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ひとりのための会話を照らし
光は深く息をしていた
遠すぎる背の
土を信じた


熱はどこかへ
到くはずだった
ゆうるり巡る
直ぐに見える道
終わりのような緑だった

 ....
いつかどこかへ
去るときが来て
道を奏でて
道を奏でて


奇妙にしばられた
音をひとつほどいて
粒のかたちに返し
行方を見守った


ひるがえる午後の
背の ....
燃えつづけ光の穂になる音になるこがねもとめるけだものになる



穂の陰に白と鉛のうたがあるまだ見ぬ夜へまだ見ぬ海へ



曇りから水と光が去るたびにひとしく遠くし ....
空つかめ空つかめよと叫ぶ声かたむけるたび赤く咲く声



ふいに鳴る{ルビ雷=いかずち}の背に乗せられて紅もこがねもむらさきをゆく



眼球の影わたり鳥つらなりて夜の城門 ....
陽は傾いて
粒の影たち
熱の在り処
闇のなかの
四角をまさぐる


目をさがしていた
水のなかにそれはあった
触れようとしたら
沈んでいった
今もそこにありつづける
 ....
光のにおいを
燃やすにおい
雪のにおい
水のにおい


空の青を掻く
音だけの吹雪
足もとにすがる
片羽の群れ


かがやきのない
氷の雲から
落ちてくる虹 ....
わずかな凹凸が言葉をはじき
異なる言葉に積もり重なる
鳥やら 姫やら
肌やら 毒やら


木々のむこうをすぎる紙
たなびきは左へ
在るだけの音へ


まばたきのす ....
花の名前をひとつ忘れる
波の音が庭を巡る
部屋の空をひとつ名付ける


花が花をなぞる
目を閉じ 聴いている
指先へ指先を唱うかたち


羽の輪を呑み
誰もいない明る ....
海へ倒れる曇を見ている
曇から生まれる鳥を見ている
降りそそぐかけらと水の柱と
波をついばむ音を見ている


道の上の羽と屍肉
夜になる曇
夜になる曇
羽と共に降りる曇
 ....
土を醒ます波があり
音は音のかたちを追う
水紋 はざま
ひとつ咲く花


ふつふつと赦され
指でたどりつづけている
四方が水の
{ルビ鈍=にび}の径


そこに ....
ひとりしか居ない器を器ごとひとり呑み干す冷えた指もて




呑みつづけ呑みつづけても酔えぬのはただ両目から流れ出るため




道を燃し壁を燃す手を振りほどき歩む ....
逆さまの絵が文字になり唱になり降り来るを視るひとりけだもの



かけらからかけらを生むはおのれなり触れもせぬまま砕きつづけて



水涸れて見えぬ片目に見えるもの ....
つかんだ指のむこう側に
つかむものの無い手のひらがあり
こだまにこだまを描いている


思い出せない景色の絵葉書
置き去りにされた花束の色
河口の波と雲の色


紙 ....
日々過ぎて無言の声の荒れ様に{ルビ正常=まとも}なものの異常さを知る



つながりは有るのに無いも同じことそのままでいるひとりしている



咆哮の色もかたちも変 ....
硝子を失くした窓の列を
鳥と花と草木が通る


ここは痛みを知らぬ胸
ただまなざしに焼かれるところ


道から湧く音 光まじる音
重なりを解いてはつなぐ音


 ....
水のなかに
水と同じ言葉が落ち
跡は皆
光にくちずさまれている


降る水のにおいが
道を流れる
砂に埋もれる火を映し
鏡は旧い水を横切る


知らずに光を呼吸しな ....
水の空の
あおむけの
限りなく分かれる
さざめきの無の


道標を欠く
夜の星狩り
蒼にひらく
火照りの腕


油の片手
灯すまもなく
指はかがやき
荒れ ....
水に降る水
白を摘みとり
蒼を咲かせ
水に降る水
空から空へ
伝うまなざし
水に降る水
水に降る水


子の胸に
しっかりと抱かれた鏡から
にじみゆく色
ほどけ散 ....
無音が無音をわたる波
青空よりも遠い青空
どこへもたどりつかない坂を
息つぎだけがのぼりゆく日


