雨上がりの砂利道を
そろりそろりと踏む石の
聞こえてくる砂音に耳を傾ける
それは優しさ

道の左の林より
枝から枝へと飛ぶ鳥の
聞こえてくる羽音に耳を澄ます
それは温もり

どこか ....
山になった洗濯ものの回りで
君は
春のような
スキップを踏む
  {引用=おうちを買わなければ、よかったね
だって、お金持ちだったんでしょ?
たた、たたん}
ちいさな袖をそろえて
重 ....
背中、くっついちゃうね。
語尾で分かる、彼女は眠りそうなんだと、
顔が見えない。
抱き合って繋がりあって、その先まで考えていたけど、
今はこれがコップの全て、せ(か(い
違う世界を見ていかな ....
雨の糸の隙間に
夜は満ちて
ストーブの熱が
そこだけ幸福とでも言いたげに
ほんのり春を創っている

きみと並んで傘をたためば
二人の水滴は
余分な約束事のように散らばって
冷えた ....
木々が 葉を
ふり落としている つつみ隠さず
冬と真向かうために ここは
きびしさを みずからもとめて
白鳥が わたってくる荒野です
ひかりとひかり
あしおとといき
たどりつく波
ひらく手のひら


水に溶けぬ火
沈みつもり
水面に映る
底に棲む泡


ひとりきりで
かがやきを増し
いつか冷え ....
ち ひかす ひも くれ
も ふせて ゆく やみ

けどらせ
いけどる
くらがり

ぬけていく
かげ

とげ にぎり
さし もどす

めんたま に
うつすな
かがやき

 ....
机に置かれた一枚の写真

若い母が嬉しそうに
「 たかいたかい 」と
幼い彼を抱き上げている

年老いた母は安らかな寝顔のままに 
「 たかいところ 」へ昇ったので
彼はひとりぼっちに ....
冬の中に
君の白い息が眩しくて
なぜか視線をそらしてしまう
ぼくがいる

冬の中に
君の凍える姿が悲しくて
なぜか空を見上げてしまう
ぼくがいる

冬の中に
ぼくの凍える姿に手を ....
短く鳴く鳥たちが
午前八時の校庭で遊ぶ

焦げ茶の葉の大木も寝惚け気味の柳も
滑り台の隣でそれを眺めている

薄い墨を何度も引いたような空は
まるで暮れかけているようにも見えて
私はそ ....
都市
その足元は黒に染まる
灼けては、また凍える
現代の 大地とでも呼べるだろう

黒くなった三億の悠久
忘れられて
尊くも足下 誰も
誰も、考えはしないで

あんまり痛くて、裸足 ....
時々には、迷ってしまう


何もないままに、辿り着いてしまうこともある
戸惑いを超えると、水平になれるらしい
幾重にも繋がっていく扉を間違えてしまった君が見るのは
ビルの谷間に引っかかった ....
歩き続けることに疲れた旅人 
巨木の木陰に腰を下ろす 

見上げた冬空の青に 
突き刺さろうと伸びる枝々 

北風の唄に散る 
枯葉の舞 

その{ルビ一片=ひとひら}は 
旅人が ....
{引用=
クラヴィ・ヴィエイヤールは小さかった

どのくらい小さいかというと あなたのまぁ 半分くらいで


俗に 小人と呼ばれる 種類の人間だったのかもしれなかった

けれど

 ....
銀色の穂波は
斜陽に映える芒の原
光と戯れ
丘の向こう側まで
続いている

風は止むことを知らない
運ばれる匂いは
ひとつの季節の終止符
あるいは序曲として
わたしに交わるけれど
 ....
北へ向かえば
沙羅(しゃら)と響く、雪の羽音―――




心地いいほどに
絡まる、しらべ
高みにずれてゆく、音階
いつだって夢から、さめたら
君が立っていた
両の手に
 ....
窓をひとつひとつ
捨てた
魚のうろこを剥ぐ時のような
つうっとした痛みも無く
部屋はほのかな幸せとともに
凪いだまま夕闇へと
進行していた
それから壁に
偽物の窓を描き
美し ....
風と土の中で
人は人になり
人と人になってゆく

それは幾千年も繰り返し
人が変わることがあろうとも
風は常に人を押し
土は常に人を支える

光と水の中で
人は人を学び
人と人が ....
空  そ ら
雲  く も
風  か ぜ
雨  あ め
柔らかい心もちで呟けば
優しく響き
美しい思いで見上げれば
ああ
こんなにも
こんなにも


