中学生の想像力は
  万物を強姦している
  おさまるべき枠組みを求め
  有機的な快楽を知りたがり
  夕暮れの廊下を絶え間なく這い回る



  古惚けた水族館に
  佇む  ....
世界とか行方とかについて
疲れてしまったから
無限とゼロの類似性は
数えられないことだと
簡単に片づけてしまう
いつのまにか求め合うことに
せっかちになった二人は

不要になる地平を燃 ....
ひなごおり の よ
しずむつち はしゃいだ
わたりふね にがして

そろりと りょうて
あたたかく ないた

つめにかけた おまもり
しろいくも の ひも
桔梗のむらさきを聴く、と
夜の二歩手前が
どこまでもやわらかな鎖で
約束と小指を繋ぐ

硝子の鉢に浮かんで
むらさきは、鳴る
秋ですね と
ただそれだけを告げるために

桔 ....
乾いてゆく風があった
薄れてゆく光もあった
綺麗にされた夏だった

目の前に拡がる
どこか懐かしい景色に
なぜかふるい歌を思い出し
海に腕をさし入れる
かなしみが群れているのは
きっ ....
のどが呪文をとなえているよ
おふろでもないのにシャボンが飛ぶよ
とおくとおく
欄干があかく染まって忘れられない

だんだん
だんだん


からだをかさねるよりずっと
指のすきまの感 ....
水曜の午後は
bossa novaの和音に肘を抱えて
白い器の縁をみつめている
くるりと立ちのぼる
緩やかな湯気の香りで
部屋中を染める

耳からこぼれおちる
綿のようなものを
すく ....
指は
君の小さな生き物だった

どこか
遠い異国の調べみたいに

時おり
弾むように歌ってた


君が僕の指を食む
君が
少し子供にかえる


遠いね、
   
とだ ....
彼は椅子を畳むのが上手かった
足を器用に動かして
瞬く間に畳んでしまう
八脚のパイプ椅子を分けて
両脇に抱えるようにして
収納スペースへと収めていく


彼は日々を畳むことに長けていた ....
指の形を覚えている
緩やかな節への流れと
その静かな温度を

ある日私の地平の向こうへと
吸い込まれていった
橙の夕暮れも透明なカラスも
かつてはその指を知っていた

今は置き去りに ....
朝、ぼくの季節は二十五歳で
ざらざらとした空を
東から西へ
たとえそれが夢だとしても
渡って、どんなにボタンを押しても押しても/押しても
改行できないでいます



ぼくが、ベーコン ....
どうも ありがとう

そこそこ元気でやってます
たぶんなにかを毎日忘れてる
からなんでしょう


ところで あなたは?
と聞き返せないところが
なお茜の空に消えてゆきそうです
 ....
 
 
まだ夜の明けないころ
街は少し壊れた
機械の匂いがする
昨夜からの断続的に降る雨が
いたるところ電柱にも
あたっている
いくつかの窓の中には
ささやかな抵抗と
使い古された ....
高い所から見下ろした街には
やさしさ みたいな光が
たくさん走っている
その一つひとつが
ゆっくりと目蓋を撫でて
今日の寒さを忘れさせてくれる
どうしてだろう
遠く離れてみた方が
 ....
秋が空気を包みはじめている
なんだか最近いつも二人でいる

コーヒーにミルクしか入れない
薄いこげ茶って秋っぽい色
髪、伸ばしているの
首筋が寒いから

風が落ち葉を舞い上げて
ほっ ....
眠りの先にある風景を知らない
手にしたジャックナイフでは
届かない、刃先

夢をおぼえている、というあなたは
きっと眠ってはいない
暗闇の向こう、世界で起こっていること
肌の外の全て ....

 その小さなおっぱいを隠そうとするけど
 俺が「大きければいい」何て言うとでも思ったか?


 敗者には栄光も名誉も敢闘賞もピンスポも何も無い
 だからせめて優しくしてやろうと思うん ....
トイレの中で泣いた事はあるか?
声を押し殺して
友が過ぎ去るのを待ちながら
泣いた事はあるか?
悪臭にゲロを吐きながら
泣いた事はあるか?

