すべてのおすすめ
きのうわたしたちは夏を齧っていた
いじらしく硬く、青臭い
ビルの高さを馬鹿にしながら
幸福はただの文字になり、遠くへ
かわいいものたちの国を走り抜け
もちろんはだしで 手を上にあげて ....
今朝、サボテンを
ちょんと切って食べてみた
泣き腫らした目の下の
やわらかい、にくのあじがした
乳白色の空を
アラーム音が貫いた
悪魔が穏やかな寝息を立てている
レースの影が頬を泳い ....
あめつちを貪り ふとっていくからだを
絞ってください。
きゅう、と絞ってください。
わたしこのまま みにくいからだをさらせません。
わたしから滴り落ちるしるは
林檎の厚い皮と 寂しい ....
わたしには方舟がある
1LDKの部屋
いっぱいの木造船
そこがわたしのベッド
そこがわたしの書斎
心配症なわたしの祖父が
一人暮らしのお祝いに
据え置いていったのだ
いつ来るとも知れぬ ....
こんだけ
毎日と言っていいほど
あっちこっちで
飛び込み自殺があんのに
何の対策も施さねえのは
飛び込む奴に問題があるとは言え
どう考えてもおかしいんじゃねえか?
人身事故だなんて
オ ....
風呂場には蛇口の摘みが、二つある。
「青」と「赤」の{ルビ捻=ひね}りを、調整セヨ。
ある日、老父は云いました。
「クールヘッドとウォームハートが、処世術」
(目に見えぬ人のこころの調 ....
人々の賑わう風呂屋の食堂で
ハイボールのジンジャー割りを
ぐぃと飲み、机上に置く。
ジョッキの内側に広がる
琥珀の海に
細かな気泡が…昇ってる。
この世には重力というものがあり
....
かばさんが本契約上の義務に違反して秘密情報を開示または使用した場合には、お花畑の幼虫さん(蝶々さんに変態する子どもたちをいうがこれに特定されない、以下同じ)に対して金銭的に算定困難で回復不能な、成虫不 ....
透けたドレスの色素胞が 破れだすドレスの模様を引きずり
駆け降りた階段のうえの影の
柔らかな滞在
終わりの星座の再来が まだその長裾の延長にまどろめる夜を 担える優しい足跡の腹面 ....
牛が不思議に騒ぐ夜があるの。
台風の夜でもないし地震の前触れでもない。
乳に血が混じったりもしない。
虫が多いわけでもない。
まあ牛舎なんてのはいつも虫だらけだけど。
夜なのにもぐもぐ反 ....
夜空に花火が舞う
赤、青、黄、etc...
火花が尾を描く
窓の外から
響く炸裂音と滲む色合い
マンションの一室で
PCに向かいながら
残響を感じる
一通のメールが届く
「ど ....
満州は日本の領土ではないと
仲裁を申し立てた
中華珍民共和国に対し
裁判所は
「歴史のある断面を見れば
満州が日本の一部であることは明白だ」
との判決を言い渡した
それを受け中華珍民共和 ....
160714
花火の奴らを全員殲滅
腰巾着の火花もついでに殲滅
いつも威張っているのだから
夏休みの月の無い夜には気をつけろ
先輩から伝わっているの ....
たわんだ膚のなかで わたしは
蟹の夢をみている
甲羅を脱ぐ蟹が いま来た波に溺れかけて
まだ柔らかい腕がふるえるように動いている
水ぶくれみたいに 頼りない体
日焼けの背中に水ぶくれ ....
伸びやかな糸の向こう側に掛かる虹を
黙って見ていた
辛いのは嫌いだって言ったのに
辛子が大量投下されている
糖化処理する訳にも行かぬのだから
銀のスプーンで救い上げる
もし ....
{引用=カラカラと糸車を誰かがまわしている
その糸車の糸に多くの人の指が絡みつき
血塗られた憎しみの爪をのばしたり
いびつな恋敵の小指たちが
ピリピリと過去の妄念に反応して
親指は ....
白いシャツを着せられていた
脱ぐことも赦されなかった、そのシャツを
声を発するごとに
胸の真ん中についた、赤いしみ
どんどん大きくなっていく、赤いしみ
(人とすれ違う ....
大海原に浮かぶ月
足元の砂に
ちりちり打ち寄せる
光の欠片
溶液になった
クラゲの悲しみ
強いひとにも
朗らかなひとにも
悲しみはある
それは弱さでも
やま ....
夜が終わりかける頃に
突然迷子になったきがして
膝を抱えた幼子が
母の帰りを待つような
糸口のカギを持って出てきてくれる
森の中のリスを待ったようにして
だけど現実は
....
夏の夜の旅先にて
ふらり、身を入れた店で
フォアローゼスの水割りを傾けながら
もの想う
もうずっと探してる
あふれる時を
氷がからん、と合図して
ようやく僕は、目を覚ます
瞬き ....
夜で 少女で なんにもなかったとき
さびしくて 本のなかでよく眠った
本のなかも さびしかったが
外よりはすこし せまくて良かった
おきるといつも跡がついていた
夜に折り目をつけ ....
あの子はいつも笑っている
オジサンなのに子供みたいに笑っている
あの子はいつも見つめている
人の悲しみ 苦しみ 悩みを見つめている
仕事はあまりしないけれど
みんなにどや ....
神話が語らない
占いの及ばない
誰の願いも届かない
遥か遠く
暗く冷たい空白に
在って
在るからこそ放出する
己の核から外へ外へと溢れ
続け 続けて
やがて尽き果てた
非在の残像
....
深い陰影の中に
浮かび上がって来る清流、
何処までも澄み切り柔らかに
無音の透明なイキモノそのもの
流れて在り 在り流れ
その岸辺からの平らな地面の広がりに
秩序正しく並び立つ無数の小 ....
とろとろに溶けた頃合いが素敵だと
熟せコールをする君は 塾の帰り道
覚えなければならないことが多すぎて
記憶を辿る旅を始めてる
本当に欲しいのは
冷たい畳の上でも平気な足袋だ
....
暑さ厳しい夏を向こうに控えて
君と聴くモーツァルトが今日は愉しい。
無限の広がりをその音に託し、
感情の極限を曝け出した楽曲達が
この耳を刺激する。
曇天が水滴を垂らすような ....
副交感神経ががりがりあがって
これは現実と
それを処理するこころの問題か
脳機能障害か
ひとの苦しみよりじぶんの主張
信じるに足る
人間なんてなかなかいやしない
....
汗に塗れた自分の身体が
悪臭を放っているのではないかと気になる
居心地の悪い想いを拭えず
いたたまれずに苦笑いをしてみる
誤魔化したい逃げ出したい
だのに身動きがとれない
拷問 ....
その少年は2/3が
狼を飼い慣らしていることを知っていたので
ひどく怯えていた
村人達は狼が恐ろしいことは知っていたが
狼がどんな生き物かは知らず
まさか村の近くに来ているとも
思っていな ....
日本がヤバいのは
日本人の非日本人化が
進んでいることなんだ
日本人が日本人としての
マインドを忘れないで
保ち続けていられれば
支那ぐらい屁でもないし
トランプなんか花札に変えてや ....
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