春という季節は
いつでも液状にデフォルメされてゆく
匂い立つ色彩が
にじみ流れ溶けあい渦巻く
私の輪郭もそのただなかに
半ばは溶けかかりながら
けれど決して溶けきることはなく
冬をいとお ....
モアイはいつも静かにバス停で待つ
腰は下ろさない
いつも少し上を向いているのは
首の小じわが恥ずかしいせいだ

{引用=モアイですけど何か?}イースター島には桜はありませんが
ここからは桜 ....
わたしは神に選ばれた亀の子たわしだ仕事はごしごしである。



たわしはわたしだ!だからといってどうというのでもないごしごし。




渡したたわしは ....
それはなみだでした。
ひとしずく、
わたしをたたいたのは、
なみだでした。
それはぽろぽろと、
わたしをたたくので、
わたしはひとしずくずつ、
ひとに、
 ....
鈍く 深く
光り出す、碧に
そっと手を伸ばして
触れる

小鳥たちが歌う
「ねぇ、今日は」
もちろん
これは想像の範囲内
なのだけれど


まだ
あの白は

寝ぼけている ....
どんよりと低い空に 
ふうっ、と 溜息をもらし
雨を吸った暗いモルタルの壁は
重々しい匂いを滲ませて湿ったまま

窓枠に収められた日々を嘲い
片付いた雑事に安堵を覚えると
たちまち、身体 ....
少し遠くに執着が見える
何もないアスファルトへの
紐を引っ張られ、首輪で引き戻す
あの好奇心 あの自己主張

かつて共に過ごした老犬の気配に
身をゆだねてみる
成し遂げた人たちの無関心に ....
夜の街で闇をさがし
身を隠す暗がりにも
灯りを求めたりして
中途半端なままだね
いつもぼくらは

   言葉の空白にふるえて
   粋な単語たちをあつめ
   草の実に糸を通すようにつ ....
夜ごと
小さな星から星へ
色とりどり
おはじき遊びのようでした

きいんと澄みわたった音がして
そのとき
宇宙は大きな円盤でした

まわるまわる輪廻転生
虫から花へ
花から虫 ....


鍵を開け部屋に入ると
夕暮れが横たわっていた
ただいまを
告げることができずに
カーテンを閉めてしまう僕は
そうして一日が終わることを確かめる







母さ ....
亀を背負って
懐かしい人の苗字を呼びながら
塩を舐め続ける
水が飲みたい

+

かまきりの新しい
亡骸を
司書は黙って
見ている

+

カンガルーが直立したまま
波音 ....
ある
ありふれた
想い
という
呼び名の比喩が
争え
という
プログラムの元
生まれて初めての出航をし、
次の刹那
辿り着いた先が
温かい
実は
腹の上
だったと
結局
 ....
古いじてんしゃのように
朝が下ってゆく


風邪声の
のどに ちいさなにがみと
這いつくばるようにおとずれ
さらさらと消えゆくよるを
くちびるに
にじませ

朝が下ってゆくと ....
水に還り 消えてゆく
弧に描かれた羽があり
軌跡のようなはばたきが
空にも地にも重なってゆく


三つの腕を昇る霧
つぼみの上のしずくのつぼみ
音をあおぐ 青をあおぐ
微 ....
かえるところがあるのならば、それでいい)


   お葬式

カラスが黒く はばたいて
おひとりですか、と
月へ笑う
いいえ
あたしは迷子です、と
黒く燃える
火へ手紙を焼べた
 ....
                 2007/03/30

デジタル放送が始まってからは
麦飯が美味しく頂けるようになったと
言う人が増えた
麦飯はボソボソして
旨味に欠けるので
おかずが ....
ときめかせて
はなびらを解き放ち
冬別れの樹、予感
北風までもが人肌の温度
その飛ばす先の青空
気まぐれな季節は
いつも、ふいに帰ってくる

季節のない海の深みに
還っていくその前に ....
学校を抜け出して
坂道を下ると
線路のあたりから
かすかな潮の匂い
遠い浜辺へと
心を急かせても
水面を見る前に
五時間目の鐘が呼ぶ

走れ走れ
さよならのために
さっぱりわから ....
今迄 
子供のように手を伸ばし 
あれがほしい 
これがほしい 
と駄々をこねて 
 
なにひとつ 
この手につかめず 
「幸せ」はいつも砂になり 
指のすき間から流れ落ちた 

 ....
耳の中に何か忘れ物をした気がして
振り返ってみるけれど
耳の中に帰る道を忘れてしまった
どうにかしようと耳を澄ましても
聞きたくない音や言葉ばかり聞こえてしまう
まもなく桜がきれいに咲き始め ....
折りたたまれてゆく季節は
いつか振り返れば
一瞬なのかもしれない
湧きいずる水におされて
いま
雲母のいちまいが
なめらかに遠ざかる


