冬の朝遠い空から雨の降る 僕たちは立っていた
路上に立ちつくして
いつ訪れるかわからない
僕たちをどこかに
連れていってくれるであろうものを
ひとすら待ちつづけていた
僕たちは整然と列を
乱さずに立っていた
僕 ....
素粒子の海で、分解されたままの、不確定の、私達という、名の、洗われた、ものたちが、今、優しい、数式で、拾われて、わられていく、言葉たちは、ちりぢりになって、目にみえない、わたしとあなたは、いくつもの素 .... ご指名は ときかれて
いいえ 特にないですと答える

チェーン店の美容院は こんでいて
手の空いている人が 洗髪したり
髪を染めたり 切ったり の方が
私的には 早く終われて良い気がするの ....
残されたものは 揺すられて
うわついた笑いが みすぼらしい
陰リの横に陽を積むように
水面をくぐって 
目を開いてみたけれど

うつむく頼りなげな草見上げて のばす
わずかに出た指に重な ....
ことしはじめての雪が降る
手ぶくろもしないで
耳あてもしないで
つめたいだけの肌にする
きん、と
こめかみのあたりが痛むのを
わたしは冬のせいに
したくて

 *

おんなのこど ....
だれのものか
だれもしらない
島の ちむは
たましいの遺産

戦世(いくさゆ)でも
混血でも
総決起でも
珊瑚あたまのガジュマルが
三線片手に汗かき鳴らして




愛しく ....
朝 いつも降りる駅の
一つ前の駅で 
朝急ぐ人たちばかりで
ロータリーの八重桜は 
ほとんど返り見られることがない

駅の跨線橋を
見上げながら歩いてくる顔は
八重桜を背にしながら
 ....
唇には唇の 開き方があって
花ならば散るのに
風にでも なびくのに

喉がかすれて
目にしたくなくて
声が くぐれず

いつもの いついつ
指を唇に あててみる

静かに 沈黙が ....
誰かが 楽しそうに歌を  歌っていて
か        と
に  あ   歌というものは   届
聞かせるために      誰 聞 い
      あ か    か   て
     あるか ....
ネットでできた詩友さんは いつも消えていくので
あまり深追いはしない いつも
忙しくなったんだな 飽きたんだな
ひとときのやりとりが 良い思い出になるように
なんて 気を使っているわけでもない ....
最新の動物が目を見張る出来で
暗い夜のネオンサインに目を光らせている
ある並行世界のあったかもしれない新宿で
客引きのタキシードの皺が川の流れのようで
ぼくは田舎の水面にゆらめく波紋を思い出し ....
やんやんやんちゃに のこのこゆきぐも
すてりんころげた おなかは ぐーぐー
ちいさなつめたい おてて と おてて
ほしのしたに おちちゃった

みつけて ゆきだるまあん いたいの ゆきだるま ....
咲いたあとのしなびたアサガオ
ひらひらとゆれる紫のスカート

ただ今はパンをたべる
わたしは夜が明けたのでたべる

すー とする空気
誰かのたんじょうび

そのことばのままに
手を ....
雲には雲の消長あれど
もとよりその場に出でくるものにて
専らおのれより動くことなし
ゆえにいま雲の目の前を動きゆくは雲のゆくにあらずして
空のゆくなり

{ルビ陸板=プレート}上に我らと我 ....
1,

訳もなく 死にたくなる夜には
セシウムを含んだ
アルコールを 一杯
ひっかけていく


「これ、ほんとうに
 死ぬんすかね」
「わからない」


善いことの総量と悪い ....
素直によが明けて 本当の朝を新しい風が連れてくる
外へ出て 足下には影がうしろへと伸びる
いつも旨いことしてこようとしてきたと思う
ふとした時々に 忘れものが ある

それが思い出せないこと ....
夏が去ったあとのがらんどうに
いつしか白く大きな九月階段が出現していて
そして僕らはその段々の上に
蒔かれたように腰かけていた
ただそこで空を見あげていたり
何かを読んでいたり
歌をうたっ ....
空いた
椅子の上には
ゆうぐれが降っていて

絵描きになれない風たちは
せめてもの代わりに
言葉を混ぜて
去っていく


取り残された場所に
おそらく施錠は
必要ない
 ....
帰宅して電燈を点けた途端に揺れ
ちょと焦った
テレビを点けると震度3と出
8月31日までも揺らすとは
しつこいのは嫌いだ

ようけ揺れた夏だった
円高も史上初75円台に突っ込んだが
印 ....
こうしてまた
私は還ってきた
別の混沌から
元の混沌へ

この世はただ混沌が
現象するだけの場所
あの世ではすべてが絶対的に
整理されている

  (おそらくそこに、)
  (天 ....
 夜の湿り気が
ぬぐいきれずに
わたしのゆりかご
あなたはそっと
うしろむきで 

雨を吸った
風が吹いて
胸に空洞
わたしができることは
ただ、毎日をすごすことだけ?

