どんなに 踏みかためても
道は じぶんのものに
ならない どれだけ
あるいても あなたの
背中に たどりつけない
ゆるされない原色のスニーカーをはいて/きみは逃げる。
閉ざされた校門をぎい、と引いて赤錆にふれる。
チャイムを背中に叩きつけられながらそうっとすきまを抜けていく。
クラスメイトの顔はも ....
行方不明の洗濯機が二番線のホームで脱水していた


振り返ると家電フロアーの主任が裏口でまだ手を振ってる


今日もレンジの平和を願う君が両手でものを温めている


「いつも利用する ....
ぼこぼこに 叩かれて
昏倒している 勇敢な
男の子たちの ロードを
でこでこに 髪をかざった
女の子たちが 行進してくる
携帯をなくした。警察に届けて、あとは使用を停止して。きっと誰かが、海に投げたりしたんだろうな。さよなら。2年間ありがとう。

必要なとこには連絡した。しばらくは予備のPHSで暮らすことにした。解約 ....
四角い鳥かごの小鳥を
人差し指という小枝へ導く

みなみは細く圧迫される指を
目線まで上げて
「この部屋も 鳥かごみたいね」と言う
秋とは名ばかりのあやふやな風が吹き込む
窓辺に吊るした ....
 
 
冷蔵庫を背負う
重くて温かい
海のようなものが
背中から体の中へと
伝わってくる
夏休みを終えて
少したくましくなった
児童たちの声が
外の方から聞こえる
かつてもこうし ....
いちまいにまいと
うすい花びらを放ちながら
わたしたち
星になりましたね

あなたに教わった
カタカナの星の名前は
異国を旅するようでさみしいです

星のように
輝くことはできない ....
鳥カゴに串を一本入れときたいな
小鳥がいないことの理由を
誰が見ても分かるように
飛び散った羽もきれいに片づけて
「青い鳥」って書かれた
プレートだけを張りつけて
鳥カゴに串を一本 ....
硝子の風が
きりりと秋の粒子で
二の腕あたりをすり抜け
寂しい、に似た冷たさを残して行く

野原は
囀りをやめて
そうっと十月の衣で包まれている

わたしは
それを秋とは呼べず
 ....
 
厳格な王様がいた
優しいお姫様がいた
富める者がいて
貧困と差別があった
内外で争いがあり
子どもたちは時々
壁にもたれかかって
よく笑った
忘れる人がいたけれど
同じように
 ....
朝私が
シーツの海から目覚めると
あなたがおはようと囁く
寝坊しても怒ったりしない
朝食を作ってくれるだろう
でもあなたは
キッチンから戻ってくることはない
夢の中のあなたはやさしい
 ....
 
木陰で体温の
呼吸する
と、内と外とが入れ替わり
境目に懐かしい
わたしのかたまりがある
施設の人と集配車の運転手が
簡単な口論をしている
近くのベンチで関係のない
小柄な男性が ....
幼い子の背をひらくと

痩せた背骨の喉奥を渉る
薄ぼんやりとした虹が、


そして

拾うように弾き上げると
それからは早かった。


飛んでいく静かな底の
透明な成長が、
 ....
三番線のホームを獣が通過する
知らなかったなあ
いつの間にか世界は
こんにも美しくなっちまったんだ

二番線のホームに到着した
足の長い甲殻類の殻から
沢山の人間が這いずり出して ....
「俺様がどれほど鮮やかな色で
みごと第一連を美しく染めたとしても
賛美の対象はあくまで作者だろが。
ふん、馬鹿らしくてやってられるかい!

こうして群青は捨て台詞をのこし
肩で風をきると、 ....
やさしいひとが
笑えない世の中で
山河に吠えている

一体何と戦っているんだ


それでも
もっとやさしいひとが
壊れた土手を
直している






{引用=「即興 ....
 



