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その少女の心にとって
世界はちいさな鳥籠のようなものだった
清潔な場でなくてはならなかったし
少女も清らかな心を懐いて
完全無欠な美しい絶対の四季の森の湖面に
常にさやかな漣をつくる風のよう ....
意図は回りを濡らしてしまう
意味へと上手く収まり切れず

ことばは未満の盃
発しては 少しだけ 欺かれ

揺るがないものを前に
自らの揺らぎに幻惑されるのか

受けとめては傾ける 刹 ....
今はもう、溢れて
零れるだけのボトルは、意味を見失い
積み重ねられた日記帳は
終焉の時まで
ただ、埃をかぶるだけ

西の窓にさす夕焼けが淡く滲みだし
新月の海を羅針盤無しで航海する、無謀 ....
いつだって
箱の底に
残っている
ひとつ

とろける、喉に絡みつく、朝焼けの甘やかな、桃色
足掻くように過ごす、ふつうのひとができることをわたしはできない、晴れる昼、淡い水色
-雨の日は ....
セックスをもたらさないベッドがある
枕をはずして
もし何かをみつめてるとすれば
終わりのない色の
壁の終わり
空間にとっては軽すぎるものだろう

夕暮れに蛇をつかまえた
金はいつも夜に ....
「昔、保土ヶ谷と東戸塚の間に
牛小屋があって
横須賀線の車窓から見えたんですよ
住宅地に囲まれた
駐車場ぐらいのスペースでね・・・
えっ、放牧?
放牧なんてとんでもない!
放したら最後
 ....
黄金の名器で在るかの如くに
煌びやかだけを
見せびらかしてる

白いレースのカーテンが
似合うような
部屋の奥で

リリリン♪と
オンプマークまで
つけたがる
クセ

氷 ....
まだ無名の星に
光が差しはじめた頃
静寂な空気の語りと
無重力の宇宙の波動は
無音を破ろうとして
互いに感覚の符号を送り続け
やがて瑠璃色となった惑星に
言葉を招き入れた
人間たちは歓 ....
毛虫の襟巻をした男が蝸牛の殻に腰をかけている
鼻にツンとくる冷気
上着の内ポケットを弄って
煙草――かと思えば
むかし別れた恋人の
薬指の骨ひとつ
飴色の思い出を
こころなしやさしく
 ....
子供が毛布ではなくシーツをかぶって昼寝した
白目もむいて寝てらぁ
首が座った赤ちゃんも万歳してねんねした
私の時間がやってきた
ネタもなくパソコンの前へ
寒い冬にオアシス化した次季の空
遮 ....
糖蜜工場が爆発したことによって
甘い蜜たちが
静かに街を流れ出しました
その粘度たるや
もう人の手にはおえない類のものです
アスファルトの上の蜜はそのまま冷えて固いかさぶたとなり
土の上の ....
あなたの静かな骨の上を一本の真新しい国道が通る
あなたの大きな悲惨の中を一つの真新しい意味が走る

眠るあなたの骨が今こうして車輪の下で砕かれていく

ぼくはその音を聞いているのだ
きみに ....
防波堤に打ち付ける、波
全てをさらっていく
泡沫が少し
澱みに残るだけ

日がやけに低い昼下がり
人の姿もなく
旅の友は、おねだり上手なカモメ
行先不明の私は
いつだって
迷ってい ....
ゆめで会いにくるくまたちがほんとに好き
ないものをもっていて
あるものは置いてくるから

蝶蝶りるりる鳴いて、
ここはまだゆめなのだとおもったとき
わたしの足はまだらでした
嘘とほん ....
かつて風船には二種類あった

空気より軽いガス製と
人間の息製と

人間由来の僕らは
空を飛べないはずだった

小さな手ではじかれて
ほんの少し空を飛んだ気分になって
じべたに落ち ....
座れと言われたら
立ち上がりなさい
殺せと言われたら
トリガーから指を離しなさい
撃てと言われたら
銃口を空に向けて撃ちなさい
くれぐれも空飛ぶ鳥に当たらないように

守ってと言われた ....
かなしみの
青が降る
透明、
ただ透明に
なっていく
己の体
幾億もの幾兆もの者達通った道
途、未知、溢れ
枯れ果て、移行する
闇の光の奥の
ふるふる震え揺れ
時の間隙縫い
開 ....
私たちはいつも二人で 友人と
いつもの街を 久しぶりに 二人で 歩いていた
何の変哲もない その いつもの 通り
誰のこともその言葉の中で忘れさせられて


