霜が降りた
歩道の黒い縁石に
雲まで忍び寄る電柱の背中に
今朝のしるしが重なる

雲ひとつない冬空の下を
花嫁が歩いていく
黒地に赤い花を揺らして
うなじに笑顔の雫を落として
半月前 ....
すかすかで
ふっとんだ、ヨタ
しょっぱい木霊がかえる空気より
真空の宇宙のほうがいい
なにもかにもが
ちりぢりと
ぶちまけられて
なんにもどれも
だれもかれも
ひとつたりとも帰ってこ ....
堅い梢から
白い気泡がぷつぷつと生まれて
二月の空に立ちのぼる

それは
君の唇からもれる
小さな温度に似ていて
僕の尾ひれを
とくん、と春へかたむける

ふらりと現れて
はな先 ....
こおり
あたたかい
しらない
あたたかい
わからない
みんなつめたい
ならんでつめたい

あたたかいって
なに.



やさしい そのて
さわらせて
やさしい 、こと ....
母さん
今日僕は
洗濯板の下に
すごいもみあげを見つけました
ふさふさとした
最近めっきり見かけなくなった
天然ものです
しかも
もみあげをかき分けてみると
中に子もみあげもいました ....
1という字のように立ち 一という字のように眠れ 孤独な無限



0なんて発見するからいつまでも君の不在が消えないままだ



ON/OFFのあいだに広がる宇宙にて親指は祈る メール、 ....
ヘルシーな雨上がり
放牧地では羊たちが虚ろな目をして赤い紙を食んでいる
牧羊犬は発情して走り狂っていて
牧童は掘っ立て小屋のなかで下半身はだかのまま既に死んでいる
天使の梯子を伝って天から
 ....
二人の時間をはかるために
砂時計がほしい
と、君がいうので

硝子の器に閉じ込める砂を探し
砂丘に鳴き砂を求めてみたけど
どの砂もしょっぱく湿っていて
完成しないのです、砂時計は

 ....
同じ図書館は二つとないね
どの図書館も違う

引っ越したあとも使っていた
利用者カードの期限が来て
今度は更新できない

一度別れてしまった恋人の手や髪や唇には
二度と触れられないよう ....
白梅も微睡む夜明けに
あなたしか呼ばない呼びかたの、
わたしの名前が
幾度も鼓膜を揺さぶる

それは
何処か黄昏色を、
かなしみの予感を引き寄せるようで
嗚咽が止まらず
あなた、との ....
ふゆの匂いがする

ほわり、
冬のお喋りをしよう

たくさんのきらきらするものが
眠たそうに待っているのは、きみの春
あの頃の小さな息吹が
ほわり、と手さぐりしながら
追いかけてくる ....
「 いってきます 」 

顔を覆う白い布を手に取り 
もう瞳を開くことのない 
祖母のきれいな顔に 
一言を告げてから 
玄関のドアを開き
七里ヶ浜へと続く 
散歩日和の道を歩く 
 ....
雨ふりさわさわ風の音
赤青黄色の傘揺れて
薄らぼんやりちぎり絵の
様な世界に変わります

から風びうびう冬の音
しぽしぽカポカポストオブに
魔法のヤカンがふき出して
あたしを夢へと誘い ....
悪戯がからだに忍び込む
その悪戯がうるさいのだよ

うるさいのは…なんというか
空を満たす透き通った布切れだとか
電気の波だとか
話し声
それらに押し流される私の意思
意思なんかカケラ ....
夜になったらねむくなるのはすてきだ
きもちいいだるい感じなんだ

もしイライラして空気がビリビリしているなら
そのささくれがしおれるのを待つことだ

ただそのささくれが治まらないなら
そ ....
梅は前線を作らない
梅前線と決して言わない

ぽつぽつと
五月雨がやがて降りしきるように
いつの間にか咲いている
あちらこちら
あたたかな
山肌や
木々や
家々の壁を背負って
大 ....
ふゆふあ


あったかいふとん
ふゆふあ
つめたいあしが
ふゆふあ

こぽこぽおふろ
ふゆふあ
じーん、かたまで
ゆげのけつろ

つかのまのひざし
ふゆふあ
めれんげにく ....
よだれでガビガビになった枕を
セクシーなはまぐりが
夜な夜な掃除しにきてくれる
白に付いた
銀を削ぐ
白になど
付いてほしくなかった