土  つ ち
水  み  ....
青くかわいた微笑が枯れている
丸められた角を
階段とする
素数が熱せられながら
現象をのぼっていく

さようならは一度きりであって
すがすがしい光ならば
いつであろうともやわらかく待っ ....
三秒だけ、思った
私は私をやめたいと
三秒だけ
きっと初めて考えた

ひとりでは誰一人抑えられなくて
ひとりでは誰一人助けられない
また人を頼ったから、
その人たちを困らせたか ....
白い夢をみる雨の朝
石畳は濡れそぼって君の靴音を響かせる

風もないのに遠く
赤いアンブレラはくるり

しなやかな求愛みたいに廻る

フリードリヒは終日モルヒネを胸に抱く
 ....
あなたと私は
一枚の地図

無数の道路が
ふたりをつなぐ

だけど
たとえば行き止まり
たとえば一方通行で

私はいつも迷ってしまう
うまくいかずに塞いでしまう

あなたと私 ....
敵をもたぬ者は まずしい
誰よりも わたしのことを
かんがえてくれる あなたのことを
何よりも かんがえぬいて 完膚なく
やっつけて しまいたい
浜に打ち上げられたクジラは
良く見えなくて
そこだけ先に行けなくて
みんなよけて行く

サクリファイスは悲しい響き
どうしてその意味が
犠牲なのか

犠牲
儀式

教会の古い扉 ....
蒼い空に貼り付いている木の葉と
舞い散るとりどりの色を眺めていると
あの時の涙の味をほろ苦く思い出す

人の気持ちは葉っぱのよう
一年で様々に変化していくものなのに
あのとき言えなかっ ....
あなたの電話に繋いだら
あなたが出る
そんな当たり前のことを
確かめたいと思った夜に、いま
窓を開けて出逢いました

複雑な涙ほど
単純な味がして
離れてゆくほど
迫って ....
今日は丸い椅子には
座りたくなかった

道を失いそうなときには
肘掛けはついてなくて
それ以上はないというくらい
角張った椅子がいい

座るという緊張感が
癒されてはいけない
立っ ....
乾いた
木の葉を振り落とし
あなただけが生き延びる

それがあなたに
必要な作業

限られた
冬の季節を過ごすため

信号待ちで
見上げる私の
その
わずかな隙間にも

 ....
糸の光
曇に沈み
雨は低く
小声 小声


まぶた かけら
冷えて重なり
愚かしさのまま
流れ 昇る


高く積まれたもののなかから
少しだけ見える鏡の先端
ま ....
千波 一也さんのおすすめリスト(7731)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雨上がりの砂利道- ぽえむ君自由詩15*06-11-28
はだかんぼう- 佐野権太自由詩45*06-11-28
ハピネス- ピッピ自由詩9*06-11-28
漆黒の髪を愛する- 銀猫自由詩42+*06-11-27
そろもん(サンクチュアリの話)- みつべえ自由詩206-11-27
夜のまぶしさ- 木立 悟自由詩706-11-27
つき_の_はな_4- 砂木自由詩7*06-11-26
母のお守り_〜ある母子〜_- 服部 剛自由詩20*06-11-26
冬の中に- ぽえむ君自由詩16*06-11-26
午前八時- 松本 涼自由詩706-11-26
60、アスファルト_【あすふぁると】- 雨宮 之 ...自由詩8*06-11-26
高い平原- 霜天自由詩306-11-26
落葉の栞_- 服部 剛自由詩1406-11-26
クラヴィ_ヴィエイヤール- もも う ...自由詩59*06-11-26
口笛は何処へも届かない- LEO自由詩34*06-11-25
雪とバニラと僕らの関係- Rin K自由詩29*06-11-25
戦火- たもつ自由詩1706-11-25
生への繰り返し- ぽえむ君自由詩11*06-11-25
秋晴れの日に- さち自由詩13*06-11-25
その雪原- こしごえ自由詩17*06-11-25
三秒- Rin.自由詩15*06-11-25
フリードリヒは終日モルヒネを胸に抱く- 朽木 裕自由詩8*06-11-24
一枚の地図- umineko自由詩11*06-11-24
そろもん(宿敵の話)- みつべえ自由詩406-11-24
サクリファイス- ふるる自由詩15*06-11-24
*セミの抜け殻パズル*- かおる自由詩8*06-11-24
そんな、あなたへ- Rin K自由詩29*06-11-24
丸い椅子に座りたくなかった- たりぽん ...自由詩15*06-11-24
冬支度- umineko自由詩12*06-11-23
ノート(指記)- 木立 悟自由詩806-11-23

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