俺はあるよ
今もそうしている
だからお願 ....
おかあさんがね
はじめてかぜをひいたとき
3さいだったわたしは
すごくしょっくだった

ちきゅうがまっくろになりそうで
よるばっかりになりそうで
とにかくこわーくなって
なんとかせない ....
小石がはねた
みっつめのところで
沈んでいった
それはそれは
穏やかに
すこし左右にゆれながら
底を目指して
落ちてゆく
水面に
たくさんの輪を残して


さような ....
あなたと その周辺を分解し
組み立てなおし 恒星のことばで
したためて 郵便受けに
ほうりこんだが 返事がない
いや たぶん絶対に こない
虹の消えるように
面影もまた いつか薄まってゆく

さみしさよりも
そこにあるのは 何
つかめないのに、いとしくて

「思わず」シャッターをおす
早くしないと はやくしないと

 ....
{ルビ海鳥=うみどり}は
{ルビ淋=さみ}しくないて いますよと
波間のふねを
そよ風が
帰っていって 透きとおり
なき声ひくく羽ばたいて

夕べの斜陽が今朝方に
燃え映ってしゃらしゃ ....
書けない言葉の奥の
足りない夕日の中に
今も聞こえている風景がある

諦めたその視線に映る手のひらと
日々表情を変えていく ベランダの空

懐かしむかわりに そっと靴を履く
今の僕らな ....
ひとりで
回転寿司に行きますと
何周もしている
モンゴイカにふと
周回遅れのじぶんじしんを重ねて
真向かいの
ホスト風の男が
うにいくらと注文しているのを
同じ色の皿ばかり積む私は
 ....
宙を覆う草木のすべてが
さかさまのかたちを描いている
雨は流れ
音は流れず
影は分かれ
影は流れる


短い煙の端々が
長い煙を折ってゆく
煙を生む火はなくならず
煙 ....
駅へ向かう道すがら
はいいろをした四本足の生き物が
とぼとぼと歩いていた

(   )駅では
列車が遅れていることをみんな知っていて
でも
みんな口をつぐんでいた

恋人たちは
別 ....
はばたきが きこえる
とおい 風の血統に
呼びかけてくる
ひろった羽根で
こころみに とんでみる
{ルビ呑気=のんき}な仮面を被っていても 
ほんとうは 
わたしもあなたとおんなじように 
ひとつの大きい影を背負って 
流浪の旅路を歩いています 

木造校舎の開いた窓に 
手を振って ....
予感する、
みどりの枝葉は
たわわなきんを孕み
ひとときの甘い溜息や戸惑いを
その足元に散りばめる

枇杷色の、
おぼろなる気配は
風の匂いに神無月の宵闇を語り
遠くなった声の記 ....
千波 一也さんのおすすめリスト(7731)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鯨のペニス- 草野春心自由詩307-10-14
未完の夕暮れ、夜へ- たりぽん ...未詩・独白407-10-14
そうそらに- 砂木自由詩5*07-10-13
「桔梗のしづく」- Rin.自由詩18+*07-10-13
乾いてゆく風があった- soft_machine自由詩16*07-10-13
クチズサム- 唐草フウ自由詩6*07-10-12
ゆうまぐれ- 佐野権太自由詩8*07-10-12
- umineko自由詩27*07-10-12
椅子畳職人- 木屋 亞 ...自由詩2*07-10-12
指の記憶- 松本 涼自由詩607-10-12
拝啓、君は元気ですか?- 望月 ゆ ...自由詩20*07-10-11
[拝啓。/君は元気ですか?]- AB(な ...自由詩507-10-11
拝啓、君は元気ですか- たもつ自由詩36*07-10-11
やさしい人- Tsu-Yo自由詩507-10-11
最近いつも二人- ふるる自由詩8*07-10-11
眠り、取り残されて- たりぽん ...自由詩607-10-11
おっぱい(マシンガン・クオーター)- 虹村 凌自由詩1*07-10-10
おっぱい- 虹村 凌自由詩3*07-10-10
こんな朝に- 唐草フウ未詩・独白6*07-10-10
無題- 石畑由紀 ...自由詩14*07-10-10
そろもん(恋の歌)- みつべえ自由詩1007-10-9
レインボー・シャドー- 唐草フウ自由詩7*07-10-9
ある港によれば- こしごえ自由詩8*07-10-9
風景が、聞こえる- 自由詩9*07-10-8
おひとりさま- ふぁんバ ...自由詩22*07-10-8
午後と火- 木立 悟自由詩307-10-8
again- ふるる自由詩16*07-10-8
そろもん(鳥の歌)- みつべえ自由詩307-10-7
山下_清_- 服部 剛自由詩7*07-10-7
金木犀_2- 銀猫自由詩12*07-10-7

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