07/07/24


これからは、
哺乳類のように生きていきます
そんなこと言われても
初めからそうなのだと言いたかったが
爬虫類と言い違えたのかも知れない ....
双つの雨音を右目にもどし
煙を数えて夜は明ける
みな何かをすぎてゆく
みな何かを置いてゆく


欠けた娘を肩にのせる
鏡の向きがいつもと違う
欠けた娘を肩にのせる


 ....
芝草の緑一雨ごとに伸び
犬と行く道 青く広がる

街路樹の高き梢に銀杏の
黄金に熟して風をはらめり

玉葱を吊して土用の暑にこもる
風吹くらしき つるバラゆるる

純白の酔芙蓉咲 ....
洗剤より生れしシャボン玉の遊泳を
掬えば窓に にげる虹色

シャボン玉掬はむ姿勢 すかされて
運動神経 鈍る年かと

俄か雨に荷物ぬらして声もなく
ちり紙交換 信号に止まる

 ....
雨上がりの水たまり
泥水も尊いいのち

綺麗な花が
尊いいのちなら
枯れた花も
尊いいのち

忘れないよ
ここにいたのは
尊いいのち



犬が
ぴちょん、と
鼻をつけ ....
朝霧の蒸発してゆく速さに
子供たちは
緑色の鼻先をあつめて
ただしい季節を嗅ぎわける


くったり眠っている
お父さんのバルブを
こっそりひらいて
空色を注入する
うん、うんとうな ....
食べるのならあげるけど
おそるおそる声をかけられた
手に持っていたのは 漬物のようなお菓子

中国の方から戴いたものだという
仕事がらみのおみやげで
自腹でせっかく持ってきてくれたものだけ ....
風の言葉は聴かない
大きな波間に揺られてしまうから

静かに耳を閉じて
心の水底を漂うだけ

哀しみの理由は知らない
日々を馴染ませる湿度のようなものだから

低空で胸を開いて
攫 ....
A「明日から夏休みやね…」

B「『青春18きっぷ』買ったんだ」

A「『乗り放題のトクトクきっぷ』っていうやつ?」

B「そうそう。それそれ。」

A「どっか行くの?」

B ....
夜はせばまり
夜はひろがる
粒と浮かぶかたちと唱と
妨げを泳ぐ轟きと尾と


波の終わりとはじまりに
砂の言葉と花火があがる
水からひろいあつめた羽と
貝のかたさの音のつ ....
21

カレンダーを見ると
夏の途中だった
日付は海で満たされていた
子供だろうか
小さな鮫が落ちて
少し跳ねた
恐くないように
拾って元に戻した



22

フライパ ....
美術絵画が真っ黒の黒助で
それが美しいのであろうか、そうだそうだ
人の肺が真っ黒に汚れきって
空気のせいだ たばこのせいだ
黒油のほ照り具合で
黒い雨が白黒フィルムだ 墨の池 ....
すべてを解り合える

そんなことを考えるなんてどうかしていた

けれど、たぶん

それが終点であり、始点でもある

私たちは循環するバスに乗っている

片手に

希望という鞄を ....
+落葉の日には


 赤い色、青い色
 残りの空を数えている
 穏やかな日々、頬は
 青く紅葉として
 時間は等しく流れていく

 境目に乗って遊ぶ
 あなたの身体に耳を置く
 ....
田舎暮らしに馴れきってしまい
地下街が怖くて僕は
東梅田のビルの隙間
歩道をとぼとぼ駅に向かう
汗がにじむのは
気温のせいじゃなく
コンクリートに染みついた
あの夏の影の照り返し
不快 ....
長雨の晴れておちこち競ふごと干し物
ひらめく冬空の下

おしどりが小さき雨の波紋消し
みどりに染みし池をめぐれる
            (苔寺にて)

花冷えの椿の寺はひっそりと五色の ....
あなたは私を見抜いてるでしょ?でも私は気にしない。

自転車で並んで走るっていうのはいい。歩道を並んで走るととっても迷惑でごめんなさいって思う。

自転車で並んで走ると手をつなぎたいって思って ....
赤い屋根まで のびるものが蔦葉であり
方解しないように 白い壁に這わせたのだ
おとうさんの書いた 詩を
おかあさんの書いた 詩を
小さな僕は
理解できないでいました

