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白と黒の、うっとりと時の踊り場で寛いでいるかのような、冬
雪は未だ、ここに居てもいいのかどうなのか、
わからないでいるように見えたりする、初冬
暗い雪の夜道を歩いてみれば、小首をかしげた四つ足獣 ....
 一日の襞をなぞるように日は翳り、あわただしく光は綴じられていく。
万遍のないあからさまな炎天の午後、しらけきった息、それらが瞬時に夜の物音にくるまれる。光のない世界のなかで、何かを照らすあか ....
 傷口に触れないこと、これは治癒するためには大切なことなのかもしれない。会話を発することで、何かが変わるとは思えず、私と妻は口を開くこともなかった。
 土曜の早朝、私は五時前に県境の無人駅に出向き、 ....
 今年の冬は暇な時間が多くあり、読書に勤しんだ。本来、読書は楽しむものであり、勤しむものではないだろう。
 平井図書館長は本好きであると紹介させていただいたが、繰り返し少々彼を紹介する。図書館長とい ....
 八月十五日、登山道の除草を開始した。四カ所の登山道コースを一人で受け持っている。トータル十日以上はかかるだろう。
 人は「大変ですね」と言う。しかし、大変なことなど何一つない。思い悩むことはないし ....
 もう無理はできないな、と最近感じる。年々、暑さが身に沁みて体を痛めつけているのが解る。昔はそうではなかった、というのは誰もいずれは知ることである。私も老いつつあるという事なのだろう。
 三週前から ....
 ヒグラシが鳴きはじめ、アブラゼミからミンミンゼミと蝉の声は種類を増し、最終的にはミンミンゼミが最後となる。里では秋に鳴くツクツクホウシなどがあるが、こちらではあまり聞かない。また、これから八月の声を ....  クジラの胃の中で溶け始めたような、そんな朝だった。朝になりきれない重い空気の中、歩き出す。歩くことに違和感はないが、いたるところが錆びついている気がする。明るい材料は特にないんだ。アスファルトの凹ん .... 林床にはブナ林特有の雑木が生え
そこを刈り払い機で刈っていく
すさまじいヒグラシの鳴き声の海が森を埋め尽くし
私たちの耳に、錐もみ状に刺さっていく

急な斜面を足場を作りながら雑木を刈る
 ....
 大白川登山口に着くと雨となり、当然誰も居なかった。レンタル簡易トイレがのっそり立ち、周りには雑草やらススキが生い茂っている。雨は次第に本降りとなり、雨具を着る。
今日を逃がすと次回はいつ行けるかわ ....
 コロナの影響で家業はさっぱりだったが、昨日は久々に朝から厨房に立った。昔から来ていただいている県内客の四名様。この人たちは少人数でやってきては、楽な場所で楽に山菜を採りたいと色々と突っ込みを入れてく ....  四月二十三日、若い女性看護師Aの説明を受けながら、跳ねる川魚のような指先で打つキーボードをぼんやりとみていた。柔らかい声で適切に私の話を聞き、それを一切漏らさずキーで打ち込んでいる。血液検査の注射針 ....
ふるるさんの山人さんおすすめリスト(12)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冬の時計- 山人自由詩12*23-12-19
夜_- 山人自由詩5*22-4-2
雨の日の憂鬱- 山人散文(批評 ...2*22-3-20
読書における娯楽性と読破という苦痛について- 山人散文(批評 ...3*22-3-14
山の中の孤独- 山人散文(批評 ...5*21-8-17
休養- 山人散文(批評 ...5*21-8-1
夏はもう秋- 山人散文(批評 ...6*21-7-20
藤の花- 山人自由詩17*21-5-22
ブナ林にて- 山人自由詩16*20-7-24
雨はきらいじゃない(落ちの無い話)- 山人散文(批評 ...5*20-6-14
厨房に立つ(改題しました)- 山人散文(批評 ...7*20-5-17
気が付いたらボロ雑巾のようにベッドに転がされていた- 山人散文(批評 ...6*20-4-28

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