すべてのおすすめ
{ルビ箸立=はしたて}に
ひっそりと立っている お箸
いのちの橋渡しを行うもの

せつなさをとおりこして
うれしさがあふれそうな
いのちの輝きの
道のりを
真っすぐに
みおくって ....
遠い風の透けた
銀のしずくが
{ルビ月影=つきかげ}おぼろにひびいて
さびしく薫る
ぬれた黒髪
結いあげる白い手

静かすぎる吐息の重さは
うつろな視線の光
映る予感の静寂が ....
最後まで
射しこむ視線
うっとりと透ける黄金の光に
浮かびあがる白い顔が沈黙をまもっている
一瞬間、

じゅうりんされた庭に
咲く血の花が
わたしの静脈でかおる午後

いく ....
かなしいふちに降る雪が、
しろくしろいねむりにつき
冷気をはりつめて
その肺にひびいている。
しぃん、とした熱が、
深淵から徐々にひろがり
焼けた声となって吐き出され
冬の空 ....
ちかごろでは、
神様の御札も
値段があがってきた。
不景気だったり 物騒だったりで、
あがったらしい。

そんなわたしたちを見て、
神様は、どういうだろ?
さぞかし心外だろ ....
風が鳴る
凍える魂を
ひき連れ去る寒月を
湾曲する星夜の岸を
鋭く細く鳴っている

{ルビ居炉裏端=いろりばた}の数え歌は
今宵も尽きることはなく
月影の枝が
障子に透けて心細くゆれ ....
あきらめは
落葉に{ルビ埋=うず}まる倒木だ
{ルビ水面=すいめん}に浮かぶ枯れ葉の息だ

全てに対し
後ろめたいことの無い
青い空をあおぐ

倒木も枯れ葉も
{ルビ生命 ....
水が、渇いていく
いのちある喉から
光陰の{ルビ嗄=か}れる
か細く陽光に
反射する雲へ

終ぞ
逃れられぬ影を傾きつづける
静寂の光

水涯にたたずみ咲いている睡眠

絶大な ....
   {ルビ鉄=くろがね}の背のように
   陽を照り返す
さざなみの群生するこちら側で
砂に潜っている
   貝の喘ぎは
   打ちよせる海水に
くりかえし濡れる
しろく寡 ....
午前零時の産声が
真夜中を、とおりすぎて
青雲でゆれていました
しかしながら
その姿を見た者は
だれひとりとしていなかったのです

川岸に転がっていた小石を持ち帰り
庭のすみっこに置い ....
私は、私の影であり
影は、影の影である。

どこまでも
黒く透ける現し身を
冷たい風がなぞり
さみしい熱を奪い去っていく
だからといって みたされることはない
このささやきが、色づ ....
{ルビ海鳥=うみどり}は
{ルビ淋=さみ}しくないて いますよと
波間のふねを
そよ風が
帰っていって 透きとおり
なき声ひくく羽ばたいて

夕べの斜陽が今朝方に
燃え映ってしゃらしゃ ....
黒髪を 風にすいては色もなく

岸辺に咲いた 白い花

ひんやりうずく 視線に限られ

カラスアゲハは はねを日に焼き 沈黙を舞い千切る
   いさり火の あかく燃えたつ 秋の暮れ



いっぴきの蜘蛛は、
自分の領分をわきまえて
一心に一糸の糸を張りめぐらす。
それはそれは正確で絶妙に

果して、
わたしはどう ....
落葉がそぞろに風にふかれ
雲は青く高い空をゆく

うらの{ルビ小径=こみち}の縁石に腰をかけて
杉といっしょにゆれている

夏の{ルビ遺言=いごん}は朽ちることなく
静かに実 ....
真夏に日車は、咲いている


雷鳴の空を裂く。
轟音で目を覚ます
一輪車に稲光りが青白く反射する
一瞬で葉陰の殻は黒焦げになり
焼けた臭いに鼻をひる
傘の骨はしろがね色で
{ルビ死灰 ....
今年も裏のおばあちゃんが
墓参りに来てくれた

深いしわの刻まれた
掌を合わせて無言で立つ
墓前は静かな自然であった

先日おばあちゃんは
墓を綺麗にしていった
まわりの草も ....
遠方で
黄金の光に透ける
青い羽が
凝視されて
宙に静止している

円らな瞳は
充足感で独り笑み
素手で沈黙を刻みつつ

視界の底から
硬く冷たい足音が
つま先を
いつまでも ....
予報は雨

(真昼)
あらがえないの
この時計の刻む
奥底からきこえる声には
自性が宿っているのだから
茫洋として連なっている先へ
零時の胎動しているのは不在
の影が失わ ....
     ある日、
     (傘を忘れてしまった

