随分昔のことだが山里の学校で疎開児童をやっていたとき
   先生は教えてくれた
   「いいか、熊に出合ったら息を止めて死んだ振りするんだぞ」

レントゲン撮影技師はオシャベリ好きで
 ....
おちない眠りが揺らす
あなたにわけたのではなく 重ねたのです
星の明かり 電燈の灯り あなたの言葉
偽りが入り込む隙はない 一心
偽りを燃やし尽くし 開ける朝
土曜日の午後
少しけだるい空気の中で
僕の前に座る女と
その後ろの大きな観葉樹
いつも小さな女の話し声が
今日はより小さく感じて
僕にはいくつかの言葉を聞き取ることができない

それな ....
氷の川 紙の舟
暮れを旋す 空の浪
小さなけだもの
踏みしめる葉


神棚の窓の下の囲い木
降りそそぐ見えない雪のようなものから
何かを護りつづけている
いつか朽 ....
正しいことを君にあげたい
君が
社会に出て気づくこと
世界は

二者択一の連続で
君はほどなく気づくだろう
公平もない
絶対もない
すべてが
相対性の世の中

だが
ほんの短 ....
たいようがうしろからぼくをてらしかげをふんであるく
   しんぞうがとまりそうになるくらいきみがすきだ

じんせいのおわりからぼくをならべいんをふんでしのぐ
   ないぞうがひっくりかえっても ....
低い空の斜め左に
かがやいては煙となる光
煙が煙でなくなるまで
煙は光を昇りつづける


流れ星が流れ星にぶつかり
祈る間もなく 消えてゆく
けだものの夜
やわら ....
暗がりを映せば鳴る目の水の
緑に散っては集まる姿
標を失い かたちを失い
かがやきながらすぎゆく姿


階段の前に
すっくと立つ影に
目が触れ 揺れる
滾ることの ....
君は本のページをめくって

{引用=ネイティヴ・アメリカンは
母なる大地が子をはらむ春になると
モカシンを脱いで
素足で
そっと大地を歩く}

そう君は読んでくれ
私は誤りがないこと ....
               160817

エアコンを弱から強にすると
0.5℃だけ室温が下がります
古跡有事のご子息の落とし胤が
日誌に書き込んで小難しい上司へ
送る
定時連絡だから ....
さみしい人が
さみしい人に
さみしいですと
手紙を書いた

なんてこと
シロヤギさんより
たちが悪いね

わかりあえない
私たちには
明日のことがわからない

台風が
また ....
            160811

古くさいジャズを聴きながら書いている
ベースの音がボンボンと盆踊る火炎瓶
サンバのリズムと喧嘩したいのかと
いつもの買い物に行ってみたのですが
 ....
息のなかに混じるもの
糸 粉 影 色
羽 羽 羽 羽
内に境に積もるもの


文字と文字が近づくと
青い光が現われる
水の底から
見つめる花びら


見張られて ....
窓を閉じる音
主人の居ない蜘蛛の巣の夏
自ら内を選んだ羽
硝子のそばから離れない


骨の寺院
どこか低いところから来る雪
小さな本をめくる
風の夢の終わり


 ....
  夜が終わりかける頃に
突然迷子になったきがして
 膝を抱えた幼子が
母の帰りを待つような
  糸口のカギを持って出てきてくれる
森の中のリスを待ったようにして
 だけど現実は
 ....
僕は継ぎはぎのコラージュ
君は端切れで出来たパッチワーク
お似合いのカップルだと思うのだがどうだろう

僕は季節外れの風車
君は糸を忘れた糸車
似た者同士のような気もするのだが

もう ....
火の樹を鎮めようとして
霧の葉が燃えてゆく
夜の曇の表情が
波の上をすぎてゆく


光の会話のほとんどが散り
眠りのなかで育とうとする
小さな音が集まりかたまり
しゃ ....
顔の無い自分の顔の部分について考えている
なぜか?
非常識だからだ
洋服を着たからだだけが
ぺたんこになって地上に映し出されていた
これからもわたしたちは
なんとかマップにマッピングされて ....
朝に 山の頂上にいる山吉様に祈る
大きな杉の木 細かな葉の揺れ
ただ 裏山に向かい手をたたき
深呼吸を 幾度か繰り返す

すって はいて
大きく両手を動かし 空気を循環
鳥が羽ばたくよう ....
おかあさん、あなたのいない夏がまた来たよ
そうしていま選挙の時期です
口癖のように歌のように
あなたはいつも
社会貢献できてわたしの人生は幸せよ。
そう、甘ったるく高い声で
誰にも有無を言 ....
夏空に真っ赤な花弁が広がり
老いぼれの私を覆ってゆく
忘れかけた情熱が蘇る
ヘリコプターが燃え堕ち
子犬が吠える

勘弁してくれ!

