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上っ面の言葉を交わしすれ違う恋人家族その他大勢
本当がまるで無いのになぜ刺したナイチンゲールの胸はくれない
表面張力肥大する星一つ縛れる嘘が行ったり来たり
面倒な人付き合いを弾いたら ....
あたたかなあなたのひざを枕にしシャイな笑顔と目があうプリズム
はいっ!という返事が真っ直ぐだったので顔を二度見た。初恋でした。
こらえてる、腰も砕けて座り込むほどの失恋でも ....
日の箱につめたわたしを取り出せばだらりゆるんでたれてひろがる
忌まわしい記憶もともに箱につめ埋めてくれ地下四千メートル
夜の箱に夢の甘さの菓子箱のあなたをつめてそして眺めて
夕方の
特撮ドラマ
ドン ....
うなじから首から目から羽を吹き血を吹きながら辿る足跡
蜘蛛は蜘蛛何も残さず何も見ず虫を喰みただ夏に凍える
ふところの火を手に結び手をひらき何も無い日をかき分 ....
コオロギが傘を忘れて雨宿り濡れた月夜を優しく唄う
{引用=縄梯子少女はおりるどこまでも夢の終わりへ釦は落ちて
こもん}
stay to the end of June目の前に降りしきる雨数え終えるまで ....
叱られた痕を想えず一人居の宇宙で祖父はほほ笑んでいる
夢ばかり追い過ぎて消えたいくつもの夜想う時さやかな吐息
オリオンは故人を恋う夜ひたすらに心静まるかたちしている
だってまだ夜明けなんか知らないし。十四歳は虹をあつめて。
はだかでも一本くらいもってるの。女の子だけのキレキレナイフ。
アパートで寄せ鍋つつく樂園を追放された天使のわれら。
....
君の住む街のパチ屋の喧騒もあかりもきっとうそじゃなかった
木工用ボンドが澄んでいくようなわたあめ越しの世界のあけがた
ゴークネンゴノジンルー?がタノスミ??とツテテテクレルミブリテ ....
夕方にカレーの匂いをもらすほどボロい家屋に棲んでいたよね
キャラメルの紙の折り目の白ずんだところを銀河Aとしてみる
吐く息が重なるだけで君の顔ぼやけてた 厳冬の壁ドン
み ....
たいようがうしろからぼくをてらしかげをふんであるく
しんぞうがとまりそうになるくらいきみがすきだ
じんせいのおわりからぼくをならべいんをふんでしのぐ
ないぞうがひっくりかえっても ....
更地より頭の中に一本のバラあればこそ孤独になれる
エサ発見!骨泳がしが押し寄せて神輿を担ぎ独房へまで
ほんとうにこわいひとはいつまでも笑顔鎧外せば火の粉吹く
何でもあるよ、夢、癒し、 ....
占うと誘う淑女は座ってる春を売る人みんな立ってる
たそがれの川面の光ふと乱れ遊んだ船が帰る船宿
{引用=無季}
救済の鐘はどこかで鳴るだろう朽ち果てたまま何を祈ろう
防音の音楽室で外見つつ鳴らない雨の音を奏でる
待ち合わせ場所は月面公園で浮き立つ心も足も体も
....
1 本を読む三十分ペラペラと百二十頁で付箋
2 アニメ観る可愛い女惚れちまう知らないうちに最後まで観る
3 ビートルズジョンレノンの若い頃古いライブを繰り返し観る
4 扇 ....
渦の中うまれてきたの(かたつむり)シとドの間の宇宙をみてた
世界地図の片隅でそっと競い合うかたつむり(鍵は海に落とした)
両耳に飼っていたかたつむりたちを探しています連らくください ....
彼岸花 今年も此処に出でますと細き緑の指を以て告ぐ
人の手が触れた花 まだ触れぬ花 被子植物の性器偏愛
台風の朝にも咲くべき朝顔は咲かねばならぬ咲くことは出来る
ほろほろの萩の葉 ....
{ルビ五月蝿=さばえ}なす少女らは街を飛び回り制服だけが九月を待ってる
椅子の名はサヤカとソヨコ 練馬区の下赤塚にて少年の部屋
アルジャーノン、ネズミの名前は覚えてる。青年の名は忘れてし ....
鱗めく細波 疾風がひゅんひゅんと川よりも速く駆け下るので
ひゅんと風がたちカーテンがふわりとし夕立が来ました 雨と屋根との
いかづちで空をこつこつ叩き割り孵化せんとしてるものは何かな
....
今しがた風呂吹き大根炊く母がとろとろ火かけ黒き碑
点滴の音やかましき隣には空いた花瓶を洗う細君
気散じに蘇州夜曲を口遊む火吹き男の碧き虹彩
無花果のひとつ転がり胞衣壷に翅を揃えて番う ....
指先をしんじる夜に降ってくるアルファベットの雪はすぐ溶け
藍染の布をわたしは首に巻き 宇宙にかえる準備を終える
キッチンで味噌を溶きだす母がいてしんだばかりの父がわらって
街角でうま ....
とまどったかたつむりたち目の前に信号がまだ青にならない
くちびるの荒れぐあいさえ忘れてる降り叩く雨呼吸の中に
いたむのは見とれすぎた胃ぶくろで蒼ざめるのはあなたの番だ
以上を持ち ....
シャガールの恋人たちよ天蓋に夜を満たして水浴びしなさい
留守にして帰り着いたら生き延びた薔薇が幾つも咲いていました
ビッグバン、インフレーション自鳴琴の箱を開いた誰かがいました
鎌倉 ....
北山通の並木かなしむ夕暮れの色はほんのり青さをもって
少年が息をひそめていたわけは蛍でしょうか哲学のみち
宇治川を背に立つ君の少しだけ歴史を知っていることが ....
後悔を/森の奥へと歴史学のような眼差しで引いていく人
スコップを置き去りにした砂場から カイワレの芽が伸びてきました。
透ける陽のメトロノームを記録して/耳鳴りの止まぬ夜を綴じ込む//
....
空をゆくまぶたたちの群れつややかに包帯となる傷の器たる
片方に吹く未練風おしのけてまぶたの周り確かめつづける
まぶたからまぶたのすきま燃え上がり夜を ....
まなざしの前後にひとつ小舟きて降りそそぐものを受けとめて居り
湿り気が胸の地層を掘り起こす丘を揺さぶる雷竜の夜
冬と川互いを離れそこに在 ....
六月の招待状にマルをつけ刈られて強く匂いたつ緑
噛みついた腕から甘い草いきれ雨も恵みにちがいなかった
二人だけの秘密だよってからまった翌朝 夏草ぐんぐん伸びる
....
片目とじて高層ビルのてっぺんを愛撫するほど遠いきみの背
くちびるが世界、とひらき漏れ落ちる欠片のなかにわたしは棲んで
カレンダーに王冠を描くもう二度とあうことのないひとの記 ....
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