 
 ....
纏綿の、
六じょう縊首の面々は、
ゑ、ゑゑゑゑつ境、
ひひひ、ひつ竟、
ご社、ご輪とも、
ご捨、ご解とも、
ご生と、

愚主「ひきぬ口輪は、とばでしょう」

どうしょうととて、天面 ....
こんにちは。ちょっと前に現代ホラー50選なるものを独断と偏見で選んだんですけど、このたび土屋 怜さんから「この夏を乗り切る、ホラー10選とか、載せて下さったら、非常に嬉しいのですが…」というリクエスト .... みずからの
罪に気づかない
それでいながら どこか
奇妙なうしろめたさを思って
隠れてしまう
逃げてしまう
みんなが笑い
さざめき 声を
かけあう中で
ひとり帰る
橋をわたって
 ....
                  110529


こんな庵では如何でしょう
難しいですね
実現には10年くらいは掛かりますね
企画立案中でしたら
予算化のための具体案をすぐに提出し ....
早朝に濁る法廷
誰も聴いてはいない
無為のことなど
三分の一になったポケットには
ハンカチもティッシュも入らない
入るのは 指の第二関節まで



ポケットはすべて
修繕に使われた
三十年以上
同じ服を着るというの ....
さらさらと
まとわりつくもの
ふりほどかずに
ねむる


首のまわり
言葉と鎧
うなじの角
避けられた 寝返り


粉より大きく
嘆きは浮かび
氷をほど ....
僕たちは
太陽をかついだ
高く とてつもなく
高いところまで
持ち上げて
その中に入りこんでは笑った
僕たちは
それがいまなのだと信じた
ひたすらに信じながら
じぶんじしんの
中心 ....
ふるるさんのおすすめリスト(5756)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冬の朝- こしごえ俳句1*11-12-3
壁画- 岡部淳太 ...自由詩1511-11-27
祈り(連詩)- ことこ自由詩6*11-11-26
愚痴です- 砂木自由詩10*11-11-23
- 砂木自由詩9*11-11-23
11月ふたりのボートが、宝ヶ池をなぞってゆく日- 野中奈都自由詩811-11-11
遺産- 乾 加津 ...自由詩9*11-11-7
八重桜を真理だと仮定して- N.K.自由詩7*11-11-6
ここ_とまれ- 砂木自由詩23*11-11-3
誰かが歌を歌っていて、僕はそれを聞いていた(それだけ)- ピッピ自由詩911-10-28
ぬくもり- 砂木自由詩21*11-10-25
ライフ・ゴーズ・オン- nm6自由詩511-10-19
びゅう- 砂木自由詩11*11-9-29
アーリーモーニング- 唐草フウ自由詩12*11-9-23
望景- 「ま」の ...自由詩4*11-9-17
生活/H- 野澤 尚 ...自由詩2*11-9-14
淋しさの帰る場所- 唐草フウ自由詩6*11-9-12
九月階段- 塔野夏子自由詩22*11-9-11
埃まみれ- 千波 一 ...自由詩20*11-9-8
グラグラな夏- salco自由詩15+*11-9-7
混沌- 岡部淳太 ...自由詩3+11-9-7
つたえて- 唐草フウ自由詩8*11-8-14
安泥- 古月自由詩2*11-8-7
現代ホラー映画_2011年_夏の10選- 古月散文(批評 ...10*11-6-28
森閑- 岡部淳太 ...自由詩511-6-14
あまみずの_水化粧- あおば自由詩3*11-5-29
ノート(48Y.5・26)- 木立 悟自由詩311-5-29
ノート(48Y.5・22)- 木立 悟自由詩311-5-29
ひとつ_うつろい_Ⅳ- 木立 悟自由詩711-5-26
影絵- 岡部淳太 ...自由詩1111-5-17

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192