体温
ナオ

雪だるまの背中に続く足跡に「おうちに帰ろう」白猫が鳴く


去る音がしんしんと行く雪道のはなせない手のさすらう体温


欠けていく月に答えを見失う車窓にゆれる横顔抱いて


午前三時さらに目覚ましかける手に泣かないでいるすがりもしない


本ひらく顔に何度も恋をする今日も「はじめて」栞落として


ルルもいいホットレモンもいいいらないその腕首にまわして冷やして


やわらかい夜に漕ぎだす眠りには痛手をうけてあなたも熱も


短歌 体温 Copyright ナオ 2006-01-26 23:21:38
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