僕達の友情
オイタル
僕たちの友情はいつまでも
変わらない 乾き物なので
宅配に託しました
三百キロ離れた 友人の住むところへ
僕たちの友情は
花に胸をちぎられて歩きました
高い雲の下を
電線がゆるく垂れているあたり
僕たちはその友情において かつて
満開の桜の下で洟をかみ
満開の憂いの前で爪を噛む
そんな人たちでした
今宵 僕たちの友情は
高速のゆるいカーブをひた走り
横風にあおられながら青い切通を抜けて
もう海までいったことでしょうか
ジャングルジムの端に翻る
ともかくも
繋ぎ止められた僕達の友情
それを僕は いつまでも嘆いているのです
憂いて