あの夜一瞬掴んだあったかい
あったかいその腕で

あなたはずっと
守りたかった人がいたのね




あなたの歌声で
あたしよりもっと

元気になったりする女の子が
 ....
午前三時、音楽は鳴り止み――
無人の街が点滅している


冷えた空気、星も隠れ――
乾いたタイヤの音が通り過ぎる


絶えず掘り返され埋め立てられる交差点で
電光掲示板がリズムを刻ん ....
いちめんのおっぱい
いちめんのおっぱい
いちめんのおっぱい
いちめんのおっぱい
いちめんのおっぱい
いちめんのおっぱい
いちめんのおっぱい
かすかなるためいき
いちめんのおっぱい
 ....
ため息は
紅茶の香りとともに
茜色の椅子ににじんでいく

夕日をスプーンでかき混ぜたら
もう一度新しい夕日が
生まれ変わる

角砂糖は
白い四角い砂のお城
きらきらと輝くけど
さ ....
仕事のない月曜日
事務所に向かうお前の後を

潮風がしみ

猫舌でいつも遅くなるおまえは
長い足ですいすい歩くから
まだ半分ねているおれは
かるく小走りだ
お前の少し後ろを

 ....
{引用=小鳥のあおいへ}



君の目の
レモンのかおりするかたちで青い輪にふちどられた高く清んでいる空

少女だった
君は、
妻になり
母になり
私の恋人でもあって
今日、{ ....
言葉の無い場所から
降るむらさき
雪になっていく雨



きらめく細い
棘の氷
原を埋める
雲と同じ色たち



誰かに向けられた心と
他者のための方程式
絵 ....
わたしと一緒のときでさえ
素知らぬ顔でメールチェックする あなた
コーヒーをかき混ぜる仕草で
わたしのこころをかき乱す
いつの間にかミルクを入れなくなって
ショウウィンドウに映る姿を気にして ....
花の痛み
虫の言葉
消えていく波
つぶやかれ
誰にも聞かれることなく
飛び去るもの


なまぬるい風から生まれ
梳くように 飾るように
森の細かさと弱さに寄り添う
仮 ....
少しづつ はぐれるようにして
息のつけるところまで
霧雨が 庇う様だ

陽射しが吠えていた 
ハンドル握りながら
ひとすじの 血脈が
太陽に かかると思っていた

そして 同じくらい ....
学割九千八百円の
上海行きの船が岸壁から離れていく
思っていたよりも船は速く
もう見送りの姿も遠く

   そのくせ船はゆっくりすすみ
   行方は遙かにかすんでいるので
   夢をもて ....
白い春の夕暮れ
浅い眩暈が意識を通過する
柔らかな距離がゆるやかに傾き
西に沈む誰かの声 遠い声

傍らの抽斗の中で
淡い儀式の記憶が疼く
それはやはりある春の夕暮れの
古い棟のうらさ ....
帰らなくてはならなかった
ガード下の公園
オレンジと灰色の記憶
あれはいったい
どこだったか

ガムの包み紙の甘い香り
急すぎる石の滑り台
の冷たさ

風はどこからかやってきて
 ....
目を閉じた赤子の笑みに触れる花


ひとひらをくちうつしする涙かな


赤子の手何を語るや散る桜


とどまらぬ光の糸をたぐる花


名づけても名づけきれぬ日花 ....
凍りつく落日が、煌々と浮き上がる、
退廃の翼が燃えている丘陵地帯を
毅然としたまなざしが、顔を引き攣らせて、
走り抜けてゆく。
夜ごと、記憶の手帳に書き加え続けた
凛々しい言葉は、荒れ狂う午 ....
雨の降る夜の帰路
高速を降りてからの長い田舎道
前照灯が照らす小さな視界に
跳ねるものがあるのだ

灯火の中それは白く見え
雨粒とは違う動きで
ぬれたアスファルトの上を
道一面に跳ねる ....
  朝焼けがまだ
  始まらないので
  本当は昨日
  あなたに届くはずだった
  手紙のことを思った


  夜明け色の
  手紙を贈って欲しい
  君と一緒に
  指差して、 ....
年寄りの冷や水空に撒いてくる



歯ならびの悪い家から歌いだす



技術など鳩に喰われろぽっぽのぽー



見えぬもの見えるから書くそれだけだ



 ....
あなたがあまりにも大きく樹をゆらしたので
花びらが落ちているのだった
色とりどりのかみふぶきに混じって
潔白な白がくるりまっているのだ
地上ではパレード
美しくなった出会いと別れへの ....
  