真っ赤な 真っ赤な花が咲き誇り
情熱の世界がメ ....
ひどく疲れた

何も考えずとも、理解できるような
楽しいニュースはないものか
そう考えては携帯の画面をみつめる

現代詩に癒しを求めては
お門違いと知る
癒しなどくれないし、妙に遠まわ ....
{ルビ断頭台=ギロチン}に葛ちらせて{ルビ骸酒=むくろざけ}



片目あけ光の血まみれ五月雨夜



岸に降るけだものひとり振り返る



撃てと ....
立小便いつもスムース・クリミナル



気が付けば俺もゾンビで踊ってた



仁王立ち眩さゆえのサングラス



白と黒どっちなんだと詰め寄られ

 ....
陰翳図鑑を紐解いてみる
きみはどこにもぶんるいされていないメタフィジカルな亜種だ

世界のどこを掘ってもきみのような奇蹟に会える訳も無い
ちょうど僕が98回目の神経衰弱を患っている時にきみに出 ....
朝、制服
うすい雨のなか
ビニール傘をさして
バス停まで
拒食の脚であるいてた

傘の向こう
こまかな雨粒の向こう
紫陽花が鮮やかに
青色ににじんでけむる
ブラウスが肌にはりつく
 ....
              160613
ヤバイという言葉から
夜這いを連想する者と
キモイの姉貴分と思う者
ルール違反と思う君の手下
些細な違いを拡大鏡で覗く
ルーペという文字が浮 ....
雷鳴の腕の輪
静かに降る蒼
光は燃える
ひとつのしるし


星を知らない人に
星を教える言葉
ひとりの背には
降らない言葉


荒涼とした灯の連なりを
鳥の影 ....
まどろむたびに言葉は減り
空をゆくものは増えてゆく
雨涸らす雨
雨散らす雨


こがねいろの輪の上を飛び
冬空にひとり立つものが
野を分ける径を見つめている
踏みつけ ....
水のなかの鐘が鳴る
祈りではなく
怒りのままに
鳴らされつづける


静かすぎる径の
はらわたが響く
光の内の
水泡をほどく小さな指たち


穴の向こうのまぶし ....
ふるるさんのおすすめリスト(5744)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
死語と愚痴- イナエ自由詩8*16-9-13
火と夜- 砂木自由詩12*16-9-11
フィカス・ウンベラータ- 高林 光自由詩7*16-9-5
あゆみ_むらさき- 木立 悟自由詩416-9-4
ダッシュ!- umineko自由詩12*16-9-2
ひらがな短歌__試作1- 梅昆布茶短歌416-9-1
外へ_むらさき- 木立 悟自由詩516-8-25
ひとつ_しめす- 木立 悟自由詩216-8-19
君は本のページをめくって- N.K.自由詩216-8-18
透明で情緒的な朝の栞、-0.5度、そしてあなたは何がしたいの ...- あおば自由詩3*16-8-18
さみしい人- umineko自由詩8*16-8-18
こんな日が- あおば自由詩3*16-8-12
白_こころ_白- 木立 悟自由詩416-8-4
白と底(夜と昼)- 木立 悟自由詩516-7-21
ナイトシーズ- 唐草フウ自由詩4*16-7-14
僕たちのために- 梅昆布茶自由詩1216-7-10
水辺_ふちどり- 木立 悟自由詩416-7-7
愛そうと試みている- モリマサ ...自由詩8*16-7-5
羽呼吸- 砂木自由詩6*16-7-3
がいこつつづり- 田中修子自由詩16+*16-7-2
最期の誘惑- 星丘涙自由詩1*16-7-1
ひどく- 池田自由詩2*16-7-1
二季応禍- 木立 悟俳句516-6-29
ジャイケル・マクソン- 木立 悟川柳516-6-29
メトロポリスの夢- 梅昆布茶自由詩716-6-24
あおの中から- 田中修子自由詩5+*16-6-20
夜明け前ゆらんゆらんとメロンぶら下げ青白のスカイツリーよ何処 ...- あおば自由詩3*16-6-13
鳥の棲む花- 木立 悟自由詩516-6-11
はざま_真昼- 木立 悟自由詩716-6-6
夜を訪ねて- 木立 悟自由詩1216-5-29

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