はじまり
さち

どうも気に食わない奴のような気がして

嫌味の1つも言ってやりたくなる奴で

いちいち突っかかってくる奴で

会った日は一日不愉快で

どこにでもある平凡な顔で

むしろ「ええぇ〜?」っと言ってしまうほどで

好みからいえば問題外で

それなのに
心は
振り向いていたのかもしれない

私の眼が
否定的に睨みつけていたとき
心は
「おっ」と注目していたのかもしれない

どうみても
美形ではない顔が
一瞬ひどく印象的な表情を見せることに
心だけが
先に気付いていたのかもしれない

心だけが気付いた「何か」が
いったい何なのか
私は知りたくて
何度も会うようになったのかもしれない


自由詩 はじまり Copyright さち 2006-01-25 11:09:55
notebook Home 戻る