どこへ この先行くのだろう ....
ジジイAと
その仲間達の間で
粛清が始まった

敵対する相手が
手強くて
どうしようもなくなると
実は本当の敵は
内部にいるのではないかと
疑心暗鬼になり
少しでも目につく行動をと ....
冬が好きだ
大好きだ
雪に歓べる東京だからかもしれない
それにもぐっていられる
隠れていられる
その他大勢のはずだと
きちんとしなさいうぬぼれるなと
もしかしたら
の恐ろしさの数数から ....
{ルビ理由=わけ}もなくかなしい時がある
理由はあっても 不明なのだ

本当は 
居場所の見当はついている

古い古い付き合いの 理由を
引っ張って来て 座らせて

またも千日手を繰 ....
夜、蛇口からボトボトと鉄板をたたく音がして 怖くて締める
私の内で溢れ出る苛立ちや不安、
皿を洗った後の 油や洗剤を含んだ水は
どこまで汚され どこに流れて行ったのだろう

じゃがいもの皮は ....
荒れ狂っている
闇が光のなか
光が闇のなか
灼熱の上昇
灼熱の下降
闇が光のなか
光が闇のなか
荒れ狂っている

燃え盛る壊ノ力、、受け容れ飛び込む己、、
せめぎ合い切り刻まれては ....
人は答えを求める
それも正しい答えを

でもその正しいと思える答えは
自分にとって都合のよい答え
自分が正しいと信じられる答え

答える側はそんなこと知っちゃいない
人は問われると望ま ....
月見草
銀に揺れている
透明な水流になびき
引き寄せられ
傷んだ身体
俺は引きずっていく
引きずられていく
寒風吹き荒ぶなか

青、蒼、碧

陽光余りに眩しいこの真昼

俺の ....
さっちゃん
その絵のお空 きれいね
うん
見えるとおりにクレヨンぬったの
心を持った先生だった
さっちゃんのその画用紙は
全部が青色だけで塗りつぶされていた

   #

園庭の、 ....
さっちゃん
その絵のお空 きれいね
うん
見えるとおりにクレヨンぬったの
さっちゃんのその画用紙は
全部が青色だけで塗りつぶされていた
血は痛みのすべてじゃない
涙は悲しみのすべてじゃない
笑顔は喜びのすべてじゃない
言葉は約束のすべてじゃない
憎悪は戦争のすべてじゃない

そして
恋は愛のすべてじゃない


けれ ....
土佐の海辺の村で
毎日毎夜薄暗い電灯の
野外畳の上にでんと座り
鍋に茹でられた貝という貝
爪楊枝でほじくり出して
それぞれに違う味覚
食い喰らい喰らい食い
瞑黙ひたすらに
味わい味わい ....
片付けられない部屋に
終われない言葉が散らかって
絶句。
「。」とは、簡単に収納されてしまう私の居場所 
膝を抱えて座り込めば 隙間から立ちのぼる私の苛立ち
そこからはみ出でくる消化できない ....
梅昆布茶さんの自由詩おすすめリスト(12043)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
いたる- もっぷ自由詩1117-2-5
返盃- ただのみ ...自由詩18*17-2-5
逆再生- 小林螢太自由詩14*17-2-4
パンドラ- 田中修子自由詩12*17-2-3
セックスしたかった- 末下りょ ...自由詩14*17-2-3
保土ヶ谷姉妹- 花形新次自由詩3*17-2-2
フリーダイヤル- 藤鈴呼自由詩1*17-2-1
黙らぬはずの沈黙- 末松 努自由詩10*17-2-1
吟遊詩人- ただのみ ...自由詩10*17-2-1
10分- 朝焼彩茜 ...自由詩617-2-1
糖蜜の街- そらの珊 ...自由詩22*17-2-1
海辺にて- zitensha自由詩1217-1-31
早春の詩集- 小林螢太自由詩15*17-1-26
りるりる- はるな自由詩717-1-23
風船革命- そらの珊 ...自由詩19*17-1-23
言われたら- HAL自由詩8*17-1-23
ハレル- ひだかた ...自由詩15*17-1-22
ナイキのスニーカーで- 番田 自由詩117-1-22
粛清- 花形新次自由詩417-1-22
2017.01.21「冬が好きだ」- もっぷ自由詩317-1-21
かなしい- ただのみ ...自由詩18*17-1-21
夜の水- 為平 澪自由詩1+*17-1-20
壊ノ力〇宇ノ声- ひだかた ...自由詩11*17-1-19
答え- HAL自由詩5*17-1-18
病巣- ひだかた ...自由詩12*17-1-16
さっちゃんの空- もっぷ自由詩317-1-4
さっちゃんの空_ver.0- もっぷ自由詩217-1-4
すべてだ- HAL自由詩4*16-12-19
底の記憶- ひだかた ...自由詩19*16-12-19
汚名/恋人の変換- 為平 澪自由詩716-12-18

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