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梅の花の香りを嗅ごうと
背伸びする私を視ずに
君は宙を眺めてる
白いワイシャツ姿の
君の周りだけ
特別に星が飛んでる
君の傍で季節を感じたかったし
まだ知らない景色を
穏やかな気持 ....
困ってる人がいたら声をかけてみます。
「アラアラ」「どうなさいました?」
なんてね。
泣いている人にはどう接していいかわかりません。
でも、やっぱり声をかけてみます。
「アラアラ」「なに ....
これっきりの今日を全部忘れて
また新しく作り直そうよ
充足感からくる喜びを常に維持するために必要なことを教えてよ
ほら笑って
文明はよいもの
だから 知ってしまったことは不幸ではない ....
真冬のバラの株は
棒っきれのような枝だけで
葉の一枚もついていない
そのくせトゲだけ多くて
触れれば刺すぞと脅してくる
私はその枝を
フェンスにひっぱって
好きな形に誘引したいんだけ ....
{引用=―― {ルビ東風=こち}吹かば 匂ひをこせよ 梅の花
主なしとて 春な忘れそ ――}
行かないで
行かないで
こんな恋文なんて要らな ....
棒のような
脚の少女が
ベージュのトレンカーの
足首だけ外して
モコモコのダウンで
着ぶくれて
私鉄電車のすみに
もたれている
春とは名ばかりで
今夜の風は冷たく
....
メンテナンスを終えた
体から
さらさらと
水が流れる
この冬溜め込んだ
迷いや悔恨
さらさら
さらさら
流れてゆく
体にも
四季がある
こうして
新しい季節 ....
{画像=110307010254.jpg}
{引用=アカハチ}
....
男は単純にうそをつく
あなたは人にうそをつかないため
自分にうそをついてしまう ....
ちょっと 宇宙まで
行ってきました
地球の生活
苦しかったから
いっぱい呼吸をして
きました
ついでに 月に
寄って きたのさ
やっぱり うさぎは
一匹いたよ
....
風に揺れる愛らしい花たちよ
なぜ、そんなに散り急ぐ
想いは薄く遠のいて
足元に春の嵐
僕はいつか後悔するだろう
すぐに後悔するんだろう
はらり はらはら…儚い季節
....
雨が降っても
雪が降っても
嵐になっても
地震に揺れ動いても
戦火に焼かれても
津波に侵されても
ただ
そのままの姿で
大地は そこに
ある
そして
時がたち ....
どうかあの人の
本当の願いが成就して
幸せになりますように
どうか私の
本当の願いが成就して
幸せになりますように
山あり谷ありの人生だけど
私は既に勝っている
一歩一歩が私の ....
乗り換えを間違えた。
俺は、いつもそう。
あぁ、卵は、もう少しで孵化したのに。
アオハル・トランスファー。
アオハル・トランスファー。
眼を開いて、堕ちた先は。
列車に乗り ....
のびをしたら
雲に手が触れたので
そのまま引きちぎってみた
それはいつかのきみの
涙が蒸発したものだって
知ってた
でなきゃ
あんなに高い雲に
のびをしたくらいで
この小さな ....
言葉足らずの季節がやってきて
降り注ぐ涙も白い息を吐く
部屋の暖炉で暖まっていたのは
自分一人だけ
棚に飾ってある詩集が
染みで黄ばんでいくのにも気がつかず
突然起きた表層 ....
恋の記憶は
男は『名前を付けて保存』
女は『上書き保存』
そういって殿方は
女は薄情だと責められるけど
上書きして消してしまわないと
活きてはいけないほど
あなたを全てで愛した故なの ....
野原に出かけた
野原には
たくさんの
きれいな花が
咲いている
少女が
ひとつ
ひとつ
花を摘んでいる
赤 青 黄
色々な花を
摘んでいる
摘んだ
花束で
ひと ....
野原に
たんぽぽが
ひとつ
風に吹かれながら
白い綿毛が
ゆらゆら
空へと
飛んでいく
ひとつ
またひとつ
ゆらゆら
空へ空へと
飛んでいくよ
黄色い
たんぽぽ ....
ひとつの輪
みんなで
手と手を
つなけば
それは
友達の輪
ひとつの輪
心と心が
触れ合えば
励ましあえる
みんな友達
みんな仲間
手と手をつなげれば
心と心が触 ....
すらっとした
チノパンの下に
君は
ポンぽこりんを
かくしている
家に帰り
手を 洗い
メガネをはずし
スウェットに着替えると
あたしの待つ
おこたの隣りに
座る
....
トンネルが唸る
待って
私はまだそこへは行けないから
書けない
音が湧き出てこない
聞きとれない音を譜面に走らせることは
夢を食べるのと同じこと
ねえ それはおいしいのかしら
....
白、という色は感覚を鈍らせる。
粉雪が踊る
大地も空も空気さえも、息をひそめた世界で
ただ、そこに在るというだけで
乱暴なまでに視線を奪う
ただ一人の愛しい人
瞬きすら惜し ....
朝露が滴る蜘蛛の巣に
不思議な世界が見えたような気がして
顔を覗かせると君が居た気がした
「会いたい」と声を出すと
美しい蜘蛛の巣が僕の声を
一文字一文字絡め捕り
現実の世界に言葉 ....
今夜の
雪は
とても悲しく淡すぎる
あの人が
突然
消えてしまったから
しばらくは
悲しいかも
私は
少し
後悔している
あの時
素直でいたら
素直でさえ
....
最近
疲れるなぁ
君に
不満があるわけでないけど
ため息の数が多くなったよ
何だか
このごろ
むなしいんだよね
理由は
何故なのかわからない
君に
恨みがあるわけではない ....
水槽の中の
金魚
何を
思ったのか
ひらり
ひらりと
泳ぎ始めた
まるで
ダンスをするように
大きな円を
描くように
金魚は
泳いでいる
大きな目には
何が見え ....
咳き込んでいるのは僕から逃げ出したいから
なのだろうか。僕の身体はもう値しないもの
になりつつあるのかもしれない。濁音が空を
汚す。ひとつ。暫らくして、またひとつ。藻
みたいにドロドロして、蝕 ....
とくん とくんと
鼓動の音が耳につき
眠れない
夜
あなたに
電話をかけた
そんなときは
リラックスだよ
やさしい
あなたの声だ
ありがとう
....
ぐつぐつと煮立った窯の中に放り込まれ
かき回され 潰され 叩き付けられ
もう原形は どこにもない
さあ 捨てるがいい さあ 早く
テーブルに残ったパン屑を捨てるように
....
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