しずまりかえった夜
の浸透圧で
ゆるやかににじむ
染まりゆく夜
染まりきるころには
わたしたち 空っぽ

恋は死ぬ
愛は死ぬだろうか

輪郭は想う
幻色で、つめたく卵
うすく微 ....
その愛しい指が
わたしの名を綴ったからといって
距離は変わらずなのだけど


無機質なディスプレイに
時折運ばれる便りの
密やかなときめき


それは
一群れのシロツ ....
 かわがながれて
 うみにつくのと
 ちがながれて
 しんぞうにとどくのと
 ちきゅうにみちができて
 あたらしいちずができるのと
 のうがはったつして
 しんけいがどんどん
 の ....
わたしは、
あなたのたわし。

たぶん、
そうなの。

だって、
たわし以前の記憶が、
わたしにはないんですもの。

だから、
たわしはわたし。
わたし ....
きみの帰りを待ちわびて


雨に煙ったアスファルト
ずぅっと先に目をこらす


きみと遊んだ
ねこじゃらし

今日は
つん と 雨の匂い

ボクのひげにも
雨の匂い
ざあざあ雨の日の赤信号
私は傘の代わりにバックをかぶっていた
足元にいた雨蛙が
私を見上げて
ゲコゲコゲコリと笑った
逃げもしないで

お前も信号を待っているのかと訊くと
雨蛙はまんま ....
私の中に
午前を飼っている
白い舟がいくつか
遠く漂う午前だ
華奢な草の葉がためらいがちに揺れ
吹く風のなかに
覚束なげな青さが
消えない午前だ

もう長いこと飼っている
だからも ....
その街では
いつも暖かな懐かしい風が吹いていて
まるで中央アメリカの芳醇な空気のよう
勝手知った家のスキャンダルの扉は
決して開けられることはないので
ぼくのトウモロコシはすくすくと育つのだ ....
中央改札を出たら
階段の手前にいくつかの柱がみえる
その陰にぼんやりと
いつも誰かが待っている


少女だったり、サラリーマンだったり
学生服だったり、主婦だったり
日替わりで、何かを ....
いつもの場所で待ってるね
って君は言った

あの日は今でも思い出す
いつもの場所で待ってるね

いつまでたっても来ないしさ
忘れてんじゃないかって 家に帰った
その日 最後の郵便が
 ....
すこし寒い夜は

毛布を一枚




あたまから

すっぽり

かぶってね

あなたに逢える

とき

のことを

想像する



ぬくぬくした気持ち
 ....
僕は感じる君の気配を
弓なりの曲線は
甘い咳払いひとつ


それは涎のようでもあり
差し出した僕の人差指に乗り
鳥かごから出ようとする可愛い小鳥
胸一杯の期待感に
ひ弱な翼を震わせて ....
うつむく おもてをしろくして
みだれ黒髪 風へすき
雨のくる のをそぞろまつ

かすみのころもを まとう月
かごとゆられて {ルビ何所=どこ}へやら







{引用=個 ....
外から帰ったら
鍵が掛かっててお家に入れなかった日
ドアの前で
しゃがみこんで
靴のつま先を見つめていた日

誰かにそばにいて欲しいけど
「どうしたの」なんて言って欲しくない
お友達が ....
三発目のライダーキックが、
不発に終わった時。
ジューの命運は尽きていた。

だが、
ここで敗北を、
認める事は出来ない。

来る金目鯛星人の襲撃を、
眼前に ....
    他人のように眠るとき
    仮面のように眠るとき
    水の蛇はひたひたと来る
    狭い空を翼で覆い
    小さな夜を乗せて来る
曼陀羅という古代インド語が溢れ返る
山頂に辿り着けば
ちょっとだけぼくらは悟りを開いたような気持ちになる
長崎からやって来た宗教団体に紛れ込んで
擬似的真言密教徒になって
お授戒なんか受けた ....
ようなし

声がしたので
いよいよ来たかと覚悟した
用がないなら帰るよと
帰り支度をしたら
洋梨の皮を剥いている
たくさん貰ったから
お裾分けだといいながら
たくさん剥いてくれる
 ....
盗んだ船で、
沖に出る。