かちりと鳴り
風が止まり
吸うようにひとふさ
寝床に入りこむ


寒さにしびれ
何も感じないのを ....
錆びゆくは錆びた空の下みな錆びて白を見上げる白の海鳥




器から器へ踊る手焼けただれなお幸もとめ笑みをいつわる




泥のなか流るる傷をひろいあげ ....
雪霧の向こう、鳥取放牧場で
三連風車のまわる気配がしている
でも、それは僕の呼吸とは関係ない

せかいを信じるためには
僕は小さすぎて、小さすぎる世界に
食われた鳩の羽毛のような
雪 ....
白い雪が天使のように舞い降りてくる

夜空を見上げながら
ボクは 手を伸ばす

白い天使をこの手に迎えようと


目が覚めると ボクの部屋は真っ白な空間で
眠っていたベッドは 白 ....
一番好きな人とは、結婚できない。


というのをいつだったか、聞いたことがある。
俺の父と母はなんか、互いの義務感と利害が一致して、そんでもって父の方がすこしだまされて結婚したんじ ....
歩けない事が
空にのびていくために
必要なのだと
言い聞かせる事に
酔いしれ擦り切れ
根をかじる
悪食に
倒れたら
仲間になれそうな
錯覚を満たす

ひくことも
さることも
 ....
したたる、したたり、

侵食しはじめた月夜に
手足はどこまでも深く伸びている

やさしく影を包み込むようにして
月は、静かにあたたかい

当たり前のようにそこにいて
闇が照らすはずも ....
  鳥取の冬を包み
  かくすもの
  街の音まで凍らせて
  夜を沈黙で満たし
  立ち尽くした
  遠くで、雪おこしの稲妻が
  夜を呼びさます

暗闇に置かれた水晶の透明が
今 ....
手が見えたレーンの奥にピン並べてる「バイト募集」の時給高額              090108



ミズーリー州を
ミシシッピー河が
とうとうと流れてゆく
流れていくのは水で
河ではないと
理屈をこねる
ぼくたちの前を
気をつけをし ....
ジャンプするときはいつか
分からないのに
控えた足どりで
ホップステップ、のループを
あなたも走っていますか。

一年が来てまた
リピート、あと何回も針の道を
針の跡を追われている
 ....
かもめよ、教えてください
埠頭をかすめて海に消えたひとりひら
海雪の行方を

海峡の雪雲に隠れたプロキオンだって
待てば姿をあらわすでしょう
その、抱く思いに揺れていたとしても

 ....
ふるるさんのおすすめリスト(5755)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
花嫁のうた- オイタル自由詩4*09-2-8
ふっとんだ、ヨタ- 構造自由詩609-2-6
置き文- 佐野権太自由詩26*09-2-6
- 唐草フウ自由詩8*09-2-6
母さんへ- サトタロ自由詩3*09-2-6
number- 石畑由紀 ...短歌33+*09-2-3
はくめいこうせん- サトタロ自由詩2*09-2-1
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美しいひと- 銀猫自由詩29*09-1-28
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海に還った祖母に捧ぐ_- 服部 剛自由詩3509-1-24
冬虫唱歌- プル式自由詩309-1-22
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ささくれがしおれるまで- 石川和広自由詩6*09-1-21
春贄- 小池房枝自由詩409-1-20
ふゆふあ- 唐草フウ自由詩8*09-1-20
ぐりはま- サトタロ自由詩5*09-1-20
ノート(熱と朝)- 木立 悟自由詩209-1-19
鉄と骨- 木立 悟短歌209-1-15
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夢物語〜誘われる恋〜- もこもこ ...自由詩3*09-1-13
フィフティーン- 榊 慧散文(批評 ...609-1-12
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夜雪- たりぽん ...自由詩6*09-1-11
ボウリング- サトタロ短歌1*09-1-9
六角の箱庭- あおば自由詩7*09-1-8
24/7の助走- 唐草フウ自由詩4*09-1-8
立待岬- たりぽん ...自由詩609-1-4

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