行方もない風たちを
帆にはらませて
もう帰らない船の
船笛の消えていく先
短い呪文
アストロラーべ

二人の旅路を
羊皮紙に書き出しても
深海の底に
沈む姿があって
透明な海藻に ....
空から音も無く降る雪の
つもる速度のいじらしい熱

ちょっとまえの流星は
乾燥した鋭い声で失礼のないように
(絶望はできない。
と軌跡をのこし消えていった
このとき雪はしゃららららん
 ....
(世界は、毎日終わっているのになんで誰も彼も平気なの!)



さんざぐずった女の子は、清潔なシーツですぅすぅ眠る
おもたいミルクの呼吸が、部屋中に立ちこめる


22時、最終 ....
人という生きものは
ずいぶんと もうずいぶんと
生きものから離れてしまったのだろうけれど
まだかろうじて生きものでいて
遠く見えない同類と
同じように波打ちながら
それでい ....
ひいた こより
てのなか ふるえてる

だれかの ため
よういされた ことばが

こころのおく ねづく

だれにも したがいたく ない くせに
ひとつのもじ に かんきん されてしま ....
ひとつの 
しずかなうた だけが
うたわれている

ふるいふるいむかしから
いつも うたは ひとつ

たったひとつの
きこえないほどの うたが
みたされているなかで

わたしも  ....
眠れない

蚊帳の中寝苦しそうな貴女の
汗ばんだ肌をじっと見つめながら
手と手を重ね合わせて
ぼくらはつながってるんだと
確かめようとした夜

独りぶらぶら浜辺を歩く
 ....
犬が
車の中でしっこを漏らしたので
ため息ついたが
怒らなかった

しっこを漏らすだけの
理由めいたことがあるから
仕方がない

あずけた先では
泣きべそのように
眼が赤かった
 ....
ポップコーンを口いっぱいに頬張った後で
鼻から炭酸水を流し込むと
きっと、宇宙へと飛んで行ける

地球は青いですか?

地球は本当に、青いですか?


古代エジプトの王の墓の目の前で ....
とうとう雪が降ってきて
あの人をさらってくるチャンスがやってきた
今朝あなたは外へ 出られない
今すぐそこへ
生霊をとばすわ 
雪がとろけてしまわぬうち

わたしの体からいま
切り離 ....
ほっぺたをシーツにつけて休日の速度について考えている

卵黄でよごれた皿に訊いてみる「今夜あなたは帰ってくるの」
わたしが

うまれてから

なみだを

 このてで

  ふくまで

ちちははは

どれほど

こころを

 ぬらした

  ことだろう


いきていく

 ....
その人が、燃えていった
毎日よりも人は集まっていた
いなくなったというよりも
手放した、と言いたかった
彼らは笑う声で
透明な空を細い道にして
順番に順番に、昇っていった
花が、咲いてい ....
 

優しくはない
でも突き放すのでもなくほほを撫でる
一月の夜風は
軽い気持ちで靴音のメロディを運んで行く
もうすぐオリオン座回廊だよとささやいて

見上げる先で
いつもオリオンは ....
雪だるまの背中に続く足跡に「おうちに帰ろう」白猫が鳴く


去る音がしんしんと行く雪道のはなせない手のさすらう体温


欠けていく月に答えを見失う車窓にゆれる横顔抱いて


午前三時 ....
わわくとは衣がほつれるという意味のようで
ろらんとは人の名のような電波航法のような
いずれにせよタイトルの意味が分からない
分からない場合は食事をしてからニュースを見て
あさっての方角に ....
あらかじめ
決められた色に
染める

透明と透明が重なって
疑って
濁ってゆく


気が付けばここに辿りつき


誰もが
青い炎に焦がれた

見せ掛けだけ
大きさだけを ....
街に吹く薄汚れた上昇気流
舞い上がる鳥たちは
自由に見えても
危うい乱雑な流れで
時に墜落する

それは風が裏切ったのか
その美しく夜色の翼を
暗闇の代理人は
タールで固めた道が
 ....
君と僕にできること
それは優しさの眼差しで
雪の白さを歌うこと


君と僕にできること
それは愛しさの眼差しで
山の青さを歌うこと


歌の心は見た目じゃなくて
揺り動かされた心 ....
いつか
笑い飛ばせる日のために
一枚の部屋に絵を描いている
暖かい一日の始まりと終わり
そこに溶けていく人たちのように



降り積もる行き止まりに
立ちすくむ人を見ている
その背 ....
花が咲き乱れ
緩やかに風が渡る高原を
想うのはもう やめた

  飛べないのではなく
  飛ばない虫

穏やかな海に向かう
明るい窓を
開けるのは やめた

  鳴けないので ....
夕暮れ
男は空を見ていた
世の{ルビ何処=どこ}にも{ルビ属=ぞく}さぬように
草原に独り立ちながら

{ルビ只=ただ} {ルビ暁=あかつき}色に染められた雲が
宵闇に流れて姿を消してゆく ....
夜と昼間のあいだには
真っ暗闇の泪川

ほんの些細なひとことで
抜き差しならないドツボに嵌り
この頃の寒さも張り付き凍えてく

あまい言の葉に ほだされて
安眠毛布のクモの糸
 ....
夕暮れの空にはむくどりが群れて
毎日あんなことしてて
むくどりは飽きないのだろうかと思う私も
飽きもせず夕飯をつくる
いや飽きてるんだけど
夕飯に飽きても
生きてるのに飽きても
生きてな ....
そして
それがほしい、と言う
響かない足音が、ついて来るのを待たずに
それがほしいの、と
繰り返して、言う

これだけ
狭い雨で何が望めるというのだろう
手を伸ばせばイチからゼロにぶつ ....
初めて一人で布団に入った
無意識のうちに刻み込まれた
母の温もりを
無意識に私は求めている

静かな寝息が
私にとっての子守唄

すやすやと眠れたころを思い出した
枕はなかなか温 ....
どうも気に食わない奴のような気がして

嫌味の1つも言ってやりたくなる奴で

いちいち突っかかってくる奴で

会った日は一日不愉快で

どこにでもある平凡な顔で

むしろ「ええぇ〜 ....
貧しい人の手は、いつも淋しいかたちをしていて
貧しい人の目は、いつも悲しい言葉を探している


(本当は、とても綺麗な詩が書きたいのです)


雪降る夜の寒さは、震える指を動かして
して、そして
 ....
 すこしずつ
 色を足し
 
 気づかれないよう
 形をかえて

 満月を
 あとふたつ数えたら
 「春」になります


北風の止んだ空に
雲の声がした
熱砂の道を歩こうと
踏み出す先に砂漠はなく
求めた強さだけ
葡萄詰みの唄は遠ざかる

星座を大地につなぎ止めるもの
{ルビ哈密瓜=はみうり}の蔓、祈りのこえ
流れ星の落ちる果ては
岩と ....
千波 一也さんのおすすめリスト(7731)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
とりたちの星座盤をまわして- たりぽん ...自由詩14*06-1-28
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うた- こむ自由詩2*06-1-27
コ・タオ- 七尾きよ ...自由詩2*06-1-27
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ブルー・ブルー・ノンストップ- 仲本いす ...自由詩5*06-1-27
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きねんび- まほし自由詩22*06-1-27
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東京Days- 霜天自由詩406-1-25
- ラプンツ ...自由詩4*06-1-25
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貧しい人- ベンジャ ...自由詩4*06-1-25
桜雲- LEO携帯写真+ ...18*06-1-25
キャラバン・サライ- たりぽん ...自由詩8*06-1-24

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