どうしてガラス張りなんだろう
とその向こうを眺めながら
そうつぶやいてしまうと
なにもかもがゆっくりと停まりはじめ
もうこんなことは辞めてしまおう
と何も言わずに部屋を出た

 ....
いい友達関係にはそろそろうんざりしてきた。僕は彼女が好きだ。自分から告白するのが恥かしくて、僕が何気なく口にした言葉が、彼女の長い告白を引き出した。長い長い、哀しい告白。僕にはどうすることもできなかっ .... 祝日 新宿の午後は人波に{ルビ溢=あふ}れて 
逃れるように僕は古びた細い路地に入る 

道の両脇に{ルビ聳=そび}え立つ高層ビルの壁に挟まれた 
細い空を見上げると吹いて来る向かい風 
ア ....
母は優しい
兄貴より遥かに出来が悪い俺は、
絵が好きで詩が好きで、なんだかいろいろ中途半端で、
でも、
生まれてきてくれて本当に嬉しいのだと
臆面もなく言うから
俺はいつもあなたの目を真っ ....
あなたにも

嬉しい気持ちを

おすそわけ
遠い昔
おさないときに
咲かせた一輪おぼえている
ブリキのジョウロ
みずのいれすぎで
西日がくらんで全部こぼした


花はあんまり鮮烈で
恍惚故に戦慄だった


こころは嘘をつ ....
狭苦しい世界から
こぼれ落ちてしまいそうに
鳥は横切っていく

この胸をしめつける病なのか
握った手のひらを湿らせるだけで
つたうものぬぐいもせず

鳥よ、名も知らぬ猛禽よ
あいつの ....
せっかくお風呂に入ったのに
自分のからだがすっかり無くなっていた
どこかに忘れてきたにちがいないけど
いくら思い出そうとしても
ここにいた時には確かにあった
という自信がもてない
 ....
それは
濡れた樹々の梢に透かし見た
緑の扉
明るい庭先のその扉を夢見る
光と影を刻み憧れにたたずんで
あるいは移り変わる街の喧騒の中に
待ちくたびれて
人知れず錆びついていたあの扉
そ ....
あなたは幸福ですか?
あたしは幸福です

あたしはいれたての珈琲の香りを楽しんでいます
ずっと昔に録音されたうつくしい音を楽しんでいます
江戸時代に記録されたルポルタージュを楽しんでいま ....
一杯のレモン水が
少女の潔い清らかさを崩壊させる
振り払ったはずの
輪切りする手のぬくもりを
思い出す指が水滴に濡れて

この苦悩は
億千と繋がる母らのつらみ
そうであるなら耐えてみせ ....
千波 一也さんのおすすめリスト(7731)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
恋が連鎖する- さー行き ...自由詩4*06-5-9
午前三時の印象- 安部行人自由詩306-5-9
おっぱい- いとう未詩・独白6+*06-5-8
ため息- ふるる自由詩14*06-5-8
BELTZA(ベルツァ)- 水在らあ ...自由詩706-5-8
花葬_(かそう)- こしごえ自由詩22*06-5-8
三華遠季節_Ⅲ- 木立 悟自由詩606-5-8
マゴコロ- 恋月 ぴ ...自由詩15*06-5-8
三華遠季節- 木立 悟自由詩206-5-8
知りたくなかった知りたかったものへ- 砂木自由詩12*06-5-8
埠頭・小さな決意の- たりぽん ...自由詩9+*06-5-7
遠い声- 塔野夏子自由詩15*06-5-7
童心のかけら- 佐野権太自由詩11*06-5-7
花の国- 木立 悟俳句1406-5-7
仮面の舞踏- 前田ふむ ...自由詩15*06-5-7
蛙の日- たりぽん ...自由詩13*06-5-7
明星- 嘉野千尋自由詩17*06-5-7
年寄りの冷や水- 木立 悟川柳506-5-6
パレード- フユナ自由詩22*06-5-6
浴室密閉ブルーチーズタイム- AB(な ...自由詩406-5-6
長い告白- Rin K散文(批評 ...13*06-5-6
「夢」_〜_新宿にて_〜_- 服部 剛自由詩14*06-5-6
no-title- 士狼(銀)自由詩20*06-5-6
happy- LEO携帯写真+ ...15*06-5-6
まつりのあと- 明日殻笑 ...自由詩3*06-5-6
鳥瞰図、私の胸に- たりぽん ...自由詩13*06-5-5
からだ- たもつ自由詩9*06-5-5
緑の扉- 石瀬琳々自由詩17*06-5-5
幸福論- 佐々宝砂自由詩5*06-5-5
少女- かや自由詩6*06-5-5

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258