今年の夏は、
もう終わるけれど。
今夜はらりほー。
朝まで無敵!。

右手にアルコール。
左手に紫煙。

頭のてっぺんまで、
 ....
月のしずく
やどる草陰

いともたやすく
朝陽にとける

心ころころ
恋心にも似て

儚きものこそ
うつくしく

しばし留めん
愛しきすがた
 風景だけが投げ出され
 約束だけが投げ出され
 虫の音だけが湿っぽく
 すごした風景を箱庭に
 閉じ込める


もう春、 桜は見ない
もう影、 五月雨を待たない
もう夜、 日光の鏡 ....
君と出会ってからは

おいしい焼き餅の焼き方ばかりを

覚えてしまった
 
 

{引用=相手に気付かれるか気付かれないかの処で 妬く
それが おいしい妬き餅の妬き方}
 
「スキ」と言わない ヒキョウモノ
 
  言えば 貴方が こぼれるようで
 
年を重ねるごとに17歳に戻っていく
1976年生まれの影

遠のくものが遠のき
遠のくものが近づく

そして触れないもの

名刺入れには 肩書き
名刺ケースにも肩書き

ようやく ....
妖精が見えるという
塗り薬を瞼に塗って
赤から黒に濁りゆく
暮れの森へ出かけた

不可視
青年の瞳が捉えたのは
影絵の集合
寂しい墨色の森

ざわざわざわ
木の間を流れる風が
 ....
まるで他人行儀な
挨拶で書き始めたのは
あなたの選んだ便箋が
何だか照れ臭く
上目遣いにさせたから



感情を露にせずとも
温かな文となるようしたためたい



そんな課題 ....
わたしのなかに
流れる川だ
あなたは

たちどまるな と
言いながら
あなたが
流れた

わたしには
方角などわからない
ただ
ここに立ち尽くす

だ ....
なぜ 木に豆が生るのですか?

少しだけ大人になって習い事を始めるようになったある日のこと、
黄色い葉っぱの降りしきる中に硬い何かを見つけました。
くるくると指先で遊ぶ葉を見ているのが好きでし ....
「ここから飛び降りるって言ったらどうする?」
「やれやれ。気まぐれなお姫さまだ」
「なによ、その棒読みのセリフは」
「感情がこもっていないんだよ」
「あのねー」
 
 
 屋上、 ....
むかしがありました
むかしはいつまでも待っておりました
風は砂時計のように
失ったものをひっくり返し
また失いはじめるのでした

たった一本の
傾いた光の下で
自分を整理整頓したりする ....
千波 一也さんのおすすめリスト(7731)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
水母- こしごえ自由詩13*05-9-4
名前を呼んで- 銀猫自由詩12*05-9-4
わんだぁ- 石川未詩・独白805-9-4
「_たわしはわたし。_」- PULL.自由詩6+*05-9-4
わが輩は猫である- LEO携帯写真+ ...10*05-9-3
蛙紳士- 日和自由詩7*05-9-3
午前を飼う- 塔野夏子自由詩26*05-9-3
さよならとこんにちはの街で- The Boys On ...自由詩5*05-9-3
駅:難波- たりぽん ...自由詩8+*05-9-3
待ってる- 珠李自由詩1*05-9-3
あなたに逢いたくて- LEO自由詩1*05-9-2
電気椅子- 恋月 ぴ ...自由詩14*05-9-2
朧夜(おぼろよ)- こしごえ自由詩9+*05-9-2
- さち自由詩12*05-9-2
「_君よ、チ玉を守れ!。_」- PULL.自由詩12*05-9-2
ノート(35Y・7.9)- 木立 悟未詩・独白405-9-2
萌える- tonpekep自由詩4*05-9-2
洋梨- あおば未詩・独白4*05-9-2
「_湖面にて。_」- PULL.自由詩5*05-9-2
白露- 落合朱美自由詩12*05-9-2
_誰もいない箱庭- たりぽん ...自由詩6*05-9-1
3時間クッキング- 日和自由詩6*05-9-1
アタシ- 准々自由詩5*05-9-1
17の僕- はらだよ ...自由詩505-9-1
見つからない妖精- kw自由詩7*05-9-1
絵葉書の告白- 銀猫自由詩16*05-9-1
わたしあなた- umineko自由詩9*05-9-1
ぎんなん- ひより未詩・独白9*05-8-31
やきそばパンはいかにしてなくなり、夏はどのように始まったか- Monk自由詩29*05-8-31
整理整頓- tonpekep自由詩16*05-8-31

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