すべてのおすすめ
その部屋と
その人は動いていた
その人がここに来てからずっと
何もかもが止まることなく
動いていた
その人が
うれしいときには
その部屋も笑い
悲しいときには泣きもした
....
コスモス揺らめくかの丘に
置き去りのままに鐘が鳴る
なにも言わず別れた日さえ風に鳴らされ
君は今は誰かと
夜に沈むのでしょう
明日は晴れです
君なしで始めた暮らしが
君な ....
コンクリートだらけのこの町に
ポエマーがやってくる
その名は
スーパーポエマー
マンションだらけのこの町に
スーパーポエマーがやってくる
聞くところによると
早打ちらしい
キー ....
「すいません
コイツ俺のなんでさいならっ!」
私は手を引かれ
更衣室に放り込まれました
「着替えたらすぐ帰るぞっ」
「え?あっ・・・うん」
私は急いで着替えると
水着を持って外に出 ....
何もできなかった
昨日の自分が悔しくて
今日も努力はしたけれど
結局は昨日と同じまま
何もできなかった
昨日の自分が悲しくて
今日も必死になったけれど
結局は昨日と変わらない
....
だから僕が書きます。
僕が生まれた時
町の中に小さな森と小さな川があった
森も川も縮こまっていて/肩身が狭そうだった
本当は大自然の中に/町が点在しているはずなのに
子供が認識できる世界 ....
同意書を確認して下さい
忠告を受けたのは一瞬だった
その忠告は余計なお世話と勘違いして
目も通さずにサインをしたのが間違いだった
優しい瞳の奥は混沌の世界が渦を巻く
ジキル ....
ぽえむの国の
ぽえむの村に
ぽえむ君が作る
たくさんのぽえむ
いつでも作りたて
春はぽかぽか
夏はぎらぎら
秋はぽくぽく
冬はほかほか
ぽえむ君の家には
ぽえむを仕舞う場所 ....
流れる秋に
ススキが揺れる
過ぎ去るものは
夕焼けの風
気づけば空に
真っ赤なトンボ
心吸われる
我が想い
染めゆく秋に
紅葉が騒ぐ
置き去るものは
夕焼けの風
気づけば道 ....
?.
あなたを
あなたのすてきなところを
一日
大切にする
あなたを
あなたの汚れたところを
裏返して
日に透かしてみると
おかしな影ができるから
その影に指で ....
そうだ、そうなんだ。
納得していなくても頷くんだ
反抗期は大分前に過ぎたから
手より先に頭が動く
冷静に分析する事は決して悪い事じゃないけどね
時折、悲しくもなったりする
....
部屋の中で物思いに耽り
外で鳴る虫の音を聞きながら
ふと想うことを書き記し始める
書くそばから
一匹の蝿が
頭の後ろで勢いよく飛び回る
ブンブン
ブンブン ブンブン
ブンブン
....
今日君に会える
そう聴いた瞬間の私の気持ちを
貴方は気付いてる?
私の周りに散らばった服
鏡の前で何時間もにらめっこ
貴方に私を可愛いなって
思って欲しくて
貴方の瞳に移るのが
....
雨が上がったその道で
どこからともなく吹いてくる
シャボン玉
次から次へと線となり
弧となり
連なる透明の球
曇った空を照らしながら
やがて溶けてゆく
風に流れるシャボン玉
....
夕闇の
あの色が好きです
切なさをひとつぶ
いとおしさを一粒
弄んでは
つぶすたびに
広がってゆく葡萄色
甘いあまいのは
街の匂い
あなたとはぐれた
秋の匂い
五 ....
入道雲の夏をして
暑い{ルビ思い出=おもいで}した後に
夕焼け空の秋をして
心も揺れる紅葉する
冷たい雪の冬をする
寒い{ルビ思い出=おもいで}する前に
赤いトンボの秋をして
心も揺 ....
人は通る事ない道だけど標識があるんだ
錆付いていて何を標しているか分からないが・・・
寧ろ、分かろうともしないままに
僕は進んだ
左右に揺さぶれらながも必死に縋り付く
皮製の手 ....
いつしか子どもたちは
走り方を忘れていった
いつしか大人たちも
走らせ方を忘れていった
走ることの大切さよりも
走ることの危険さが
叫ばれるようになった
走ることによって
強くなっ ....
心地良い風が吹く
深夜零時の屋根の上
ぽつり
ぽつり
数えられる程の灯りしかない
後、一時間もすれば全てが消える
月明かりと星明り
僕を照らすには眩しすぎる
僕はまだ浴びる ....
僕の道を歩き続ける
僕は僕なのだから
僕の道はどこまでも続く
あの丘の向こうにも道がある
僕の道を歩くのをやめない
僕は僕以外にはなれないのだから
僕の道は果てしない
あの丘が終わり ....
わずか25cmの彼女は
メルフェンだった
愛くるしい顔をした
庭の番人
彼女の周りにはいつも
伸びてくる草や
季節の花々に囲まれ
笑顔を絶やすことはない
時折り
トカゲや大き ....
できないことを
できないと思っていれば
いつまで経ってもできないさ
できないことを
できようと思うだけでは
それは思うだけで
これも
いつまで経ってもできないさ
できないことを ....
自転車の後ろに君を乗せて出かける
普段は誰も乗せないからその重さに少しだけ手間取った
「二人乗りは危ないよ」と君は口を尖らせた
僕は「平気平気」と嘘を一つ吐いた
本当は心の中では怯えていて ....
私は
どのようにして生まれたのかは
いまだにわかりません
気がつけばずっと
あなたの裏側を見ることなく
そのみずみずしい姿だけを
何十億年も見続けて
あなたもまた
私の裏側を見たこ ....
見渡せば沢山の木々
沢山の丘を越えた その先の先
沢山の花が咲く 沢山の野辺がありました
昔はそこで わんわん子供らが
泣いて 笑って その傍らに
とりどりの花ゞが 楽しげに
風に歌っ ....
僕の名前を呼ぶ人
後ろを振り返っても誰もいない
微かに呼び声が聞こえる
呼ぶのは誰だろう
自分の事に精一杯だから周りに目がいかず
その癖に人の上に立つもんだから見てみぬフリが上 ....
白馬に乗っかった王子様に
円らな瞳のテディベア
女の子は(誰でも) メルヘンがお好き
だから毎晩頭の中の絵本を紐とく
透けた羽を持つ仮想の恋人と
だから今宵も 夢の中にて好き放題
だから今 ....
最後の窓景色
それは冬だった
初雪が降っていてガラスに露が付いていた
無意識で指で文字を描く
「いってきます。」
落書き塗れのノートや塗り潰した教科書
机の上で埃を被っ ....
自転車を転がして遠くに向かう
行く当てなんてありゃしないさ
僕が足を止めた場所が目的地
長い長い一本の線路の横を漕ぐ
電車はどちらから来るのだろう
僕の前から来るのだろうか? ....
「今日はプールに行くぞ」
「ぷーる?」
私が浴衣を持ったまま聞き返すと
夢月はコクリとうなずきました
「とりあえず浴衣置けよ紅香」
私が足元にたたんで置いたとき
もう金魚の模様は消えていま ....
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