使いきれなかったノートの白さ
描ききれなか ....
光が射した、その場所に
あなたが、にこっ、と笑ってる

待ち望んでる、その姿
瞼の裏で、模擬練習

あなたを抱く、手がいつも
温かであれ
柔らかくあれ

願いを込めて、また今日も
 ....
{引用=新ジャンル *** お前のかーちゃん… ***}


お前のかーちゃんキレンジャー!!


お前のかーちゃん新発売!!


お前のかーちゃんデベロッパー!!


 ....
{引用=*
風の匂いや若柳や小鳥に
こころがひとりでにほころび
つぼみがゆっくり花ひらくように
はるにかぜをひいてしまうこと
くしゅん




*
きらきらした風のなかで
うつ ....
なじみ深き土地を去る日の迫りきて
一日短く覚ゆ昨日今日


何事も知らぬ猫といて この土地を
離るる事を息子は言ふており


感傷にひたるひととき青梅が
音たてて落つ庭石の上

 ....
階段を上っていく
ホールには明り取りの窓から差し込む光が溢れ
かつてそれは観葉植物の大きな葉を照らしたこともあった
河口の近くで手をつなぎバスを待っていたとき
足元には確かに雨ざらしになった動 ....
仄白く明けてゆく空と
暦の眠りから覚めた蕾が
共鳴して
三月の和音を弾く

冬を忘れた陽射しは甘く
僅かに紅を挿した絹の切れ端に
はなびら、の名を与える

こころにある哀しみや空洞を ....
空から下がる紐の影が
円を描いて泳いでいる
姿かたちの失い生の声
幾度も土へ打ち寄せる


源を抑える手は緩く
光も水も渦巻いている
したたり落ちるもののなかに
灰と緑の ....
唇に雨粒

黒い背広は急ぎ足

これでも
年寄りでも
子どもでもないから

早く終わらせたい世間話
どっちにも取れるため息が
出る

ほら
いつだって
信号は
私の目の前 ....
傘のほね
しずく垂れるさきっぽ
ぼうっと煙るような空を
みていた

置き忘れた想い
片手いっぱい
こぼさないように抱えたまま

見つからない答えを
いつまで待つの
むらさきの花が ....
千波 一也さんのおすすめリスト(7731)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春の抽象- 塔野夏子自由詩10*07-4-1
モアイで待ってます- たにがわ ...自由詩307-4-1
「_たわしはわたしだ!。_」- PULL.短歌3*07-4-1
「_ひと、しずく。_」- PULL.自由詩14*07-4-1
よあけ- 山中 烏 ...自由詩407-4-1
フレアスタック_★- atsuchan69自由詩9*07-4-1
まなざし- 木葉 揺自由詩10*07-4-1
夜のかたちのピッテロビアンコ- たりぽん ...自由詩12*07-4-1
ナイトクルージング- yo-yo自由詩10*07-3-31
家族- 未詩・独白507-3-31
かなしみ- たもつ自由詩37*07-3-31
少年少女/まわる星- 石田 圭 ...自由詩4107-3-31
朝が下ってゆく- はな 自由詩20*07-3-31
えがき_さけび- 木立 悟自由詩307-3-30
故郷における影- こしごえ自由詩33*07-3-30
デジタルテレビ- あおば自由詩13*07-3-30
季節にとかして- たりぽん ...自由詩18*07-3-30
京浜工業地帯- 曳舟自由詩607-3-30
「_両手の皿_」- 服部 剛自由詩907-3-29
耳の中に- たもつ自由詩1807-3-29
青いピースサイン- 佐野権太自由詩34*07-3-29
抱く- 佐山鈴音自由詩8*07-3-29
でべそ- ピッピ自由詩10*07-3-29
はるにきくおと(ノート)- 青色銀河 ...未詩・独白907-3-28
4P_「短歌2」より_〜塩田より京都へうつる時_昭和三十四年 ...- むさこ短歌11*07-3-28
独白- たもつ自由詩907-3-28
春の和音- 銀猫自由詩25*07-3-28
ひとつ_さざめく- 木立 悟自由詩707-3-28
唇に雨粒- 蒼木りん未詩・独白907-3-28
あじさい- ku-mi自由詩23*07-3-28

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