の道
さあい さあい
雨の指


空も 窓も
夜になり
月は廊下に
横たわる
さあい さあい
光る息


粒の声が触れ ....
じょーらんじょーらん
雨の音

屋根に雨の音が、たたき付けるのです

滝のような雨に

兄は花屋をしております 私はむかいで服屋をしております

兄の育てる花は、綺麗に咲きます 雨に ....
春雷が鳴る度に
回廊に籠もるので
駕篭かき風情が

嫉まれている

回廊を出たら
富士山が見えた
のろのろ歩いていたので
後方からの
人力車に抜かれて
お客さんに叱られる
抜 ....
 くたくたに疲れた僕の神経は
 歩くことさえ千鳥足

 支えてくれる人がいる
 幸せだ

 人はぶつかりあい
 人は慰めあう

 凍りついた時間に
 頭のディスプレイには
 絶望 ....
くちびるで囁く竹林内部の神主

白い粉かぶった故郷に無傷の女体

霊が来るんだ次の次の駅緑地公園

溺れてるみたいでしょう追い風なんです

庫内の傘やがて遺跡の足を濡らす

父ら夜 ....
世の中ってのは皮肉なもので
世界を蹂躙したのは空を飛び焔を吐く蜥蜴ではなく
ましてや暗闇に潜む異形の魔物ではなく
かつてそれらを夢想した人間という猿だった。
世の中ってのは皮肉なもので
世界 ....
駅蕎麦で向かいに立った君もまたこれからきっと戦うのですね

道で会う思い残さぬ君とでもしてる笑顔にたくましさもらう

音のない会社で煎れるコーヒーの豆の香りで朝は始まる

小さき ....
小さなホールケーキ
真ん中に添えられたクッキーには
“パパ たんじょうび おめでとう”

みどり色のロウソクがひとつ
中ほどがポッキリ折れていて
むき出しの白い芯が
辛うじて身体を支えて ....
階段にしずくの傷がつらなり
あせた光を流している
そのうちのいくつかが
私とともに上へあがる


雲から水が去ったばかりで
手のひらと屋根は渇いている
空の風より強い風 ....
黒い静寂の隙間から
甘く短い便りが届き
振動はそのまま
片耳から深くに伝わって
封印が容易く解かれる


ひとつひとつの接吻が
蝶になって
夢心地だった恋の日も遠く

雪と降る ....
名残の冬を集めて
風がつくった
春待ち味の
ロールケーキはいかが?
 あれは、あの感じは何だろうねぇ。

桜並木を見ていると
足元が軽くなるねぇ。

そのまま気持ちを持ってかれそうだねぇ。

淡い桃色の真綿が降ってきて
体ごと包み込んでは
ふわぁ ....
びーんびーんびーん
酔いつぶれたお客さん
古巣の猫が長鳴いて
瓶から飛び込む
お地蔵様に
巫山戯たお人形
抱きついて
疲れた悪魔が世話をする

テレビの画面が眠たくて
ビンビン叩い ....
「悩んでいます」という場所の
奇妙な安定感 
むさぼる後ろ向きの安逸
それらに苛立つ
しかしそれははじまり
冷たい風がふく
ゆっくり歩いている
スタンバイする
内観する
飛行へ

 ....
ゆくえをさえぎる雲は
散っていきました
春です

昨日までの私はふるえていました

波に洗われる消波ブロックのように
、ふるえていました

風に吹かれる朽ちて傾いた電柱のように
、 ....
どこへもいけない光の音が
橋の下を巡っている
水は鳴き
川は止み
雲は何かに引かれるように
ふりかえりながら海へ向かう


記憶でさえない小さな記憶
見つめる羽の目からこ ....
http://tekipaki.jp/~clock/software/
ここからダウンロードできます。
いろいろ分析してみてください。


[解析結果の一例]


人生の成分解析結果 ....
うすい鎖骨の層をすべり落ちるひとつの円く欠けた球体
それが、

あら
早いのね
雲はしびれて そろそろ雨の匂い
届かなかったのね
手を伸ばしても 反射する灰色の空気を泳ぐ
稚魚の透けた ....
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