急きょ連載復活「 はっとりんは今日もゆく 」
服部 剛

皆さんこんばんは。 

今日もわたくしは、認知症のおばあちゃん達と肩を並べて、
それはもうとけあっていましたよっ・・・! 

(どうせとけあうなら、
(もっと違う誰かとがよいのであるが・・・ 

いやいやいやいや、思わずホンネがぽろりと出ましたな、

  いかんいかん!

  やかん!おかん!

そんでもって、両手に花ならぬ 
両手に老婆のはっとりん、突如 むくっ とたちあがり、 
大きいボールを持ってきて、
「?」と口をあけたおばあちゃん達の前で、
腹をめくったシャツのしたにボールを入れて、
ぷくっ とふくらむおなかをなでなでした後に 

「 わたし、妊娠シチャッタの・・・(はーと) 」
 
と言ってみた。 

次の瞬間、ばあちゃん達ははらを抱えて 
ソファーから転がり落ちそうになり、 
身ごもったはっとりん、でかい腹を突き出したまま、 
「ばあちゃんがあぶない・・・!」と 
だっしゅしてかけよる始末、 

あぁそして、この両腕の中には、
高嶺の花のあの女(ひと)ではなく、
にこりとわらう、皺くちゃの老婆の顔が、
微笑んでいるのでありました。 

   ・・・・・・・・ 

あぁあと、あるお婆ちゃんに今日人生相談しましてね、
まぁ別に今すぐ けっこん したいわけじゃあないんですがね、
ふざけて 

「ぼかぁ好きなように生きておりますが、 
 働いてんだか、遊んでんだか、わからんちんな 
 日々ではありますが、 

   金と嫁 

 だきゃあ「いつでも大歓迎!」と胸に貼り紙して 

 街中歩いてるんですが、
 なかなかめぐってこんのですわ(大粒涙)  」 

と、つぶらな瞳をうるうるさせて、おばあちゃんに 
せつせつとうったえますと、おばあちゃんは言いました。 


「 人生ねぇ・・・
  ほんとうにその人にとっての<必要>は 
  信じていれば、天が与えてくださるのだよ・・・ 」 


と言った後、
なにやら不思議な言葉を小声でつぶやき、 
両手を合わせてくれました。 


   〜〜〜〜〜 幕 〜〜〜〜〜 


毎度のことながら、気まぐれに急きょ連載復活 
「はっとりんは今日もゆく」 
第?回、皆さまではでは、ごきげんよう〜 







未詩・独白 急きょ連載復活「 はっとりんは今日もゆく 」 Copyright 服部 剛 2007-05-01 21:59:04
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