まるで葉っぱの落ちた木のようだ

風が吹くたびに
小さな声をあげている

ゆっくりと息を吐きながら
それでも溜め込んだ本音を飲み込んで

掲げた両手の先
どこまでも遠い空を眺めれば
 ....
敵はさるもの溶けるもの
固める温度の僅かな違い
なかなか上手にまいりません

昨日の昼休みに集まって
レシピ片手に挑みます
仕事のことは打っ棄って
頭の中はチョコだらけ
にこやかに ....
永遠の愛、が
刻まれていた
赤い鉱物顔料で飾られて
二千年の地層の中
地中にしみこんだ月の光で
風化した言葉だったから
秘密が解かれるまでそれは
王の名
呪い
花の名前
祈り
そ ....
一番良いのは
引き付けて引き付けて引き付けて
最後に足でも蹴り払って落とすこと
でも
それにはかなりの場数とテクニックが必要なので
テクニックの無い人は
古典的ですが
「押しの一手」
 ....
今はまだ届かない思いも叶うと信じて
とろ
ゆっくりと歩いてゆこう
毎日は揺れ動く階段なのだから
足もとから築こう
“夜霧よ今夜も有り難う”
風呂場からのん気に聞こえてくる鼻歌を尻目に
私は部屋を出ていきました


前前から
死神の電波加減や頑固さには目を瞑って来ました
でも今回ばかりは限界です
私 ....
疲れてピアノが寝ていた
狭いピアノだったので
添い寝をすることもできた
やがて、か
間もなく、か
多分それくらいのことだろう
僕であることを間違えた僕を乗せて
草の列車が発車する ....
ぅはっ

今夜でしょ
明日でしょ
明後日でしょ
その次の朝まで

だいじな だいじな日曜日

誰のものでもなくて
あたしだけの 日曜日


ぅはっ
さびれた館の馬像の陰から
子供が数人こちらを見ている
塀は陽に照らされ指にやわらかく
その上で子供のひとりが
虫喰いの木洩れ陽を目にあてて笑う



水たまり ....
洗濯機がゴーゴー
一生けんめい回って洗濯してるから
頑張って干さなくちゃって思う
寒いけどね

昨日は夜霧で
こんな夜にはデートだよなって思ったけど
残念!
おばちゃんに恋愛はなくてね ....
雑踏の中で一人
実在しない 視線と
増してゆく 孤独みたいなものを 
蹴り飛ばしながら歩く
少し爪先が痛む


すれ違う人は 揃いも揃って
バカみたいな笑顔をばら撒く
人ゴミ
今度 ....
宵闇は
切り子細工の紅茶に透けて
紫紺も琥珀の半ばでとまる
グラスの中では
流氷が時おり
かちり
ひび割れて
薄い檸檬の向こうから
閑かに海を連れてくる


壁の時計は
ゆるり ....
あぁ、なんて小さいのか

拳一つ分の命は
ワンポンドにも満たないと

その儚さに反する温もりと
ズシンとくる重さにおののきながら

まばゆいばかりに輝く微笑みに癒され
見守る ....
王が死に
幼いその口に入れられるのは
黒白鳥の羽ばかり
色と光が人々をおびえさせ
細い指に触れる者さえいない
遠まきに見つめ 目と目をかわすだけ
川の音がしだい ....
甘い香りを予感させる小さな箱
赤いリボンが可愛らしくて
君の笑顔はいつも素敵で
両手で受け取るファミマの小箱


でも…何故か心に残るわだかまり
それは君が他の男友だちにも
同じ小箱を ....
よろしくお願い致します。

サチ子は微笑んだ
帰路は私に託すのだと
幼い子を後部座席に乗せる
自動車
バイク
オート三輪

どんな乗り物も嫌がったこの子が
痩せた働き蜂 ....
なにもないところから
水を汲み出す作業は
大変きついことです

今日も草臥れたあたまと
身体で
井戸の縁から
底をのぞき込んで
あまりの深さに
ため息をついてしまった

 ....
あんこの煮かたをおそわった
美しい母のそばにうろついて
台所で遊んでいた幼い頃に

小豆はたかいから贅沢ですよ
ささげを茹でてつぶしたあとで
木綿のふきんで皮を濾し
大きなお鍋にお砂 ....
すきとおったものを重ねていくと
届かなくなる
幾重にも屈折率をいいわけに

すきとおった君を重ねていくと
届かなくなる
思い出が赤方変位に拡散して

すきとおった偏光を重ねていくと
 ....
こんがらがった平和の
リングを ひとつはずして
のぞきこむと 青空のした 
コロシアムで こどもたちが
ペットを たたかわせていた
あくまで たとえ話として
聞いてほしい

君が僕に 抱いてほしい
と、願ったとする

まぁ まて たとえ話だって。

僕が君を抱くか 抱かないかは
誰かが
決めることでは
ない
 ....
陽だまりの底
君は積み木を重ねる

覚えたての唄
あやふやな旋律が
転びながら流れゆく
楽しげに

また ひとつ

舌足らずで
まちがいだらけの詞は
君に届いた色
そのままに ....
“朝は優しく起こしてください”
というのは
寝汚い死神のきまり文句です



名付け親の死神は寝起きが最悪です
五個の目覚ましなど死神の眠りの前では無力なので
死神を全力で蹴り起こすこ ....
ぼく、
で始まる作文は良くありません
と先生が言ったものだから

ぼく、は
とりあえず僕の事はおいといて
まるで明後日の方から見た事を
喋り出す

ぼく、は
ほんとの僕が見えな ....
なつかしい歌を
久しぶりに聴いたから

あの頃読んだ詩の一節を
ふっと思い出したから

永遠だと信じてた時間が
いつの間にか
過ぎ去ったことに気付いたから

絶え間なく変わり続ける ....
おかえりなさい と
響いていた
泣きながら 来た時も
微笑んで 来た時も
胸にしまった たくさんの色も もう
知っているよ と
さあ おいで と
両手を広げて
命を 抱きしめる
寛容 ....
私の父は沖縄生まれだから
血の半分は南国のものなのよ
と、言ったら
君は目を丸くして色々聞いてきたね
東京の凍りつきそうな夜に
白い息をふっと吐き出して
私は記憶をたどって常夏の話をする
 ....
なにもない器に水を注ぎ
一気に飲み干してやる

おおきなため息を風船に詰めて
世界中に輸出して金をため

君の好きな水たまりをこしらえて
一粒のオイルを垂らし

いつまでも見て ....
その川と海とがぶつかる場所で、誰かが手を振っている
回転を続ける灯り、列になって逃げていく光
そのどちらにも負けないように小さく、手を振っている
海はどこでも引いていき、魚が飛び跳ねる
月へ向 ....
おそらくそれは夢だったのだ

夕やけを膝に乗せて僕はおもう


引き潮の静けさがこの身体を隅々まで覆っても

どこかでまだ焦げた匂いがするのだけれど


膝を転げ落ちた夕やけは世界 ....
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