くれる しろ あかく
砂木

春は来るのだろうか
3月も末になるというのに
天気予報に雪だるまのマーク
しかも まるまる大きな雪だるま

ごうをにやした農夫は
苗を育てるハウスを建てる場所の雪を
除雪機で吹き飛ばした
せめてハウスを建てたら 苗を育てられる
米の苗の注文は もう終わっている
五月の田植えが六月になって
九月の稲刈りが十月になっても
なんとか 食べられるのではないか
十一月になれば また雪が積もる

見事に雪は吹き飛ばされ
黒い土が少し見える が
雪が飛んでいった所には
エベレストかと思うような雪の山
空気が冷えて ハウスが建っても
何も育たないかもしれず

でもそんなに先のことばかり悩んでも
雪が消えるわけでもない

まだ蝶々も うまれない今
白い雪をスコップで割る私って
ひらひらよろよろ
真っ白い中 紅う 蝶々みたい
うけないギャグばかり浮かびまくり

筋肉痛は いやだなあいやだけど
でも 春を連れてくるべし
雪割りも がんばるべし

エベレストでも マッターホルンでも
いずれ足元 頂上制覇
赤いズボンで 春を呼んでる


自由詩 くれる しろ あかく Copyright 砂木 2012-03-23 17:55:11
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