     朝焼けに焦れた視線が
     日影の後ろ姿を おいかけていった
     風光は二度と再び帰ってこなかった

 ....
青い血で書かれた水曜性は、
{ルビ万年青=おもと}の実となって赤く結ばれる。
ある、いは、いつになく遠く静かな空で、ある。

店員が しきりにすすめてくる
玄関先に どうかしら
と自分に問 ....
うちわをあおぐ
私は
縁側で
入道雲を{ルビ見遣=みや}る

庭では生垣が
真っ青な息をしている
深い静けさに みちて
遠くで ひもす鳥が ないている

山の ふもとを流れ ....
真実が、
私を知っていれば、
それで良い。
{ルビ空中線=アンテナ}に張ってある
鬼蜘蛛の巣が
霧雨にぬれて
{ルビ銀色=しろがねいろ}にゆれている

   風を孕んだかなしみが
   失せた振動鳴きつくす
   ああ

空中 ....
朝日影にふくまれた わたくしの陰影が
ありのままの白い骨格で
よるべなく
この家に嫁いで来たのです。

その
わたくしが、
わたくしであるが故に、
わたくしを焼べねばなりません。
そ ....
とおくみつめる

あの秒針の刻む音が
きこえるほどの しずけさで
あやしくぼんやりとした曇天に
にじむ光の粒子を
私も刻む
時のまなざしは熱かった
 始まりは、秋の縁側で
ぶらさがっ ....
かえるところがあるのならば、それでいい)


   お葬式

カラスが黒く はばたいて
おひとりですか、と
月へ笑う
いいえ
あたしは迷子です、と
黒く燃える
火へ手紙を焼べた
 ....
  雲

あんまり空が
低いので
私は泣いて みたのです

いいえ私は泣きません
ひとつも涙は零れません
とけてゆかない成分だから。


  ひとり

あなたをきずつけぬよう ....
星明りの瞬く夜道を
皮ふと同化している
水晶時計の周波数と歩む
果てしない さようなら の骨格が、ひんやりうずく
しろく曲線にそった静寂(銀のしずく
の波紋)の右旋性が
夜風にとじられたま ....
西日の{ルビ紅=くれない}に照らされた
誰もいない部屋の
あの日は永遠に暮れずに
私を傾きつづけて

太陽電池式腕時計の刻みつづける
秒針の先にひっかかっている
スープに影はささないでい ....
千波 一也さんのこしごえさんおすすめリスト(120)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
お箸- こしごえ自由詩10*08-1-19
うすげしょう- こしごえ自由詩13*08-1-7
白い顔- こしごえ自由詩9*07-12-12
ゆきをんなとわたくし- こしごえ自由詩10*07-12-8
おふだ- こしごえ自由詩5*07-12-6
いなか- こしごえ自由詩11*07-11-19
晩秋の朝- こしごえ自由詩9*07-11-9
水影にわれ果てる- こしごえ自由詩9*07-11-8
対岸- こしごえ自由詩10*07-11-2
かえる- こしごえ自由詩12*07-10-25
水母- こしごえ自由詩10*07-10-19
ある港によれば- こしごえ自由詩8*07-10-9
黒白断片_(こくはくだんぺん)- こしごえ自由詩6*07-10-7
曼珠沙華- こしごえ自由詩14*07-10-1
きもの- こしごえ自由詩18*07-9-15
天球へ- こしごえ自由詩20*07-8-15
ある娘- こしごえ自由詩8*07-8-13
白夜を_(はくやを)- こしごえ自由詩8*07-8-9
おとずれる- こしごえ自由詩11*07-8-1
(零雨の予感)- こしごえ自由詩9*07-7-28
黝い手跡_(あおぐろいしゅせき)- こしごえ自由詩22*07-7-21
終日_(ひねもす)- こしごえ自由詩21*07-7-13
真実- こしごえ自由詩17*07-6-22
空き家- こしごえ自由詩17*07-6-19
薪_(たきぎ)- こしごえ自由詩26*07-6-6
時雨れる少女- こしごえ自由詩28*07-4-4
故郷における影- こしごえ自由詩33*07-3-30
かなしみ- こしごえ自由詩34*07-3-19
一輪挿し- こしごえ自由詩19*07-3-8
翳り_(かげり)- こしごえ自由詩21*07-3-3

Home 次へ
1 2 3 4 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する