山田くんから、年賀状が届く

終業式の日
みんなから 住所と、名前と、郵便番号を聞いて
国語のノートの 使っていないところに
せっせとメモをしていたんだけれど

多分 山田くんから、年賀 ....
ちょっとお茶でもしようよ
マックの珈琲じゃなくて
ルノワールにでも行こう
ふかふかの椅子で
お茶でもしようよ
ちょっとだけ

時々自分自身が嫌になる
自殺したいような
誰かを殺したい ....
星たちが雲のむこうに
眠りしずまるこんな夜には
ロバート
あなたの残した写真を見る


弾丸が撃ちぬいた兵士のからだ
永遠に崩れ落ちるように
ロバート
あなたの見ていた瞬間を見る
 ....
雨と雪の数えうた
青と金の飾りの手
かたびら かぐら
しずくのふるえ


色と色の板たちが
音の無い地に鳴り響き
しずくの上に羽を描いて
空を少しずつ明るくしてゆく

 ....
都会で飲み干すレモンティーの味は
遠い昔に知った苦い夏の香りがした
冷えた手のひらを何度も拭いて
汚れていない事を何度も確認した

もしも世の中の全てが
黒く
艶めかしいハンカチ ....
追いかけた音符につまづく舌のことレモネードをくむ夜のきらきら



圏外のサービスエリア出る頃に公衆電話の黄緑おもって



蜂蜜をかけて闇夜に置き去りにした君の名がかなしんでいる
 ....
昨日の高い 高い空から
ハッカの香りを感じた のです。
それは 甘くなく
気道から凍るような
冷たさだけ残して
昼には そっと
消えてしまったけれど



これから何度と無くやって ....
一月の風が
凍りつく 窓を叩く
眠りに至らぬ 冷たい夜半
明日出て行く この部屋を
片付けても 片付けても
きりがない
少女の玩具は 置いてゆこう
がらくたに 埋もれた
わたしの魂よ  ....
 
私はとても小さいので
海を見れば
海でいっぱいになってしまう


私はとても小さいので
空を見れば
空でいっぱいになってしまう


私はとても小さいので
風を匂えば
風で ....
いつからか夢見ることを遠ざけたのは
それが大人になることだと教えられたからではなく

身近な現実を見つめれば
それが大人になることだったからでした



忘れ去られた銀河ステーション
 ....
棘に着せる花びら 
ちぎり終えて

何も知らずに 枯れていく

カーテン で 抑えきれない
濃さの違う 溜息
流す視線 だけで
つなぐ 

人魚のように
青く 空は 
どちらの ....
蔓薔薇が石塔に深く絡まっていて
霧に浮かびあがり声をもらしている
清らかな

石塔には
老人の深遠な目でこう刻まれていた
?在る{ルビ可=べ}し?

霊園の霧は
空中に充足した空虚な ....
もう何年も前
遠い北国に{ルビ嫁=とつ}いだ姉が
新しい暮らしに疲れ{ルビ果=は}て
実家に帰っていた頃

日の射す窓辺に置かれた
白い植木鉢から緑の芽を出し
やがて赤い花を咲かせたシク ....
最高地点からの長い直線を下り
左にカーブを揺らすと
そこに短いプラットホームがある

僕らは降り立ったんだ
星の遠めがねと使い古した星座盤
重たくでっかいカメラと赤道儀
遠くばかり見るた ....
久しぶりに三人で手を繋ぐ
いつもより寒い冬
汗をかいた小さな掌は
どことなく妻に似ていた

歳を聞けば指で
三本や五本を出していたのに
今では両手の指すべてを使わなければならない ....
冷たい言葉を背からおろした
砂浜だった、長い一日の直線だった
大切なものと、てのひらにあるものは
遠い日でも暖かい
名前を思い出すよりもはやく
風のように流れていった


ふりかえるよ ....
抗菌の ボールペン握り 立ち尽くす ぐいと 書いた その字 珈琲




珈琲の苦さも世界のおしまいもさっさと突っ込む君の引き出し




引き出しのなかでちいさな人が読む「・・こ ....
こんな夜にも
赤いランプは燈っている

四角い机の けたたましく電話の鳴る
また事件かな と思いました


ちょっと待っていなさい


アタシ
ごめんなさい 仕事中に
きいてほ ....
現代詩フォーラムの皆様
あけましておめでとうございます。
今年も管理人様はじめ会員の皆様の
御健康と御健筆をお祈り申し上げます。
ついでにアタシのご飯も
グレードアップしますように
お祈りしちゃいます ....
空は何も忘れはしない

それは始めから何も覚えていないからだと
古い本に書いてあった

それは確かに詩人の言葉だと
子供ながらに納得したことは
はっきりと覚えている


冬空にカイ ....
だれもが
等しく
同じスタートラインに
つけるなら

秒針を合わせろ

最高の権威的存在に
身を任せ
命の脈動を
誰もと同じにしたいなら

秒針を合わせろ

もしも
 ....
猫の顔した犬が居た
首輪に鈴つけ木に上げた
喉を鳴らして雀を捕った
三羽も捕らえて笑ってる

向こう岸にはヒヤシンス
誰が植えたか分からない
犬の顔した小父さんが
にこにこしなが ....
何も無いところで、
赤い、ランプ 点滅

吸い込まれたのは、
埃被った 夢でした
この部屋で生まれては
捨てられた、夢の一欠けでした

窓辺で囀る雀の夢も、堕ちました
死に遅れた蝉の ....
教えてください
正しい愛の捨て方を

燃えないごみの日に
燃え上がったら困ります

生ごみといっしょなら
傷んでくれても困ります

大型ごみでは あるんですけど
影もかたちもないで ....
冷たい北風に煽られ
凍える霙に打たれても
白樫の木は黙して耐え抜く


容赦ない吹雪の最中
総てを失う事の恐ろしさに
怯えてはならない
大地深く張り巡らした根の先より
明日への滋養を ....
満月の夜に光り出す悲しみ
思い出は儚く結界を張り巡らせる
貴方は私を連れ戻そうと
そんな希望はもうないのに

器に満たした液体が
溢れ出して床を濡らす
まだ動けないでいる
何かが私を縛 ....
ほんの少し見上げる
空をとは言わない
空ではない
そんな長いこと
ここに蓋をしてるもんじゃない
たしかにそれは澄んではいるが
いずれ波打って
曇り掠れ朽ちていくもの
それを
見上げる ....
思い出の中に存在し続ける鏡台のまえ立ち並ぶ瓶

香水をつけたことすらないころに描いた香りを飴にみつける

花もよう飴をなめててよみがえる憧れの味安っぽい味

大人ってつまらないよね。なんだ ....
水たまりを揺らす雲
深い底を過ぎる人
時の鳥が舞い降りる日に
透明の 次の 次の 次の

とうめい


震える音が冷たく
高みに白く屹立する城
流れつづける輝き
憧れて ....
氷の風が吹く夜は
星の瞬き蒼蒼と
淡く浮かんだ
あなたの表情を
交す言葉の
間に間に見つけ
愁い喜び泣き笑い
腕を伸ばして
頬に指さす

柔肌温み
伏せた睫毛に星あかり
鼓動の ....
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