雨は生まれ 雨は消え
雨は雨を巡っては消え
坂を駆ける髪と背に
翼の苗 ....
そこに ここに
くちびるを置き
すぎゆくものの湿り気を視る
まぶしく消える音を視る


水に映らぬ双つの影
水辺を雨へ雨へと歩む
雨のまことは隠されている
現われても消え ....
これは光ですか
はい そうです
誰も読まない
本のような光です


あれは光ですか
はい そうです
誰も訪れない
店のような光です


あれも光ですか
はい そう ....
夕暮れと同じ色をした
雀の群れを乱しては進む
道標を飾る白い花
いつの世も悲しい子らはいる


わずか数秒のねむりのつらなり
分かるはずもないくりかえしのわけ
ねむりのまま ....
土色の声が
緑を曲がり
今は失い川を流れる


明るすぎて
からになる鏡に
満ちてゆく寒さ


地に残りつづける
光の矢のしるし
ただ置き去る音のほうを向く

 ....
宙を覆う草木のすべてが
さかさまのかたちを描いている
雨は流れ
音は流れず
影は分かれ
影は流れる


短い煙の端々が
長い煙を折ってゆく
煙を生む火はなくならず
煙 ....
水でも風でもあるものの声
川の流れの先へと映り
海鳥の狩りに溶けこんでゆく


夕暮れも鉄もざわめいている
うすくのびた
草と道の汗
姿のない揺れと声


野の錆が鳴 ....
見失う
三行の言葉
見失う


午後の光に
のばされる腕
花を
摘みとることなく摘みとる手


灯の上の灯の道
水の上にしかない陽とともに
水のたどりつくとこ ....
肌の上に立つ水へ
重ならぬ葉と重なる葉
朽ちた枝を流す金
音は羽へ羽へと変わる


鏡の熱さ
肌の熱さ
指の腹の魔
鏡の熱さ


金に溶けてゆく色が
空をまだらに ....
風をつかむ風の溝から
はがれ落ちる空の白から
鳥の爪跡につづく音
空を少し圧し上げる音


はざまを呑む日
双つの光球
においのまつり
音の粒の日
まぶたのまつり
ひ ....
時間のなかに棲む蟻が
別の時間を描いている
滴と傷をまたぎ
影を喰んでは歩む


曇が廻りつづけている
鳥と光が
光と鳥をくりかえし
曇の前をすぎてゆく


時間が ....
火に声をかけ
火は昇る
木は かけらをわたす


蝶の影
静かに 細い
雨の陽


高い風 目を閉じ
空はこぶうた
灰の陰の青


鉛の刃が
水の紙に沈 ....
千波 一也さんの木立 悟さんおすすめリスト(247)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
土にひらく- 木立 悟自由詩308-2-7
ノート(ひとつ_しるべ)- 木立 悟自由詩408-2-5
冬午- 木立 悟短歌408-2-4
冬と声- 木立 悟短歌3*08-1-20
こがね_ゆくえ- 木立 悟自由詩408-1-5
ノート(火音)- 木立 悟自由詩608-1-1
夜紙- 木立 悟自由詩307-12-27
花と指- 木立 悟自由詩507-12-22
水応記- 木立 悟自由詩707-12-16
むらさき- 木立 悟自由詩307-12-11
客人- 木立 悟短歌407-12-9
双響- 木立 悟短歌807-12-2
対岸- 木立 悟自由詩307-11-25
共振- 木立 悟短歌1007-11-20
円軌業音- 木立 悟自由詩9+07-11-17
呼吸- 木立 悟自由詩507-11-15
荒れ野- 木立 悟自由詩207-11-7
降り来る言葉_XXXIV- 木立 悟自由詩407-11-4
坂の向こう- 木立 悟自由詩607-11-2
夜と水- 木立 悟自由詩307-10-26
ノート(過)- 木立 悟未詩・独白407-10-25
波とかたち- 木立 悟自由詩1007-10-18
ふかみどり- 木立 悟自由詩607-10-15
午後と火- 木立 悟自由詩307-10-8
波応響軌- 木立 悟自由詩507-10-5
brighter- 木立 悟自由詩407-10-1
声とめぐり- 木立 悟自由詩407-9-29
ふりこ_みどり- 木立 悟自由詩407-9-25
午後と廻転_Ⅱ- 木立 悟自由詩507-9-11
午後と廻転- 木立 悟自由詩307-9-8

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