 
人が何かを捨てるのはね、
もっと大事なものを拾いたいときなのよ、
捨てる勇気もないのに拾いたいものばかり思うって、
それは夢とは言わないわ、

妄想というのよ。

 ....
店内に置かれた 
壊れた自転車の傍らに 
しゃがんだ青年は 
工具を握る 

「 本屋さんはどこですか? 」 

歩道を通るわたしの声に 
こちらを見上げた青年の 
汚れた頬に 
 ....
雪に閉ざされた街と
鉛に封じられた空が
防風林の向こうで
混じりあって、深藍に

   レールギャップを鉄輪が踏む音
   ポイントを焼く篝火の色

私は泊まる宿も決めず
真っ白な駅 ....
切符を握った手が濡れてきたから
てのひらを上に向けて解放してやった
そうしたら切符は川になって
行き先はすっかり見えなくなっていた

川は
僕だけが感じる速度で流れ
薬指、から滝 ....
{引用=それは
真新しい譜面から
厳かに音があふれ出すように}

昏々と眠っていた東の山が目覚め
肌を震わせ鳴り始める
金色に燃える音をかき鳴らす
ほの白い月は
裏旋律を歌い上げる
 ....
 犬は見ている
 ぼくを、ぼくらを

 石碑は見ている
 制服姿のぼくらを

 死人の目がカッと見開く
 最後の一言を落とすように
 僕らが去り際の背中に向かい
 「見ている!」
 ....
落葉がそぞろに風にふかれ
雲は青く高い空をゆく

うらの{ルビ小径=こみち}の縁石に腰をかけて
杉といっしょにゆれている

夏の{ルビ遺言=いごん}は朽ちることなく
静かに実 ....
ラブ&ピースという呪いが生まれたのは
それからしばらくしてのこと
僕たち、と言ってさしつかえないのなら
僕たちは
やはり
気づいていなかったのだろう
それが呪いであることに
ではなく
 ....
美しい国が
海岸線を漂う
せつない季節があった
溢れ出す
何度も調整された成分が
朝日でも夕日でもない
光にただ照らされ
そのたびに
つないだ手を
何度も握りしめた
家族による暴力で 
老人ホームに来るごとに 
体中の傷がどす黒くなってゆく老婆 

国も 
市も 
施設も 
ケアマネージャーも 
ヘルパーも 
一介護職員の自分自身も 
手を差し ....
鋭利な湖面をすべってゆく
一艘の小舟
私は黒布で目隠しされたまま
なすすべもなく横たわっている
風 感じるのはすべて風
重い水をかきわけて
舟はゆるやかに進む


盲目の私の世界に響 ....

口に酸素を含んでから
目を閉じて
美しい光景を思い浮かべる

すると酸素は舌の上で
ばらの味の二酸化炭素へ変わる

誰かがわたしに口づけしたときに
いい気持ちにれなるよう
 ....
本当の意味は用もないことをべらべらしゃべること。
みたいですね。


しっか〜〜し!



普通に"駄目な弁当"と連想した私は素直な人間とも言えよう。
何を隠そう ....
千波 一也さんのおすすめリスト(7731)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
そろもん(星の歌)- みつべえ自由詩407-9-22
かぜになる- アオゾラ ...自由詩907-9-22
家電- たもつ短歌2107-9-22
そろもん(砦の歌)- みつべえ自由詩107-9-21
あおいそら- umineko自由詩3*07-9-21
小鳥の巣- 千月 話 ...自由詩8*07-9-21
台所- たもつ自由詩307-9-21
コスモス- yo-yo自由詩8*07-9-21
不在- Tsu-Yo自由詩407-9-20
硝子の唇- 銀猫自由詩12*07-9-20
美しかった国- たもつ自由詩307-9-20
夢の中のあなた- 石瀬琳々自由詩8*07-9-20
九月にたなびく- たもつ自由詩807-9-19
ずっと何かに埋まっている- 石田 圭 ...自由詩1807-9-19
ホーム- Tsu-Yo自由詩207-9-19
言葉たちの反乱- atsuchan69自由詩10*07-9-18
美しかった国- AB(な ...自由詩507-9-18
カクテル- 田島オス ...自由詩607-9-18
自転車屋_- 服部 剛自由詩407-9-17
駅・五所川原- たりぽん ...自由詩10*07-9-17
夕立の語源- Rin K自由詩29*07-9-17
朝焼けシンフォニー- さくらほ自由詩7*07-9-16
恥じ- doon自由詩207-9-16
きもの- こしごえ自由詩18*07-9-15
美しかった国- いとう未詩・独白1007-9-15
美しかった国- 小川 葉自由詩5*07-9-15
老婆の心臓_- 服部 剛自由詩3+07-9-14
黒のみずうみ- 石瀬琳々自由詩14*07-9-14
誰かのことばかり考えている- 吉田ぐん ...自由詩7+07-9-14
駄弁- フクロネ ...散文(批評 ...4*07-9-14

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258