船旅は航海 ....
校長先生のお話は
いつもとても長く
生徒が一人、二人と崩れてゆく

背筋を真っ直ぐ伸ばしたまま
音もなく倒れ
そのまま影となる

「これで、校長先生のお話を終わります」
その瞬間
 ....
鏡面に 旗をたてる
ここから さきでは
ことばが 失効する 
わたしを きれいさっぱり
拭いとってから 前進する
青い血で書かれた水曜性は、
{ルビ万年青=おもと}の実となって赤く結ばれる。
ある、いは、いつになく遠く静かな空で、ある。

店員が しきりにすすめてくる
玄関先に どうかしら
と自分に問 ....
降り落ちてきた一輪の花のほころびから
少女のリボンの結び目が
はじまるのです

ほどけても
へいきなようにあっけらかんに
結んでいるから
髪の毛は
猫のように気まま

笑顔
 ....
飛行機を知らない人と轍を踏む
想像よりも柔らかい轍だった
この先に飛行機があるんだよ
そう言うと向こうは深く頷いた

生まれたときから教えられた通り
正しく騙せば
一族は末永く恵まれる
 ....
明日、現代詩フォーラムの会議室『関西好きやねん会』のオフ会があるわけですけれども。。。

祖母宅に行きまして、
「明日、現代詩フォーラムで短歌とか書いてる人たちに会ってくるねんけど」

話 ....
かぶとの木と呼ばれていた
通学路沿いの
道から少し滑り降りて入る草薮の中の
真ん中がくり抜いたようなくぼみのある木

樹液が蜜のようで 夏にもなると
かぶと虫や  ....
夏の朝
白いテラスで
ラジオが唸ってる

はるか頭上の風は
あまり動いてない
雲も眠ってる
テーブルクロスも

キッチンから
また君がドーナツを揚げる音と匂い
揚げたては好きだけ ....
あの夏のサナギの記憶はありますか
(ランドセルに隠した羽根の罪)




「人生が退屈なんだ」とつぶやいた
僕を殴るように 夏が 夏が 




しましまの正義を装填した銃を抱 ....
あさ
ゆうやけ色のやさいたちを
こわしてゆくときに
ふと香る 昨夜の
ねむりにおちてゆく、
やわらかい
眩暈



きょうはいつも きのうの続きだから
きのうの夜も
まくらにほ ....
いつかの風が 世界を
ひとめぐりして また 
吹きつける おもわず
手でかばって はからずも
傷のありかを おもいだす
今朝ほどの言ひすぎし事悔い乍ら
帰りくる子のおそしとぞ待つ

帰り来し子の淡淡と語りかく
明るき声に救われしなり

屑かごのプラスチックは音たてて
生きもののさまに動きを見する

も ....
千波 一也さんのおすすめリスト(7731)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
哺乳類- あおば自由詩8*07-7-24
降り来る言葉_XXXI- 木立 悟自由詩607-7-24
42P_「短歌2」より- むさこ短歌9*07-7-24
41P_「短歌2」より- むさこ短歌10*07-7-24
尊い- 小原あき自由詩15*07-7-24
海の日- 佐野権太自由詩38*07-7-24
困る- 砂木自由詩11*07-7-23
それだけ- 松本 涼自由詩607-7-23
青春18きっぷ- 北大路京 ...未詩・独白8*07-7-23
みどり_よびこ_Ⅳ- 木立 悟自由詩807-7-23
「その海から」(21〜30)- たもつ自由詩20+*07-7-23
そして- ヨルノテ ...自由詩2*07-7-23
理解- 北野つづ ...自由詩7+*07-7-23
かわいい星- 石田 圭 ...自由詩3607-7-22
駅・大阪- たりぽん ...自由詩15*07-7-22
39P_「短歌2」より__〜苔寺、椿寺_etc- むさこ短歌9*07-7-22
ソーダ水- umineko自由詩12*07-7-22
幸福の木〜飛砂- 鯨 勇魚自由詩607-7-22
校長先生- ふるる自由詩14*07-7-22
そろもん(境界の話)- みつべえ自由詩507-7-21
黝い手跡_(あおぐろいしゅせき)- こしごえ自由詩22*07-7-21
微笑みリボン- ペタ自由詩307-7-21
飛行詐欺- ロカニク ...自由詩1407-7-21
祖母のこと_2007年7月_〜_祖母からのメッセージ- 北大路京 ...散文(批評 ...31+*07-7-21
ノスタルジア・メロウ- 砂木自由詩13*07-7-20
スイカのスープ- ふるる自由詩14*07-7-20
不完全少年- しろいろ短歌8*07-7-20
あさのつづき- はな 自由詩22*07-7-20
そろもん(悔恨の話)- みつべえ自由詩607-7-20
37P_「短歌2」より- むさこ短歌8*07-7-20

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