風呂上りの一杯がうまいと言った父は二度と出てこなかった
キリンが大量発生した日は知らないものに名前を書いてた
「呆気なく過ぎ去っていく春」と落書きされた犬が可哀想に
....
不安げに緑を歩む鳩の目がふと振り返り鴉になるとき
手のなかの鳥の器に降る震えこぼれゆくままこぼれゆくまま
いつわりの光の模様の窓をゆく姿を持たない鳥たちの列
....
自転車をこぐと水車の音がする流れを馳せる冬と春の背
午後の陽の光と音のお手玉が言葉に変わる冬と春の手
こぼれゆく言葉は道にかがやいて見つめつづける冬と春の目 ....
星砂の手紙を
ひとに送ったことがあります
便せんを折って
さらさらと封筒に注いで
指先かすかに潮と日差しの匂い
やがて返事が来ましたが
便せんにささっていたとか
ぶち ....
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=257400
先生、
ぼくのお兄ちゃんが
このあいだ死にました
ぼくのうちは
3人兄弟です
全員男です
まん中のお兄ちゃんが
死にました
名前はゆうごです
ぼくは「ゆうごちゃん」と
....
{引用=バージェス化石群のうかぶ
地底の暗がりで
水晶の音を聞きながら
ねむっていた
あなたへ
拝啓}
東北本線の夜行便が
山沿いの陸橋をちいさくわたり
けわしく青らむ空の奥 ....
生きている不思議な夢を君は見た?そろそろ君は目覚めるかもね
野山駆け野山駆けられ僕たちは遂に野山に野山られてる
回転扉を閉めれば良いのですあからさまな反射など屈折してしまう
....
あなたが遠くへ
行ってしまったあとの
カレンダーをめくってみる
こんなにたくさんの毎日を
どうやって生きていこうか
扉しかない部屋で
君は朝焼けを食べている
朝焼けを食べ終わっても
朝焼けはなくならない
俺が隣で朝焼けを描いているから
なくならない朝焼けを食べ続け
そして君はまた扉を排泄する ....
熊髭bさんの「詩を書くのを忘れてしまうススメ」を読んで感じたこと
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=34372
やはり、「詩を書くのを忘れ ....
探しものはあっちみたいだ
ゆっくりと
確実に
足取りは早くなる
あおそらの下
知らない内に僕は笑って
朝起きると両目がハートマークになっていた
しかし見た夢は思い出せない
ご飯を食べているとキリギリスが大口開けて飯を食わせろという素振りをした
仕方なくレタスを詰め込んでやると礼のつもりか ....
いつまでも辿り着けないきみがいる村の名前も思い出せずに
寒村に降りだす雪の音階で深いねむりに落ちる 失恋
村々が燃えてゆきます雪の夜ひとつの火の粉とゆう名のあなた
赤い傘 ....
幸福を抱きとめて静止するあなたは、蕾のすがた
胸に手をあててわずかにうつむくその、
長い祈りにも似た、沈黙
春を知る朝の、淡い喜び
風が冷たくても、
....
人さらいは人をさらったことがない
これからもさらう予定がない
けれど人さらいは人さらい
それは何の比喩でもなく
人さらいが人さらいであるということだ
何故人さらいは人さらいなのか
生まれた ....
受け止めかねる日々が
一日の中にいっぱい
押し寄せてくる
あるいは、波の中にもみくだされ
僕は
思い出の中のせいぶつになるように
ウニャウニャと日々を漂う
生き生きした面影を失った画面の ....
テーブルの上ではコンニャクが
ぷるんぷるんとダンスをしている
花束は戸籍を失効してしまった
僕のポケットには扉が無い
行きつけの店で転んだまま
起き上がれない児童相談員は綺麗な歯肉
....
夕闇に
かみひこうき
投げて
どこまで
飛んでいって
くれるのか
と
思い
を
馳せる
季節は春めいても
頬を撫でる風は
まだ
冷たい
ふと
隣に居な ....
思いきり笑ったきみの口のなかで光る銀歯が見える三月
にらまれる動物園の蛇の目に何かを思い出しているきみ
ふたりして手を伸ばしても青空の青の部分に届かない春
赤と青、歩行者 ....
季節の名を呼ぶな。白紙のような、はじまりのような、実際にはでたらめの
地誌。そんな緯度にバビロンは無いぞ。想像上の怪物、あなた。私はすぐに忘
れてしまう、砂粒のようで、出かけようとしている、広が ....
カーテンがにっこりするほどの朝
青空が透けておはよう
今日のわたしにおはよう
リセットされた空気が
太陽から製造されてわたしに届いています
窓ごしでもわかるほどに
そうじきで吸いこまれるのは
手首までが限界だ
スウィッチを入れようが
入れまいが
ふろばにある
換気扇や排水溝が
ほすぅと吸い込まれるのは
抜け毛だけ
しなだれた前髪は
な ....
風に揺られていたね
僕らはなにも選べずに
別れの言葉を強いるのは夕風
信じることも疑うことも
選べずにいた
僕らを置き去りにして
地球 ....
そら に わ
ゆび で かいて
わたし の へや
すっかり ながれて
みえなくなる けど
ずっと かお あげて
そこへ きっと
すわって
そよいで
ながれて ....
センチだ
メートルだと
カタカナの単位が威張ってる
センチメンタルは流行らない
比較する基準が変わる
じゅうばいのじゅうばいのじゅうばい
目が回るほど遠いと思う
比較的長いと思う ....
徴兵された兵士のように
寒い目をしてあなたは通路を行く
改札を抜け再び階段を降り
あなたの目が地下鉄に乗る
と、私の目だけが置き去りにされる
壁にはたくさんの色あせたポスター
その ....
ビ ー 玉 や 転 が り ま わ る 春 の 山
舌 つ づ み 打 つ 手 の ひ ら の し じ み か な
鞦 韆 の 上 に 忘 れ た 漢 字 帳
脱 ....
楽しいショーの始まりだ!と言いながら僕らは産まれてきたはずだ
僕に名前が無かったころ、魂は行き先を欲してなかった
たくさんの人、たくさんの名前、溺れそうになって君の名を呼ぶ ....
声色を変えてもわかるきみのこと遺伝子レベルで記憶してるから
色々と迷いましたよだけどこれこれにしますよこれはシャケ弁
開花してしまった空をもう一度つぼみに戻す さらば空想
....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195