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海だ
群青の腕で絡めとられた僕の右足は
ゆっくりと沈む
息はもう随分前からできなくなっていた気がする
でも、
このしばらく使わなくなっている口からは相変 ....
探しものはあっちみたいだ
ゆっくりと
確実に
足取りは早くなる
あおそらの下
知らない内に僕は笑って
カーテンがにっこりするほどの朝
青空が透けておはよう
今日のわたしにおはよう
リセットされた空気が
太陽から製造されてわたしに届いています
窓ごしでもわかるほどに
船がゆっくりと流れていきました
振り返ると瀬は遥か遠くなり、手の平に乗るほどでした
瀬には重いものを全てを置いてきました
軽い思い出なんかは頭に入っていたので、置いてくることはしませんでした ....
オレンジ色の雪になったら
あの人を迎えに行こう
おいしい空気を用意した
あの家へ一緒に
笑顔と私の準備を
花に笑われないよう
覗きこむ目に
優しい遠い香り
青を受けて光る細く
短い暖を夜へと繋ぎ
長く長く伸びゆく冬
セーターの首をつまみます
えりが首を小さく噛むためかゆいのです
ふわふわの小さな猫をつまむ指
もう悪さはするんじゃないよと離します
夜の空気は光を磨くので
光も鳴るように笑います
私の水がぽたりと落ち
この冬に凍えてしまいました
ひっかかる予定は無かったのに
冬の窓辺に羽が生えてました。氷の。
寒い地域に生息する鳥は、夜に飛びます。
誰も姿を見たことはなく、窓に羽を置いていきます。
窓ガラスが羽の形に凍っている ....